「Play Online」の初期画面イメージ |
「Play Online」はゲーム、音楽、マンガ、スポーツ情報、に始まりメッセンジャー(E-mail)、チャット、インターネットなど既存のメディアもサポートする。IEやNetscapeなどの従来のブラウザからアクセスするのではなく、専用プログラムからのアクセスとなる。PlayStation 2からは「FINAL FANTASY」などのゲームに組み込まれる形で供給され、PCについても「同じような形式になると思われる(同社広報)」としている。サービスは会員制となり、会費も「なんらかの会費は発生するだろう」としているが、具体的な支払方法に関しては決まっていない。
コンテンツの内容としては、ゲームに関しては2000年夏に発売を予定している「FINAL FANTASY IX」の次回作「FINAL FANTASY X」においてPlay Onlineと連携することとなる。ゲームに専用プログラムが組み込まれ、プレーヤーのゲーム進行度をメモリカードから読み込み、それにあった攻略法や情報、アイテムなどの提供が行なわれる。
そして2001年の夏にはシリーズ11作目となる「FINAL FANTASY XI~online another world」を発売。このゲームはこれまでのような一人でプレイするゲームではなくネットワーク専用ゲームとなる。数百万人がアクセスできる、かなりの規模のゲームを予定。ネットワーク上の仮想世界で生活するだけでなく、現在のFINAL FANTASYの世界観を活かしたイベントが発生したりキャラクターが登場するという。また、他のユーザーとパーティを組んで遊ぶこともでき、チャットを通じてメンバーを集めるといった様子も紹介された。
このほかにも、スポーツ情報とゲームをリンクさせたアイディアを披露。これは前日に行なわれたプロ野球の試合データをダウンロードし、ゲームに反映されるというもの。現在でもすでに同様のアイディアのゲームはあるが、試合データが次の日に配信され、ゲームに取り込むサービスは現在はない。情報を総合的に取り扱いそれをゲームにリンクさせる大がかりな仕掛けを目指すこととなる。
マンガに関しては、イベント会場に駆けつけた本宮ひろ志氏(「サラリーマン金太郎」など)やビデオメールでコメントを発表した井上雄彦氏(「SLAMDUNK」など)の作品を掲載するほか、他の作家にも声を掛けている途中だという。音楽配信についてはエイベックスと協力関係を結び音楽を楽しめるようにする。このほかにもメッセンジャーと呼んでいるメールソフト(フレンドリストから選択して送信することや、オンラインに接続していてゲームに参加することができるかチェックすることも可能)や、スケジューラなども含まれている。またインターネットのホームページに関しては、ブラウザが組み込まれており楽しむことができるとしている。eコマースに関してはデジキューブと共同で行なうこととなる。販売する商品に関してはゲームなどに偏らず、パソコンから衣料品まで取り扱っていく予定。
イベント開始時に、2001年12月を舞台としたそう遠くない現実としてドラマ仕立てのビデオが上映されたが、そこでは部屋にあるPlayStation 2からネットにアクセスし、ゲーム、チャット、音楽配信などが楽しめるほか、ゲームセンターなどからもPlay Onlineにアクセスし、一緒にゲームが楽しめる様子が描かれていた。武市 智行代表取締役社長は「ゲーマーだけでなくすべての世代に向けてコンテンツを発信する」と発言。より広い層にアピールしていきたい構えだ。
また、ネットワーク環境の整備に関してNTTコミュニケーションズ株式会社と提携を結び協力していくことを発表した。イベントでは同社取締役経営企画部長の網谷駿介氏が壇上に立ち「我が社はコンテンツが苦手だったが、強力なコンテンツを有するスクウェアと協力関係が結べて良かった。安くて快適なネットワーク環境を早期に確立するために、全社を挙げてやっていきたい」と抱負を語った。
□スクウェアのホームページ
http://www.square.co.jp/index2.html
□ニュースリリース
http://www.square.co.jp/newsr/n20_0129/index.html
(2000年1月31日)
[Reported by funatsu@impress.co.jp]