2009 International CESレポート【Netgearプレスカンファレンス編】 インターネットTVプレーヤーや1080p対応DMAなどを披露
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NetgearのVivek Pathela氏 |
会期:1月8日~11日(現地時間)
会場:Las Vegas Convention Center
Sands Expo and Convention Center/The Venetian
米Netgearは7日(現地時間)、CES会場でプレスカンファレンスを開催。同社ホーム/コンシューマ製品担当副社長兼ジェネラルマネージャのVivek Pathela氏が、2009年に投入する新製品の一部について解説を行なった。
Pathela氏は、2008年のCESで発表した製品について「PLC、NAS、DMA(Digital Media Adapter)など、家庭内の製品を接続するものだった」とした上で、今回発表する製品は、それらを次のレベルへと引き上げるものだと表現した。
その1つが、TVに繋いでインターネットコンテンツを視聴するセットトップボックス「Internet TV Player」。インターネット回線とTV(HDMI経由)に繋ぐことで、PCなしでYouTubeに代表されるインターネット動画などを視聴できる。
YouTubeを視聴する時は、付属のリモコンを使って、最も多く視聴されたもの、もっともレートが高いものといった条件から動画を選んだり、YouTubeが用意するチャンネルなどから簡単に動画を選択できるよう、インターフェイスを作り上げている。もちろん、ソフトウェアキーボードを使った、検索も可能。
さらに、標準のコンテンツとして、世界各地のインターネットTVがプリセットされているほか、映画のレンタル機能も搭載。保存場所の詳細は不明だが、レンタルする映画は、おそらくUSB HDDなどを繋げることによって、ローカルにダウンロードした上で視聴できる。
こういった類の製品はすでにいくつかあるが、Internet TV Playerは、プリセットのチャンネルなどを多く用意することで、ユーザーがいちいち検索などしなくても、多数のコンテンツにアクセスできるよう配慮されている点が特徴的だ。米国では今夏発売予定で、価格は199ドル。
もう1つ、TV向け製品が「Digital Entertainment Elite」というDMA。この製品は、同社ではそのように位置づけていないが、Internet TV Playerにより豪華な機能を搭載した上位製品といった形のもの。
基本機能は、DMAとして、PCなどに保存された動画や音楽、写真などの各種コンテンツをネットワーク経由でTVに表示させる。LANは、IEEE 802.11nとEthernetに対応。TVへの接続はHDMI。最大40Mbpsの1080p動画に対応し、「Blu-ray Discビデオと同等の画質で再生可能」としている。
サーバー側の細かな要求仕様は不明だが、PCでのフォルダ共有や、UPnP/AV対応機器のほか、同社NASの新製品である「ReadyNAS Pro Pioneer Edition」などにも対応するとしている。また、インターネットに直接アクセスして、YouTubeやFlickr、インターネットラジオなどのコンテンツを再生する機能もある。
コンテンツの対応書式は豊富で、動画の場合、AVI/DivX/Xvid WMV/MOV/M4V/MP4/VOB/MPG/MP1/MP2/IFO/MKV/TS/M2TSに対応。加えて、ISOイメージにも対応し、「プロテクトのかかっていないDVDイメージ」の再生が可能としている。
ローカルコンテンツの再生機能もあり、USBにHDDやiPod、デジタルカメラなどを繋いで、データを再生できるほか、3.5インチの500GB SATA HDDを標準で内蔵する。このHDDは本体前面から挿抜できる。
本体サイズは431.8×254×50.8mm(幅×奥行き×高さ)、重量は2.5kg。インターフェイスは、HDMI出力、コンポジットビデオ出力、コンポーネントビデオ出力、Sビデオ出力、S/PDIF出力(角形+同軸)、USB 2.0×3、音声出力、IEEE 802.11n、Ethernetなどを装備。リモコンが付属する。米国での発売は2月で、価格は399ドル。
Digital Entertainment Elite | その背面。ビデオ出力端子の種類が豊富 | UIのトップ画面 |
カンファレンスでは大きく取り上げられなかったが、Digital Entertainment Eliteとあわせて紹介された「ReadyNAS Pro Pioneer Edition」についても紹介しよう。
ReadyNAS Proシリーズは、企業/SOHO向けの製品。ReadyNASの特徴の1つである、HDDの台数に応じて、RAIDレベルを自動構成する「X-RAID」がX-RAID 2に進化。また、RAID 6に対応したことで、2台までのHDDが同時に故障してもデータを復旧できる。
対応HDDはSATA 3Gbps対応3.5インチHDD×6で、最大容量は9TB。CPUにIntelの「マルチコアプロセッサ」を採用したことで、基本性能も高め、理論上は1080pのHD動画を14本同時にストリーム出力できるという。
従来機種同様、UPnP/AVサーバー機能、iTunesサーバー機能や、プリントサーバー機能、USB HDDやPCへのバックアップ機能などを搭載する。本体サイズは170×285×250mm(同)、重量は7.21kg。
このほか、3G USBモデムの共有機能を搭載したルーターなどが紹介された。
6 HDD対応NAS「ReadyNAS Pro Pioneer Edition」 | USBモデムを共有できる「3G Mobile Broadband Wireless Router」 | IEEE 802.11n対応の最新ルーター「RangeMax Band Wireless-N Gigabit Router」 |
□CESのホームページ(英文)
http://www.cesweb.org/
□Netgearのホームページ(英文)
http://www.netgear.com/
□関連記事
【2008年1月7日】【NETGEAR編】8個のアンテナを内蔵した11nルーター、ReadyNAS新モデルを発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0107/ces02.htm
(2009年1月8日)
[Reported by wakasugi@impress.co.jp]