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日本サムスン株式会社は、インターネット直販サイト「digital Dpt(デジタルデプト)」を29日から開始した。第一弾の取り扱い商品として15/17インチTV内蔵型液晶ディスプレイと、15/17インチ液晶ディスプレイの2製品4モデルをラインナップする。
サムスングループでは、既に韓国でオンラインサイトをオープンしており、日本はそれについで2番目となる。なお、開設にかかったコストは7,000万円としている。
同社では、この直販サービスの特徴として「ワールドワイドで競争力のある製品を低価格で提供」、「24時間365日受付」、「即日配達」、「3年間の通常保証+サムスンケア」の4つを挙げている。また、販売店では購入できない製品を、ラインナップすることで、既存の販売店との差別化も図るとしている。
配送は日本通運(ペリカン便)に委託し、午後4時までに申し込めば、当日出荷を行ない早い地域では翌日午前、遅くても翌々日の配達を目指す。また、サービス体制も強化し、保証期間内の故障については、代替品の無償貸し出しや、故障品の無償引き取りなども行なうほか、コールセンターも充実させる。
第一弾の商品として液晶ディスプレイを選択したことについて、「'99年度のTFT液晶市場のシェアは、サムスンが18.8%を占め2年連続トップシェアを獲得している。また、液晶パネル、ドライバ、TVチューナーなど全ての部材をグループ内で調達できるため、品質的にもコスト的に有利だ。これらのことにより、日本市場でも十分競争力があると判断した」ことを理由に挙げた。
また今後、24インチTFT液晶ワイドディスプレイや、MP3プレーヤー、ノートPCなどをラインナップに追加する予定とし、具体的にはMP3プレーヤーが4月下旬、24インチワイド液晶(1,920×1,200ドット)が今秋に発売される。なお、関東と関西の2カ所にショールームが開設される予定となっている。
発表会席上で日本サムスン代表取締役 チョン・ジュンミョン氏は「日本のユーザーは保守的で、国内メーカー以外、特にアジアのメーカーのブランド力は弱く、新製品でも5~10%の値引きが期待されてしまう。今まで、市場拡大にコストを掛けても、シェアを1%上げるのは至難だった」と、現在までの日本市場での苦闘を語り、「日本人も保守的な姿勢を破り、とりあえず韓国の製品を使ってみてほしい。そして理解してほしい」と、製品には自信があることを強調した。
Samsungは海外の展示会などで腕時計型携帯電話や、静止画が表示できるMP3プレーヤーなどアイディアを詰め込んだ製品を数多く参考出品することで知られている。また、大型、高解像度のTFT液晶ディスプレイを製造、販売できる数少ないメーカーでもある。今回、インターネット直販サイトを開設した事で、新製品の投入のリスクも少なくなり、日本でも米国や韓国とのタイムラグなくSamsungの面白い製品を手にすることができるようになると期待される。
●PinP対応TVチューナ内蔵液晶ディスプレイ
韓国では既に出荷されているTVチューナ内蔵型液晶ディスプレイ。15インチ(1,024×768ドット)の「SyncMaster 150MP」と、17インチ(1,280×1,024ドット)の「SyncMaster 170MP」の2モデルが用意される。価格はそれぞれ108,000円、218,000円となっている。なお、国内ではdigital Dptのみでの取り扱いとなる。
両モデルとも、パソコン画面表示時にテレビ(ビデオ入力)画面を子画面で表示するPinP機能を搭載する。子画面サイズを2段階に切り替えられるほか、表示位置も付属のリモコンで移動させることができる。また、画面の任意の場所を最大64倍に拡大するデジタルズーム機能も搭載している。厚さが57mm(17インチは63mm)程度なので、オプションにより壁に掛けたり、アームマウントで設置することも可能。
日本でも三菱や、松下が同様のコンセプトの製品を発売しているが、同社では「チューナーユニット内蔵は世界初」としている。
SyncMaster 150MP。170MPも大きいだけでデザインはまったく同じ。 画面の右端には高校野球の中継が子画面で映っている |
横から見たところ。チューナーやドライバが全部入っているわりには結構薄い | 付属のリモコン。ほとんどの操作がこれでできるのだが、少し安っぽいのが残念 |
背面のコネクタ部。ちょうどコネクタ部分が隠れるようになっている | オプションのアームを装着すると、こういう使い方もできる |
SyncMaster 150MP | SyncMaster 170MP | 三菱 MDT151X | 松下 TX-D5L31TN-J |
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液晶 | 15インチTFT | 17インチTFT | 15インチTFT | 15インチTFT |
