株式会社アスキーは19日、同社のエンターテイメント系出版事業を子会社の株式会社アスキービジュアルエンタテインメントに営業譲渡すると発表した。営業譲渡の期日は株主総会の特別決議などを経て4月1日に完了する予定。
エンターテイメント系出版事業では、パソコンゲーム関連を扱う「ログイン」や、コンシューマゲームを扱い80万部を発行する「週刊ファミ通」など同社を代表する雑誌、書籍を扱っている。また、ゲームの制作ツール「ツクール」シリーズのソフト制作も行なっている。'99年3月期決算における年間売上高は160億円で、アスキーの総売上高の40.3%を占めている。
リリースによれば、「インターネット上でのコンテンツビジネスを展開していくにあたって、『ファミ通』のブランド力を活かし新たなビジネスチャンスに機動的に対応するため同部門の子会社化を決定した」としている。
エンターテイメント系出版事業の営業譲渡によるアスキー本社への影響については「PC系出版事業を中心に収益回復の体力が増しつつあり、大幅な有利子負債削減の効果も相俟って単体ベースでも利益は堅調に推移する」という。また、営業譲渡先の会社の株主は100%アスキーとなっているため、アスキーの連結ベースの決算ではこれまでと変わりない数値が計上されると思われる。
アスキービジュアルエンタテイメントは、'87年に「アスキー映画株式会社」として設立され'97年に社名を変更、ホラー映画など海外映画のビデオ化などを行なっていたが現在休眠中となっていた。今回の営業譲渡によって商号の変更も予定されている。代表取締役社長にはファミ通を育てたことで有名な同誌編集長の浜村弘一氏が就任する。
□アスキーのホームページ
(1月19日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.ascii.co.jp/
□アスキーのエンターテイメント分野のページ
http://www.ascii.co.jp/games/
(2000年1月19日)
[Reported by funatsu@impress.co.jp]