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NEW PRODUCTS TESTREPORT |
NTTドコモ | ||
GFORT | ||
タフな設計が魅力の高機能PocketPC | ||
TEXT:一ヶ谷 兼乃 Kenno Ichigaya |
専用キーボードCUT Key。メールなどを書く際に、ポケットやカバンからすぐに取り出すことのできるサイズだ |
GFORTは、すでに発売されているるカシオ計算機のカシオペア E-700がベースとなっており、これと同様にCPUは150MHz動作のVR4122を採用している。このCPUにより、本機は現在発売されているPocketPCの中ではトップレベルの処理能力を備えているのである。また、搭載されているVR4122はMIPS系のCPUであるため、現在PocketPC向けに発売されているアプリケーションのほとんどを動作させることが可能だ。このため、公開されているオンラインソフトの数も多く、ソフトウェア環境は充実していると言える。
メタリックな外装が流行するPDA市場において、あえてプラスチックを用いただけのことはあり、存在感のあるデザインとなっている |
操作系を見ると、本体正面には、カーソルキーと三つのボタン、これに加えて左側面にはスライド式のアクションコントロールスイッチとボタンが用意されており、高い操作性を実現している。もちろんスタイラスも用意されているが、これを使用せずに片手だけで各種アプリケーションを自由に起動することもできるなど、使い勝手を向上するための配慮がなされている点には好感が持てる。また、従来のPocketPCはコンパクトさを重視していたため、キーボードを装備したモデルは存在せず、長文の入力がめんどうだったが、GFORTには小型キーボード「CUT Key」が標準添付されている。入力方法にややクセはあるが、慣れてしまえば、CUT Keyを本体と接続することで、ちょっと長めのメールなどでも迅速に入力することができる。
付属のリモコン付きヘッドホンによって、ポータブルサウンドプレイヤーとしても活用でき、移動時などにも重宝する |
GFORTの特徴として、E-700とは異なる本体デザインも挙げられるだろう。本体全体がソフトなプラスチックでカバーされており、タフなイメージが前面に現われている。本体の上面にあるPCカードスロットや側面の各種コネクタ類も、しっかりカバーが付けられており、イメージだけではなく、実際の衝撃にも強い仕様になっている。さらに、JIS防滴I型に対応し、多少の悪天候下での使用も可能だ。最近のPDAが小型化・軽量化の流れにあるのに対し、まったく異なる方向性を目指していると言えよう。
本体上部のカバーを取り外すと、コンパクトフラッシュスロットが現われる。ここにさまざまなデバイスを装着可能だ |
ヘビーデューティな仕様・デザインと、トップクラスの基本性能を持ち合わせたGFORTは、扱いにナーバスにならず、ガンガン使い倒すことができる。どこでも快適に使用できるPDAを探しているユーザーに最適な製品である。
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□NTTドコモのホームページ
http://www.nttdocomo.co.jp/
□製品情報
http://www.nttdocomo.co.jp/mobile/lineup/gfort/index.html