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E3 2000 会場レポート その他編

ボクも未来のスピルバーグ!
「LEGO & Steven Spielberg MovieMaker Set」

会期:5月11日~13日(現地時間)
会場:Los Angeles Convention Center




■LEGOで作ったジオラマを付属のカメラとソフトで撮影・編集

 男のコなら誰だって子供の頃に、怪獣の人形を握っておもちゃの建物を壊したりする怪獣ごっこをやったことがあるはず。そのときは、きっと怪獣を動かすと同時に、まるで特撮映画を見るように客観的にそのシーンを思い描く自分がいたに違いない。そんなシーンを実際に映像化してしまうのが、米LEGOから発売されるこのキットだ。こりゃあ、男のコのロマンでしょ!

 パッケージには、LEGOブロックで組み立てる標準的なスタジオのセットが付属している。ビルは、一瞬で壊れるが簡単に元に戻すことができる特撮仕様。出演者は消防士とヒロイン。襲いかかる恐竜(T-Rexだそうです)も全身のほかに、クローズアップ用の巨大な足(だけ)が付属しているあたり、見事にツボが押さえられている。また、撮影スタジオを再現しているので、カメラレーンをはじめ、スピルバーグの顔をした監督やカメラマンなどのクルーも勢揃いしている。ほかにも風のシーンを撮るための大型扇風機やスタジオ照明などがある。残念ながら照明は点灯しないが、かなりの来場者から同じ問い合わせがあったとみえて、豆電球の入ったパーツも検討してみたいと話してくれた。ちなみに、このキットはスティーブン・スピルバーグが監修に参加している。

 もうこれだけ揃ったら、どんなストーリーでどんなシーンが作れるのかは想像できるはず。もちろん、LEGOのほかのキットを組み合わせてオリジナルのストーリーを作ってもいい。日本でお馴染みのお城シリーズなどを使えばファンタジーものだってOKだろう。

パッケージには、標準的なスタジオのセットとUSB接続できるCCDカメラ、そしてビデオ編集ソフトが入っている。出演者のほかに、撮影クルーが揃っているのもポイントが高い 道路にあるひび割れを開くと、赤い地割れがあらわれる仕組み。照明機材のかげにあるのが撮影用のCCDカメラだ。LEGOブロックを使って作ったカメラクレーンに取り付けることもできる

 セットを組んだら、付属のCCDカメラとソフトを使ってシーンの撮影だ。カメラは、USB経由でPCと接続する。1秒あたり30コマの動画と静止画を撮影できるので、コマ撮りを駆使すれば、一歩一歩ヒロインに近づいてくる恐竜の姿を撮ることもできる。カメラにはマイクが内蔵されているし、ビデオ編集ソフトでBGMや効果音を付け加えることも可能だ。この編集ソフトは良くできていて、個別に撮影したシーン間をトランジションで結ぶことができるほか、タイトルをインポーズしたりスタッフロールを加える事もできる。機能的にはiMac DVに付属しているiMovie並みのことはできそうだし、目的がハッキリしているので、機能によってはiMovie以上の効果を発揮する。8歳以上ならムービー編集ソフトの操作ができるとされているが、もしPCを使ったビデオ編集ができない小さい子供でも、両親が一緒に遊んであげればいいだろう。子供がセットを作って演出をしたら、お父さんが撮影と編集をしてあげればいい。かなり楽しめそうなので、お父さんのほうが真剣になってしまうかも知れない。

 ビデオ編集ソフトはWindows 98 Second EditionとWindows 2000に対応。DirectX 7が必要で、233MHz以上のPentiumと32MB以上のメモリを搭載したマシンで動作する。英語版はクリスマスシーズンになる2000年の11月に発売の予定。店頭価格は179ドル程度になる見込みだ。ワールドワイドではフランス語版とスペイン語版が2001年4月頃に登場予定だが、残念ながら日本語版は未定とのこと。

□E3のホームページ
http://www.e3expo.com/

(2000年5月15日)

[Reported by 矢作晃]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp