米Apple Computerは、15日からコンシューマー市場に向けたMacintoshの新機種、iMacの販売を開始した。AppleはiMacのキャンペーン費用に1億ドルをかけるなど、Steve Jobs氏の暫定CEO就任以来続いていた経営安定第一という段階から一歩進んで、新たなシェア獲得のため攻勢に転じる構えだ。
販売開始を控えてトップページでカウントダウンを続けてきたAppleのホームページは、いよいよ15日を迎えて“iMac has landed.”の文字とiMacのパッケージ写真が登場した。このパッケージをクリックすると、米国におけるiMac販売店の検索リストにリンクされる仕組みになっている。
iMacの販売が開始された15日には、全米の各地で深夜営業を行なったショップがみられたという。Appleのお膝元であるCupertinoでも、Elite Computers & Softwareが深夜0時からiMacの販売を開始したということだ。この様子は、AppleのWebページで「Searchlights Over Cupertino」と題して速報されている。米国における市場価格は1,299ドル。スペックは既報のとおりで、発売に際した変更は見あたらない。
【米国販売モデルの仕様】
ハードウェア仕様 | バンドルソフトウェア |
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・PowerPC G3 233MHz ・512KBバックサイドキャッシュ 117MHz(クロック比2:1) ・66MHz システムバス ・32MB SDRAM搭載(最大64MB×2) ・4GB IDEハードディスク ・24倍速CD-ROMドライブ ・15インチディスプレイ内蔵(ドットピッチ0.28) ・2MB SGRAMビデオメモリ(最大6MB) ・ATI RAGE IIcビデオチップ ・SRSサラウンド対応内蔵スピーカー ・USB対応キーボード、マウス付属 ・サイズ(幅×奥行き×高さ):380×440×395mm ・重量:17.3kg |
・AppleWorks ・Microsoft Internet Explorer ・Netscape Navigator ・Outlook Express ・EarthLink TotalAccess ・FAXstf ・Quicken Deluxe 98 ・Kai’s Photo Soap SE ・MDK ・Nanosaur ・Williams-Sonoma Guide to Good Cooking |
なお、国内販売モデルの仕様はまだ明らかにされていない。しかし、ハードウェアにおいてはキーボードのキー配列がJIS配列を基本にしたものに変更されること以外は、米国における仕様に準ずるものと予想される。同様にバンドルソフトも未発表。こちらは、米国でバンドルされているもののなかに、日本語版へのローカライズが行なわれていない製品があることや、日本独特の事情や通信インフラなどからバンドル内容の変更が行なわれる可能性が高い。
アップルコンピュータでは国内でも8月中には販売を開始するとしており、バンドルソフトの情報も含めて標準価格や販売開始日など、正式な発表が近日中に行なわれるものと思われる。日本時間17日午前0時の時点では、まだ米Apple ComputerおよびアップルコンピュータからiMac販売開始に関する公式なリリースは発表されていない。
□米Apple Computerのホームページ(英文)
http://www.apple.com/
□Searchlights Over Cupertino(英文)
http://www.apple.com/hotnews/features/searchlights.html
□iMac製品情報(英文)
http://www.apple.com/imac/
('98年8月17日)
[Reported by 矢作晃 / Photo by 若林直樹]