[an error occurred while processing the directive]

CeBIT 2009レポート【Intel編】

LGA1156マザーボードが展示中

設営が進むIntelブース(P33)

会期:3月3日~3月8日(現地時間)

会場:ドイツ共和国 ハノーバー市 ハノーバーメッセ



内部はほぼ完成しており、このなかで展示内容が紹介された

 Intelは、独ハノーバーで開催中のCeBIT 2009開催前日となる現地時間3月2日、報道関係者向けにCeBITでの展示内容を公開した。

 Intelのブースは、テーマ毎に数ホールに分かれており、メインとなって集約されているのがP33スペースだ。P33ではパートナーメーカーとともに、エンタープライズ向けサーバー製品からコンシューマ向け製品、さらには家庭向けストレージ製品などがパートナーのハードウェア・ソフトウェア製品とともに展示されている。

●未発表の「Ibexpeak」搭載とみられる製品が多数展示中

 Intelブースのマザーボード展示コーナーには、Core 2プロセッサ向けの製品、Core i7向けのIntel X58 Expressチップセット搭載製品に紛れ、未発表のチップセットを搭載する製品が展示されていた。これらの製品のソケットにはLGA1156の刻印もあり、いくつかはシングルチップ構成をとっており、そのほか製品名から推測するとIntel P55 Express(コードネーム:Ibexpeak)チップセット搭載製品であるとみられる。LGA1156ソケットに対応するCPUはコードネーム「Lynnfield」。

現行マザーボードに紛れIbexpeakと見られるチップセットを搭載した製品がいくつか並んでいる ソケットにLGA1156の刻印があるマザーボード

 Intel 5シリーズチップセットの詳しい仕様に関してはこちらを参考にしていただきたい。これまでノースブリッジで提供されてきた機能は、Core i7になってメモリコントローラがCPU側へと移り、そしてLynnfieldではノースブリッジで提供されていた機能がCPU側へと移る。これにより、1チップ構成となり、マザーボードコストはさらに下がると見られる。残る1チップ、従来のサウスブリッジはPlatform Controller Hub(PCH)と名称を変えている。また、メモリサポートはデュアルチャネルまでとなり、今回の製品は全てデュアルチャネル×2で計4本のスロットを搭載している。

BIOSTARの「TPOWER I55」。TPOWER I55ではPCHが剥き出しとなっていたが、サウスブリッジというよりはPentium Mを彷彿とさせる外観である。また、メモリスロット横には「High Speed NAND Flash」と記されたスロットも搭載されている(このスロットはほかの製品でも概ね搭載されている) Jetwayの「HI05」。マザーボード上の刻印では、最上段のスロットがPCI Express x16、4段目のスロットがPCI Express x8、その下の緑のスロットは「HD DISPLAY SLOT」と表記されている
ASUSTeKの「P7U PRO」。他の製品と比較すると、High Speed NAND Flash用スロットが省かれているなど、エントリー向けの製品ではないかと推測される MSIの「G9P55-DC」。他の製品と比べCPUフェーズ数も多く、またSATAも4ポートをさらに追加しており、ハイエンド向けと見られる。一見、2チップ構成にも見えるレイアウトであるが、これはnForce 200チップセットを追加搭載しているためとのこと。3本のPCI Express x16スロットを実現し、3-way CrossFireXおよび3-way SLIに対応している

GIGABYTEの「GA-HD」。LGA1156ソケットに、DDR3メモリ×4スロット、PCI Express x16、x4×1、x1×1、PCIといったレイアウト

 このように、Ibexpeak世代のマザーボードは、従来までの世代の製品と比較し様変わりする。特にメインストリーム向け上位モデルでは従来、ノースブリッジを中心とした大型ヒートシンクが製品の特徴ともなっていたのが、Ibexpeak世代からはシンプルなヒートシンクで済むようになり、このほかの部分で差別化を図る必要性が出てきているようだ。

 また、microATXサイズのLGA1156ソケットマザーボードであるGIGABYTEの「GA-HD」は、他の製品と同様に1チップ構成のチップセットを搭載しているが、I/Oパネル部にはDVI、HDMI、そしてDisplayPortといった出力端子を備える。おそらく、GPUを統合したCPUであるコードネーム「Clarkdale」向けの製品と思われる。

●インターフェイスは試行錯誤の段階? さまざまなデザインが登場するMID

MIDやネットブックを集めたショーケース

 Atomプロセッサを搭載する製品では、MIDの展示が注目を集めていた。OQOのライバルとなりそうな製品が、同じスライド式キーボードを搭載するSFRの「M! PC Pocket」。詳細が公開されていなかったためスペックは不明だが、OQO model 2+よりも若干コンパクトなボディサイズとなる。

 また、ノートブックに近いデザインではUMIDの製品展示があった。なかなか実用的なキーボードを備えているが、ポインティング操作はスタイラスとタッチパネルを用い、その他の特別なポインティングデバイスは備えていない。さらに割り切った製品としては、全てタッチパネルでの操作となるVilivの製品が展示されていた。これら製品の詳細はまだ公開されていないが、現地時間3日より開幕するCeBIT展示会場にて詳細が把握でき次第お伝えする予定だ。

SFRの「M! PC Pocket」。スライド式キーボードを備えている 手前がM! PC Pocket、奥がOQO model 2+。液晶パネルサイズやボディサイズではM! PC Pocketの方がOQO model 2+よりもさらに小さい印象。OQO model 2+では独立したキーを採用しているが、M! PC Pocketではスマートフォンライクなキーとなっているところでも、操作感が変わってくるものと思われる UMIDの製品。スクリーン上にある「m book」はこの製品の愛称と思われる。英語キーボードですら特殊な配列となってはいるが、LOOX U風の比較的実用的なキーボードを備えている
ショーケースの中にはUMIDの「M1」とされる製品も展示されていた。先のUMIDのカラーバリエーションモデルとみられる このほかにも数多くのMIDを展開するViliveの製品。キーボードは搭載せず、全てタッチパネルで操作するタブレットPCに近い製品だ PDAに近いサイズ、操作であるが、OSには一般的なWindowsを搭載可能であり、この点で使い勝手がどう変わるのかが注目される

□CeBITのホームページ(英文)
http://www.cebit.de/
□関連記事
【2月12日】Intel、32nmへの大型投資と順調な立ち上がりを強調
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0212/intel.htm
【2月6日】【笠原】45nmデュアルコアNehalemをキャンセルし、32nmを加速するIntel
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0206/ubiq245.htm

(2009年3月3日)

[Reported by 石川ひさよし]

【PC Watchホームページ】


PC Watch編集部 pc-watch-info@impress.co.jp
お問い合わせに対して、個別にご回答はいたしません。

Copyright (c)2009 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.