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NEW PRODUCTS TESTREPORT

高木産業
PNIII-C600B
XGA対応TFT液晶パネル装備で12万円を切る低価格A4ノート
TEXT:竹内慶人 Yoshito Takeuchi


タッチパッドとホームポジションの中央がほぼ一致しているため、操作性は従来機より高まった
 ノートPCのコストパフォーマンスは、近年急激に向上している。1、2年前を振り返ってみると、ノートPCの価格帯は200,000~300,000円前後がボリュームゾーンであり、メーカー各社はその範囲内で高性能化を進めていた。同じ時期に、デスクトップマシンに100,000円を切るマシンが続出してきても、ノートPCはおおむね上記の価格帯を保っていた。ところが昨年初頭辺りから、デスクトップ機と遜色ない性能と150,000円を切るような低価格を兼ね備えたノートPCが徐々に市場に投入され始め、モニタ、キーボード、ポインティングデバイスなどがすべて本体に一体化されて扱いやすいことや、簡単に移動可能なことなどの利点も相まって、1台目のPCとしてノートPCを購入するユーザーは着実に増えているようだ。さらに、大手メーカーの参入による競争の激化もあり、現在の低価格ノートPC市場はPC市場全体でもっとも成長の著しい分野となっている。


本体背面には、USB、LAN、モデム、シリアル、パラレルポートなどに加え、S-VIDEO端子までを備える
 高木産業のPNIII-C600Bもそういった低価格ノートPCの一つだ。CPUとしてモバイルCeleron 600MHz、ディスプレイには65,536色表示対応の13.3型XGA表示対応TFT液晶という、プリインストールされているWindows Meを快適に動作させるために十分な基本スペックを持ちながら、119,800円という低価格を実現させている点が、その最大の特徴である。


HDDの着脱は簡単に行なえるため、将来的により大きな容量のドライブに換装することもできる
 低価格機といえども、多くのユーザーがPCに求める機能はほとんどが備えられていると言ってもよい。V.90対応56kbpsモデム、10BASE-T/100BASE-TX対応LANポート、24倍速CD-ROMドライブ、オーディオ機能、USBポート、CardBusおよびZVポートをサポートしたTypeII/IIIのPCカードスロットなどを装備し、購入後はAC電源を接続するだけですぐに本機を活用できる。S-VIDEO端子も内蔵されており、別にPC用のプロジェクタを用意しなくても、テレビや液晶プロジェクタに接続して大画面表示させることも可能なため、プレゼンテーションなどで重宝するだろう。また、これまで同社のノートPCは、タッチパッドの中央が、ホームポジションの中央よりやや右側に配置されており、これに違和感を覚えるという声も多かったが、本機ではこれが改善され、より多くのユーザーに受け入れられる仕様になっている。


本体裏のアクティブヒートシンクを取り外すと、モバイルCeleron 600MHzを見ることができる
 PNIII-C600Bのもう一つの大きな特徴は、ユーザーの希望に応じてメインメモリ容量やHDD容量の変更、ACアダプタや予備バッテリといった付属品やMicrosoft Office 2000の追加などに応じてカスタマイズすることが可能なBTOに対応している点だ。同社のサイトでは、希望するカスタマイズ項目をマウスで入力していけばオーダーできる仕組になっており、初心者でも簡単に希望する構成を選択できる。個々のユーザーの希望はそれぞれ異なるが、それらの要望に応えることが可能なユーザーに優しい販売体制と言える。ただ、少々残念だったのが、カスタマイズ項目にCD-ROMドライブをDVD-ROMやCD-R/RWドライブへと変更する項目が用意されていなかったことだ。人気の高いこれらのドライブを望む声は多いだけに、カスタマイズ項目がさらに充実されるよう、今後に期待したい。

 本機は実用上十分な基本性能と高いコストパフォーマンスを兼ね備えたノートPCで、BTOも用意されているために活用範囲は広い。インターネットの利用だけを目的としてPCを購入するユーザーから、ビジネス用途でたまには持ち運べるPCが欲しいというユーザーまで、さまざまな層に注目してもらいたいマシンだ。


  • 製品名:PNIII-C600B
  • 標準価格:119,800円(2月7日現在、今回試用した下記の構成にて。BTOにより変動)
  • メーカー:高木産業株式会社
  • 問い合わせ先:0120-339-606
  • URL:http://www.purpose.co.jp/pc/
  • CPU:モバイルCeleron 600MHz
  • チップセット:440BX
  • メモリ(最大):64MB(256MB)
  • HDD:6GB
  • FDD:2モード
  • CD-ROMドライブ:最大24倍速
  • ビデオチップ:Silicon Motion SMI721
  • ビデオメモリ:8MB
  • ディスプレイ:13.3型TFT液晶
  • 最大解像度:1,024×768ドット/65,536色
  • サウンドチップ:Sound Blaster Pro互換
  • モデム:56kbps(V.90対応)
  • キーボード:90キー
  • 拡張スロット(空き):PCMCIA TypeIII×1(CardBus、ZVポート対応、空き×1)
  • インターフェース:USB×1、キーボード/マウス(PS/2)×1、シリアル(Dsub 9ピン)、パラレル(Dsub 25ピン)、ディスプレイ(Dsub 15ピン)、S-VIDEO OUT×1、ヘッドホン×1、マイク×1、モデム(RJ-11)×1、10BASE-T/100BASE-TX(RJ-45)×1、IrDA×1
  • 電源:ニッケル水素バッテリおよびAC電源
  • バッテリ駆動時間:約1.5時間
  • 本体サイズ(W×D×H):315×256×42mm
  • 重量:約3.1kg
  • OS:Windows Me

    ■写真撮影
    若林直樹(STUDIO海童)

    □高木産業のホームページ
    http://www.purpose.co.jp/pc/
    □製品情報
    http://www.purpose.co.jp/pc/lineup/pn3-c600b.htm
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    【2000年12月6日】高木産業、12万円を切る13.3インチTFT液晶搭載ノート
    http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001206/purpose.htm


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    ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp

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