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CeBIT 2009現地レポート【Acer編】

Atom N280搭載のAspire one D150が展示

Acer発表会に展示されていたネットブック。左がAspire one A150X、右がAspire one D150

会期: 3月3日~8日(現地時間)

会場: 独ハノーバー市ハノーバーメッセ(Hannover Messe)



●Acer、CeBITにてAtom N280を搭載したAspire oneをお披露目

 Acer(EMEA)は、CeBIT 2009にてネットブック新製品「Aspire one A150X」および「Aspire one D150」を発表した。日本国内では同様のモデルが既に発売中であり、これは欧州向けとしての発表となるが、Aspire one D150に関しては、国内で発売されているAtom N270搭載モデルではなく、Atom N280が搭載されているなど仕様の異なる箇所もある。

 Aspire one A150Xは、249×170mm(幅×奥行き)の筐体に8.9型液晶ディスプレイを搭載したモデル。CPUはAtom N270(1.60GHz/FSB:533MHz)で、メモリはDDR2 SO-DIMMで標準512MB。このあたりのスペックは従来のA150モデルと同様である。欧州版の特徴は、OSとワイヤレスネットワーク対応にある。OSはWindows XP Home Edition SP3に加え、「Linpus」と呼ぶLinux OS版も用意されている。また、ワイヤレスネットワークでは、Wi-Fiはもちろん、WiMAXと3Gもサポートされている。

Aspire one A150X。基本スペックは他地域におけるA150と同等 Aspire one A150Xは4色展開される
左側面インターフェイスはD-Sub15ピン、LAN、USB2.0、カードリーダ 右側面インターフェイスはオーディオ入出力、USB2.0×2、カードリーダ

 Acer Aspire one D150は国内で2月20日に発売されたモデル。Aspire one A150Xから液晶ディスプレイを10.1型に大型化しているほか、デザインも一部を変更しており、マウスボタンがタッチパッド手前に移動している。ただし展示機のCPUはAtom N280(1.66GHz/FSB:667MHz)で、組み合わされるチップセットはIntel 945GSEとなっている。ワイヤレスネットワークは、Wi-Fi、Bluetooth 2.0、WiMAX、3Gに対応している。こちらのOSはWindows XP Home Edition SP3。

国内では2月に発表されているAspire one D150 ただし展示機のシステムのプロパティを見ると、CPUがAtom N280 1.66GHzとなっている
左側面インターフェイスはミニD-Sub15ピン、LAN、USB 2.0、オーディオ入出力、そしてカードリーダ 右側面インターフェイスはUSB2.0端子が2基のみ

 Acerのネットブックは日本市場でも人気を博している。ここEMEA地域でのAcerは、同社Vice PresidentのWalter Deppeler氏によれば、同地域のPC市場全体でHPに次ぐ第2位、ノートブックに限れば現在首位のポジションにあるとされる。Acerはネットブックマーケットのシェアでも43%で首位。さらにMobile World Congress 2009で発表された通りAcerはスマートフォン市場にも進出し、ノートブック、ネットブック、スマートフォンという3つのセグメントでモバイル分野をリードする構えだ。

EMEA地域におけるAcerのシェアはPC全体で第2位、ノートブックでは第1位 同社の収益に対するネットブック・ノートブックの比率は大きく実に67%とされる 2008年はネットブック市場が急拡大した年。マーケットシェアではAcerは43%とトップシェアを得ている
ノートブック、ネットブック、スマートフォンという3つのモバイル機器それぞれに対し同社は製品を展開する。なお、スマートフォンは片手ということで1-hand、ネットブックは両手を使うということで2-handと分類している 自社ブランドのほか、これまでにGataway、Packard Bell、eMachinesを買収しているAcer。それぞれの地域別のブランド展開も紹介された スマートフォン新製品を手にする同社Senior Vice President兼President SHBG(Smart Handheld Business Group)のAymar de Lencquesaing氏
2009年に10製品以上のスマートフォンを投入する予定とし、そのいくつかをコンセプトとともに紹介した 「Acer Ergostand」は、ベース部分に3リッターPC「Veriton L670G」を収納できるVESAマウンタ対応ディスプレイスタンド。会場では22型液晶ディスプレイを組合せていた。このAcer Ergostand自体は国内でも入手可能 16:9アスペクトの18.4型液晶ディスプレイを搭載したマルチメディアノートブックPC「Aspire 8930」。Aspire 6920に最新テクノロジを導入した製品と言える。CPUはCore 2 Quadに対応し、GPUはGeForce 9600M GT 1GBに対応、2基までのHDDに対応、Blu-ray Discドライブも搭載可能だ。インターフェイスでも、DisplayPort、HDMIに対応している

□CeBITのホームページ(英文)
http://www.cebit.de/
□Acerのホームページ(英文)
http://www.acer.com/
□関連記事
【2月6日】エイサー、10.1型液晶搭載ネットブック「Aspire one D150」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0206/acer.htm

(2009年3月5日)

[Reported by 石川ひさよし]

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