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NEC、11月発売のVALUESTARの一部機種に不具合発生

1月26日発表

連絡先:専用ホットライン「バリュースターコールセンター」
    Tel.0120-21-9855


【VALUESTAR NX】
 日本電気株式会社(NEC)は、デスクトップPC「VALUESTAR NX」の一部に電源の不具合が発生することを発表した。

 今回不具合が判明したのは、'99年10月発売のTVモデルを含む省スペースPC「PC-VC46H1、VC500J1、VC550J1、VC600J1、VE46H1、VE500J1、VT500J1」の7機種で、製造番号が「9X」、「9Y」、「9Z」で始まる製品の内、約86,000台が該当。この中で、実際に不具合が起こる可能性があるものは、約4,000台と考えられている。

 ユーザーへの対応は、以下の3つの方法で問い合わせを受け付け、該当製品かどうかを確認し、該当製品だった場合には27日から無償で「バリュースター引き取り修理サービス」により部品交換を行なう。

  1. 専用Webページ「VALUESTAR NX 省スペースモデル 該当確認ページ
    (該当製造番号を検索可能)

  2. 専用ホットライン「バリュースターコールセンター(Tel.0120-21-9855)」

  3. 全国110の「NECカスタマサービス・ステーション」

 なお、該当製品と同時に発売した「VALUESTAR U」(マイクロタワーモデル)や、ノートPCについては全機種で当問題が発生しないことが確認されている。

 今回の不具合の原因については、電源ユニットに内蔵している落雷などの瞬間的な高電圧からパソコンを守る、過電圧保護素子「バリスタ」に不具合品が混在していたためとしている。破損する電圧値が通常より低かったため、ACコードを数日~数週間コンセントに接続した状態(パソコンの電源オフ時も含む)で劣化が起こり、通常電圧でも発熱し破損するという不具合が発生。パソコン本体の保護のため、電源ユニット内のヒューズが切れ、電源が入らなくなってしまう。この時に異臭および発煙(線香または、タバコ程度の煙)をともなうこともあるという。

 この現象は、電源を入れても短時間では起こらない経時劣化の不具合であったため、部材受入検査、製品信頼性試験で検出できなかったとしている。さらに'99年12月から電源が入らないという報告が複数なされたため、原因を特定しようとしたが、経時劣化の不具合だったこともありなかなか見つからなかった。1月中旬になり、特定ロットのバリスタに不具合があることがわかり、これを採用している製品が、昨年10月に発売した「VALUESTAR NX」の省スペースモデルで12月中旬までに製造したものであることが判明したとしている。

 なお該当機は、電源内部品は全て自己消火型材料を使用するなど何重にも安全性を確保する設計になっているので、バリスタ部分が発煙することがあっても、発火などそれ以上の被害には至らないという。

 NECでは、今回不具合製品が流出した原因として「電源オフ時での信頼性試験及び出荷前検査が、充分に行なわれていなかったこと」を挙げている。そして再発防止策として電源オン時と共に電源オフ時で、長時間の信頼性試験及び出荷前検査を強化するとしている。

□NECのホームページ
http://www.nec.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/japanese/today/newsrel/0001/2601.html
□「VALUESTAR NX 省スペースモデル 該当確認ページ」
http://picrobo.pc98.nec.co.jp/vsweb/
□関連記事
【'99年10月18日】NEC、実売10万円を切る製品などVALUESTARのラインナップを一新
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991018/nec2.htm

(2000年1月26日)

[Reported by furukawa@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp