|
画像はすべて1,024×768ピクセルで撮影している。また、縦位置の画像はサムネールのみ縦位置とし、画像データは回転させていない。全ての元画像をご覧になる場合は、下記URLより圧縮ファイルをダウンロードすることもできる。(編集部)
◎ダウンロードはこちら (1.62MB)
欧州最大のフィルムメーカー「AGFA」のデジタルカメラが、久しぶりに日本国内で正式発売されることになった。
今回、同社のネット通販サイト「アグファダイレクト」で発売されることになったモデルは、すでに欧州で発売中の、スタイリッシュな簡易モデル「ePhoto CL20」だ。
このモデルは、ストロボ内蔵式で、光学ファインダー専用のシンプルなモデル。だが、記録媒体は内蔵メモリ(1MB)のほか、CFカードも利用できるもの。もちろん、USB接続式のPCカメラとしても利用可能だ。
レンズは、単焦点タイプの固定焦点式。そのため、マクロ撮影はできないが、もともと液晶ファインダーがないため、しかたのないところ。
ボディーサイズは、107×65×39mm。PCカードよりも一回り大きい程度。重さも117gときわめて軽量だ。
また、この手の低価格モデルのなかでは、ボディーの質感がいい点も好感が持てる。
【人物撮影】 | |
撮影感覚は、まさに簡易コンパクトカメラそのもの。撮影間隔も約3秒程度と十分なレベルだ。ただ、ストロボの充電時間はかなり長く、約15秒前後もかかる点は気になるところ。このあたりはやはり割り切りが必要だ。
PCとの接続はUSB。もちろん、専用ケーブルも付属している。
また、付属のCD-ROMには画像管理表示ソフト「Agfa Photowise 3.0」、ビデオ編集ソフト「Arcsoft VideoImpression」、ネット経由でのプリント注文用の「Agfanet Print Service Client 3.0」が収録されており、別途ソフトを購入しなくても、一通りの楽しみ方ができる。さらに、PCカメラ使用時用の簡易雲台も同梱されている。
撮像素子はCCD。最大出力画素数は1,280×960ピクセルと130万画素相当。だが、これは、同社独自の「PhotoGenie」と呼ばれる画像補間技術によるもので、CCDの実画素数はそれよりも若干少なく、約100万画素相当のものになっているようだ。
画質は、この手の簡易モデルとしては良好。屋内でストロボを使用せずに撮影したカットの一部で、ホワイトバランスが崩れているが、それを除けば、この価格帯のモデルとは思えないほどの実力といえる。とくに、階調の再現性と適度に見栄えのする色調は大きな魅力であり、大手フィルムメーカーのデジタルカメラであることを感じさせるレベルといえる。
【屋外撮影】 |
なお、今回掲載したカットは、いずれも「PhotoGenie」を使う前の、オリジナルJPEG画像。もちろん、「PhotoGenie」はなかなか高度なアルゴリズムを備えた画像補間処理だが、処理はPC上でおこなうため、操作がやや面倒なところが欠点。
そのため今回は、本機の特性から考えて、メモリカードに記録されたオリジナル画像サイズである1,024×768ピクセルのままのものを掲載した。これでも、データとしての素性のよさが感じられるだろう。
当面の販売は、同社のネット通販サイトのみ。価格は19,800円を予定しているという。
実は、筆者自身、同シリーズが海外で発表されたときから、その可愛らしいスタイリングと、実用的に割り切った機能に魅力を感じていたモデル。今回撮影してみても、ストロボ撮影以外では十分軽快で、画質もなかなか良好だった。
ただ、日本語版の取扱説明書が比較的簡易的なものである点と、内蔵メモリが1MBしかないため、事実上はCFカードが必須である点は気になるところ。
価格は19,800円と手頃ではあるが、あと1万円足せば、「オリンパス C1」が購入できることを考えると、ちょっと割高な感じもある。
とはいえ、1万円前後のトイカメラ系に比べると、画質は明らかにワンランク上であり、自信を持って“カメラ”と呼べるレベルであることを考えると、この価格でも納得がゆかないこともない。
ただ、このモデルが、あと5,000円安く、15,000円前後で購入できるのであれば、きわめて魅力的な簡易入門機になるの……というのが、正直な感想だ。
【屋内撮影】 | |
【ストロボ撮影】 | |
ストロボオフ | ストロボオン |
□アグフアのホームページ
http://www.agfa.co.jp/
□ニュースリリース(PDF)
http://www.agfa.co.jp/dtp/press/pdf/ep_cl20.pdf
(2001年3月22日)
■注意■
[Reported by 山田久美夫]