3月15日 発表
発表会の冒頭、シャープのドキュメントシステム事業本部副本部長の田中豊基氏が「インターネットの普及によるオフィス環境にも変化が起きている。それによりSOHO市場が拡大し、家庭用インクジェットも前年比50%の伸びを示しており、さらにこの伸びはしばらく続く。このマーケットに3社が協力しあいコスト競争力の高い商品を投入していく」と提携の理由を説明し、「今回の提携により寡占状態のインクジェットのマーケットに一石を投じたい。具体的にはシェアで2桁を狙っていきたい」と意気込みを語った。
今回の提携では研究開発やマーケティングなどに、3社合わせて5年間で20億ドルの投資を行なっていくとしている。また、提携は開発、製造に限られ、販売は各社独自に行なう。具体的な開発分担は、ゼロックスおよび富士ゼロックスはインクロジックなどインクジェット基幹部分の開発/製造を担当し、シャープはその基幹部分を用いたエンジンと、それを搭載した本体の開発/製造を担当する。製造はシャープのフィリピン工場で行なわれる。
ゼロックスのSOHO事業ゼネラルマネージャーのジム・ミラー氏は、シャープと提携した理由を、「低コスト生産技術を持っているため」とし、「ゼロックスのパテント、富士ゼロックスのカラードキュメント技術とあわせて強力なアライアンスになった」と語った。
また、ゼロックスでは、この提携による最初の製品として、6月にインクジェットプリンタの発表を予定している。
新製品の特徴は、同社のパテントを用いた、インク一色ごとに独立したユニットを持つインクカートリッジや、耐久性の高いプリントヘッドを搭載し、ヒューレットパッカードの現行機より50%早い印刷速度を実現するという。ただし、価格や、どのセグメントを狙っていくかといった具体的な話は製品の発表時までは明らかにできないという。また、シャープと富士ゼロックスでは具体的な製品の発売時期は未定としている。
□シャープのホームページ
http://www.sharp.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/sc/gaiyou/news/000315.html
□富士ゼロックスのホームページ
http://www.fujixerox.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.fujixerox.co.jp/release/2000/0315_collab.html
□ゼロックスのホームページ(英文)
http://www.xerox.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.xerox.com/go/xrx/event/PRelease.jsp?page=SFX+Announcement
(2000年3月15日)
[Reported by usuda@impress.co.jp]