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2009 International CESレポート【Shuttle編】

Atomを搭載した液晶一体型オールインワンPCを展示
~Core i7キューブもさっそく登場

Shuttleが3月の発売を予定している液晶一体型のDual-core Atom製品「X50 All-In-One」。黒と白の2モデルが展示されていた

会期:1月8日~11日(現地時間)

会場:Las Vegas Convention Center
   Sands Expo and Convention Center/The Venetian



●タッチスクリーンを備えるAtom搭載液晶一体型PC

 ASUSTeKのEee Top、CES前々日のUnveiledで展示されたMSIのWind NetOnのように、台湾メーカーがAtomを利用した液晶一体型に力を入れる傾向が見え始めている。このジャンルに、省スペースPCでおなじみのShuttleが参入する。

 CESのShuttleブースに展示された「X50 All-In-One」は、15.6型(1,366×768ドット)のタッチスクリーンを搭載。タッチスクリーンに最適化したオリジナルのユーザーインターフェイスも提供され、メッセンジャーやメールソフトなどを簡単に起動できるようになっている。

 スペックは、Dual-core Atom+Intel 945GCの構成で、メモリ1GB、HDDは80GB。液晶が一体化したネットトップ仕様の製品という解釈でいいだろう。PCは本体背面部に搭載されているが、非常に薄く仕上がっている。電源は60WのACアダプタ。OSはWindows XP Professionalとなる。

 ネットトップの延長にある製品ということもあり、スペック的にはあまり見るべき点はないわけだが、本体が意外に薄く収まっている点は好印象だし、スタンドを持ち上げることで取っ手になるギミックなどはユニークだ。

 本製品は3月の発売が予定されており、価格は499ドル。日本での発売も検討されている。同社製品といえばベアボーンとしての発売にも期待がかかるが、本製品はベアボーンとしての発売は予定されていないという。

15.6型のタッチパネルを一体化しており、タッチパネル用のユーザーインターフェイスもバンドルされる スタンドのパーツは、液晶側へ回転させることで、そのまま取っ手として機能するようになっている
両側面のインターフェイス。5.1chサウンド入出力端子、USB×5、SDカードスロットを備える。電源はACアダプタで容量は60W

●やっぱり登場したCore i7キューブ

 キューブ型ケースを使ったベアボーン、PC製品は同社のお家芸とも言えるものであるが、2008年11月に発売されたCore i7を搭載するキューブ型PCが早速展示されていた。展示されていたのは「H9 5800」という型番のモデルで、これはPC製品となる。

 キューブサイズのケースながら、Core i7-965 Extreme EditionとGeForce 9800 GT搭載ビデオカードを搭載している。Core i7対応チップセットがIntel X58しかないため、外部ビデオカードは必須となるわけで、それだけでもキューブ型には向かない印象を受けるプラットフォームだが、これを収めてしまう当たりはShuttleらしいところ。

 ちなみにケースのデザインは新作で、フロントパネルカバーを備えたもの。キューブの角を切ったような形状で、その部分が電源スイッチになっており青色LEDによる電飾も施されている。

 そのほかのスペックは4GBのDDR3 SDRAMと、WesternDigital Raptor X、DVDスーパーマルチドライブを搭載。電源容量は500Wとなっている。

 ちなみに、本製品はベアボーンキットの「SX58H9」をベースに作られたPCとなる。PC製品の発売は今年後半が予定されているが、ベアボーンキットのほうは早ければ今年3月にも発売され、価格は500ドル前後になる見込みとのこと。もちろん日本での発売も検討されている。

Core i7対応ベアボーンキット「SX58H9」をベースに、Core i7-965 Extreme EditionやGeForce 9800 GTを搭載したPC製品「H9 5800」 このキューブは新デザインを採用している。横方向に開くフロントパネルと、正面右上に配置された三角形の電源ボタンが特徴 背面。統合型チップセットがないのはCore i7の宿命であり、ビデオカードの搭載が必須となる。左端の4ピン端子は、eSATAデバイス用の外部電源出力

●家電の電源を遠隔操作できるタッチパネルデバイス

 Shuttleのブースでは、大きなポータブルゲーム機風デバイスのコンセプトモデルも展示。液晶サイズは7インチのタッチパネルディスプレイで、Windowsベースとなるがユーザーインターフェイスはシンプルなもの。

 このデバイスはゲームなどの機能も持つが、最終的には家庭内の機器コントロールを行なうホームオートメーションのための端末として利用されるものとなる。例えば、コンセント部に差し込む無線コントロールのノードとなる装置を挟み、その電源ON/OFFをコントロールしたりできる。

 この制御プロトコルにはZ-WAVEが利用されている。端末上からはノードごとの管理を行なえるようになっており、最大250個の機器を管理可能だという。

 また、ホームゲートウェイ装置「Bridge X58」も用意されており、これを利用すればホームネットワーク外からインターネットを通じたコントロールが可能になる。ブースでは台湾のShuttle本社に備え付けられた監視カメラの映像を映すデモを見ることができる。

 また、このBridge X58と先述の7インチポータブルデバイスはWireless USBで接続が可能。ホームネットワーク外からの指示をポータブルデバイスへ飛ばして、家電機器のコントロールを行なう、といったことも実現される。

専用UIを用いたWindowsベースのシステム。カレンダーや電卓などの一般的な機能を備えるほか、最大250個のノードを管理できるホームオートメーションコントローラ 「ちょっと大きいけどPSPみたいでしょ?」とはブーススタッフ。ゲームも備えており、こうしてみるとポータブルゲーム機に見えなくもない これは単純な例ではあるのだが、コンセントに挟み込んで使うデバイスを無線でコントロール、といったことができる

□2009 International CESのホームページ(英文)
http://www.cesweb.org/
□Shuttleのホームページ(英文)
http://global.shuttle.com/

(2009年1月9日)

[Reported by 多和田新也]

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