画素ピッチ | 0.297mm | 0.264mm | 0.297mm | 0.297mm |
視野角 | 上下60度、左右70度 | 上下80度、左右80度 | 上55度、下45度、左右60度 | 上55度、下70度、左右70度 |
輝度 | 200cd/平方メートル | 170cd/平方メートル | 200cd/平方メートル | 300cd/平方メートル |
コントラスト比 | 300:1 | 220:1 | 350:1 | 400:1 |
最大解像度 | 1,024×768ドット | 1,280×1,024ドット | 1,024×768ドット | 1,024×768ドット |
水平走査周波数 | 30~70kHz | 30~81kHz | 31.5~60.5kHz | 30~61kHz |
垂直走査周波数 | 56~85Hz | 50~85Hz | 55~75Hz | 50~77Hz |
最大表示色 | フルカラー | ← | フルカラー | フルカラー |
入力 | アナログRGB コンポジット、S端子 | ← | アナログRGB コンポジット、S端子 | アナログRGB コンポジット、S端子、コンポーネント |
外形寸法 (幅×奥行き×高さ) | 382×57×378mm | 448×63×438mm | (液晶パネル) 442×18~27×285mm (マルチメディアボックス) 210×40×173mm | (液晶パネル) 385×170×338mm (AVユニット) 280×180×47mm |
重量 | 4.4kg | 6.5kg | 液晶パネル 2.6kg マルチメディアボックス 1.3kg | 液晶パネル 5.4kg AVユニット 2.0kg |
消費電力 | 33W | 42W | 35W | 65W |
リモコン | 付属 | 付属 | 付属 | 付属 |
価格 | 108,000円 | 218,000円 | 129,800円 | 157,800円 |
□関連記事
【'99年10月26日】三菱電機、TVも見られる15インチTFT液晶ディスプレイ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991026/mitubisi.htm
【'99年12月16日】松下電器産業、AV用途に焦点を当てた15インチ液晶ディスプレイ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991216/pana.htm
【3月8日】ディスプレイ相場情報(秋葉原/新宿 2000年3月 第2週)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000308/p_disp.htm
●低価格液晶ディスプレイ「SyncMaster 570STFT/770TFT」
【SyncMaster 570STFT】 | 【SyncMaster 770TFT】 |
現在15インチクラスだと、実売価格で10万円を切ることは少ないので、9万円台前半は安価。また、現在コンシューマ用の液晶ディスプレイは15インチ以上となると、ほとんどが18インチ以上になり価格も30万円程度になってしまう。17インチで198,000円という設定は、15インチでは物足りないが30万円は高すぎるというユーザーに合わせたものといえそうだ。
SyncMaster 570STFT | SyncMaster 770TFT | |
---|---|---|
液晶 | 15インチTFT | 17インチTFT |
画素ピッチ | 0.297mm | 0.264mm |
視野角 | 上下55度、左右60度 | 上下80度、左右80度 |
輝度 | 200cd/平方メートル | 170cd/平方メートル |
コントラスト比 | Min.150:1、Typ.250:1 | 150:1 |
最大解像度 | 1,024×768ドット | 1,280×1,024ドット |
水平走査周波数 | 30~61kHz | 30~81kHz |
垂直走査周波数 | 50~75Hz | 56~85Hz |
最大表示色 | フルカラー | ← |
入力 | 15ピンD-sub×1 | 15ピンD-sub、13w3 |
外形寸法 (幅×奥行き×高さ) | 385×60~168×366.7mm | 440×60~220×458.5mm |
重量 | 5.7kg | 8.4kg |
消費電力 | 30W | 45W |
直販価格 | 94,000円 | 198,000円 |
□日本サムスンのホームページ
http://www.samsung.co.jp/
□「digital Dpt」のページ
http://www.samsung.co.jp/digital-dpt/index.html
(2000年3月29日)
[Reported by furukawa@impress.co.jp]