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インテル、SpeedStep対応Pentium IIIの国内発表会を開催

モバイルPentium III 650/600MHz

1月19日 開催

1,000個ロット時単価:
モバイルPentium III 650MHz 67,480円
〃 600MHz 44,810円
低電圧版 モバイルPentium III 500MHz 31,140円



 インテル株式会社は、SpeedStepテクノロジ対応モバイルPentium III(以下SpeedStep Pentium III)の発表会を都内のホテルで行なった。発表内容は米Intelと同様で、SpeedStep Pentium III 650/600MHzと、低電圧版の500MHzの3製品。国内での1,000個ロット時の単価はそれぞれ67,480円、44,810円、31,140円。

 会場では、代表取締役社長の傳田信行氏が「2000年代のインターネット時代の到来により、コンピュータはユーザーのニーズ主導による使い方の時代に突入した」と述べ、「ノートPCは、勤務形態の変化、データ通信の高速化、機能の向上などによる、日本市場の半数を占めるようになった。しかしIDCなどの調査によれば、CPU性能が足りないとしているユーザーが80%、電池寿命が短いというユーザーが93%いる。SpeedStepは、構想から3年をかけた新技術で、これらの要望に応え、モバイルコンピューティングの性能を飛躍的に向上させるものだ」とSpeedStepの意義を強調した。

 続いて取締役副社長のジョン・アントン氏が、技術内容のプレゼンテーションとデモを行なった。
 SpeedStepについての解説では「単にクロックを変化させるのと、SpeedStepのようにクロックと電圧の両方を変更するのとでは、同じ消費電力でも得られる性能が異なる。これは電圧が2乗で利いてくるからだ」と述べた。また、SpeedStepは単純にプロセッサだけの技術ではなく、ASIC/チップセット、BIOS、OSに提供されるアプレットソフトによってシステムが構築されている。現在、アプレットはメインストリームであるWindowsファミリに提供されている。他のOSの対応については各OSベンダーに聞いてほしい」とOS対応についても言及した。

 また、SpeedStep Pentium IIIのクロックの向上については「継続的な性能向上が行なわれる」と述べるに留まったが、質疑応答の際に「クロックが向上する場合には、ACモードとバッテリモードの2つのクロックは並行して上昇するだろう」と、バッテリ駆動時のクロック向上の可能性が述べられた。

【電圧を示したグラフ】 【電圧とパフォーマンスの関係】バッテリに切り替えた際に段がついている

 デモンストレーションでは、動画再生中のノートPCのACアダプタを何度も抜き差しし、ACモードとバッテリモードが自由に遷移できることを示した。具体的なアプリケーションについてはVRMLベースの3Dショッピングモールなどがデモされたが、目新しいものではなかった。

 なお、最後に2000年の展望として、Bluetoothによるワイヤレス接続について言及し、「2003年には90%のモバイルPCがBluetoothを搭載し、場所を選ばずにインターネット接続が行なわれるだろう」という見通しを語った。

□インテルのホームページ
http://www.intel.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press2000/000119.htm

(2000年1月19日)

[Reported by date@impress.co.jp]


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