1月19日(現地時間発表)
米Transmetaは、長い沈黙を破って新プロセッサ「Crusoe(クルーソー)」の概要を発表した。Crusoeはモバイル向けのx86互換プロセッサで、多くの機能をソフトウェア化することにより、低消費電力化されている。
すでに500~999ドル程度のLinuxベースのWebPadなどをターゲットとする「TM3120」の333MHz版、400MHz版は量産中とされており、 1,200~2,500ドル前後のWindows搭載モバイルPC向けの「TM5400」の500~700MHz版もサンプル出荷中としている。Crusoeが搭載された製品は今年中盤には登場するという。
チップの単価は333MHz版65ドル、400MHz版89ドル、500MHz版119ドル、700MHz版329ドルとされている。500MHz版の119ドルという価格は18日に発表されたばかりの低電圧版モバイルPentium III 500MHzの294ドルよりもかなり低く、アーキテクチャーが異なるため単純に比較できないものの積極的な価格設定といえる。既存の同クロックのx86プロセッサとの性能比較が期待される。
Crusoeは、「Code Morphing」技術によりx86命令を翻訳しVLIWアーキテクチャーのエンジンで実行する。また、実行速度と駆動電圧をアプリケーションの負荷によって可変する「LongRun」技術により低消費電力化し、DVDムービーを3時間以上再生するモバイルPCが設計可能としている。
□Transmetaのホームページ(英文)
http://www.transmeta.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.transmeta.com/news/011900-1.html
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【'99年11月19日】Transmetaの謎のMPU「クルーソー」の実像
x86命令をVLIWプロセッサでエミュレートするMPUが来年1月に登場?
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991119/kaigai01.htm
(2000年1月20日)
[Reported by date@impress.co.jp]