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ネットブックの販売が好調。ノートPC市場の5分の1を占有
~Eee PCとAspire oneが激しい争い



●ASUSTeKとエイサーが二強

 ネットブックの販売台数が急増している。

 全国26社2,350店舗のPOSデータを集計しているBCNによると、ネットブックが集中する6万円未満のノートPCの構成比は、2008年8月の販売台数実績で、ノートPC全体の19.9%となり、5台に1台を占める結果となった。

 また、Windows XPを搭載したノートPCの構成比は21.5%、10インチ以下のディスプレイを搭載したノートPCの構成比は、8月1日から25日までの集計で19.1%と、同様に5台に1台を占めている。10インチ以下のディスプレイとWindows XPの搭載はネットブックの特徴であり、いずれの数値からも、ノートPC市場におけるネットブックの存在感が急速に高まっていることが裏付けられよう。

 ネットブックを中心した市場におけるメーカー別シェアを見てみよう。

 10インチ以下のディスプレイを搭載したノートPCのメーカー別シェアでは、8月1日~25日の集計で、ASUSTeKが59.4%と、圧倒的な強みを見せ、トップシェアを獲得した。この分野の先駆け的存在である「Eee PC」の躍進が続いているのがわかる。

 2位には、8月23日に「Aspire one」を発売したばかりの日本エイサーが入り、21.9%。発売週となる8月18日~25日までの集計では、49.4%を獲得し、先行するASUSを一気に抜き去っており、今後は、ASUSと日本エイサーのせめぎ合いが注目されるところだ。

好調を続けるEee PCの代表機種「Eee PC 901-X」 Aspire oneは23日の発売以来絶好調

 3位には、安定した人気を誇る工人舎が入り、11.3%と2桁のシェアを維持した。だが、昨年8月には91.9%と、この領域では圧倒的シェアを誇っていたこと、今年4月以降も40%前後の高いシェアを維持していたことに比べると、台湾勢のネットブック攻勢の影響を大きく受けたといえよう。

 続いて、MSIの4.3%、日本HPの2.7%の2社が入り、これでベスト5を構成する。

 MSIは、7月から投入した「Wind Netbook」によりシェアを獲得し、日本HPは「HP 2133 Mini-note PC」が高い注目を集めたものの、いずれも供給の遅れが響き、シェアを引き上げることができていない。


工人舎の低価格機「SA5KX08AL」。ラインナップ全体では高機能指向へシフトしている MSI「Wind Netbook」(左)と日本HP「HP 2133 Mini-note PC」は、品不足が響いた

 一方、富士通は、LOOX Uの新モデルである「FMV-BIBLO LOOX U/B50N」が、8月30日から出荷されており、今後のシェアの行方が注目されるところだ。昨年9月から12月までは、この分野で20%台のシェアを維持していただけに、各社のネットブックの売れ行きが伸張するなか、どの程度の伸びを見せるのかが注目されよう。

●ノートPCは10万円以下が4割を越える

 改めて価格帯別の集計を見てみよう。

 ノートPC分野における6万円未満の構成比は19.9%となっているが、さらに6万から10万円未満の領域も26.2%となっており、10万円未満のPCが占める比重は、46.1%と半分近くに達している。

 昨年9月の集計では17.3%に留まっていたのに比べると、10万円未満のPCの構成比が急激に増加しているのがわかる。

 デスクトップPCでは、6万円未満の構成比は14.8%、6~10万円未満の構成比が17.8%。10万円未満の構成比は32.7%(四捨五入の関係で合計値と異なる)と、ほぼ3台に1台に留まっている。

 昨年9月には22.4%の構成比と比べて、約10ポイント上昇しているものの、ノートPC分野に比べると、10万円未満の価格帯の構成比が低いといえる。

 デスクトップPCでは、ハイスペックな高機能モデルの構成比が高いことも影響しているといえそうだ。

典型的なネットトップ「Eee Box」の登場で、デスクトップPCにも低価格なXP搭載機の波が来るか

 Windows XP搭載PCという観点では、興味深い結果が出ている。

 ノートPCおよびデスクトップPCをあわせたPC全体でのWindows XP搭載PCの構成比は17.8%。そのうち、ノートPCでは冒頭に触れたように21.5%の構成比だが、デスクトップでは4.7%に留まっている。

 今年6月の集計では、ノートPCでは10.5%、デスクトップでは10.7%と、ほぼ同等の構成比となっていたが、この2カ月で大きな差がついた。

 6月の構成比の上昇には、Windows XPのOEM版の供給終了による駆け込み需要を背景にした販売増加であったこと、その後、ネットトップとしての魅力的な製品が登場しなかったことが、デスクトップPCにおけるWindows XP搭載PCの構成比減少につながっているといえそうだ。9月に発売されるASUSTeKのネットトップ「Eee Box」の登場によって、この状況がどう変わるかも見所だ。

 なお、ノートPCにおけるWindows XP搭載PCの構成比は、わずか2カ月で2倍に拡大。対前年同月比では、572.4%増と驚くべき増加率となっている。これまで見てきたデータから、ネットブック(ULCPC)向けにライセンスされているWindows XP Home Editionが大半を占めているとみて良いだろう。

●Vista発売以後、最大の市場拡大

 一方、引き続き、高い成長率を維持しているのが、Macintoshだ。

 8月におけるMacintoshの伸び率は、対前年同月比36.6%増となり、これで13カ月連続での2桁増を達成したことになる。

 ノートでは39.6%増、デスクトップでは33.6%増とどちらも高い成長率となっている。

 Macintoshの構成比は、台数ベースでは市場全体の5.0%とまだ低いが、この好調ぶりが、どこまで続くのかが注目されよう。

 そして、8月の集計で特筆されるのが、PC市場全体の成長率が、Windows Vista発売以来最高の伸び率を達成したことだ。

 BCNの集計によると、8月の販売台数は、対前年同月比28.5%増と、大幅な上昇となった。

 Vista発売以来、最高の伸張率となっていたのが、今年6月の8.4%増。これを大きく上回っている。

 主要各社の新製品投入時期が8月下旬となり、前年に比べて前倒しになったことが大きく影響しているほか、やはりネットブックの売れ行き増加が見逃せない。

 9月のPC市場は、前年に新製品が発売されており、今年は前倒しとなった反動によって、前年対比では厳しくなるとの見方も出ているが、ネットブックの動向次第では、それをカバーする可能性もある。

 年末商戦に向けて、PCの販売動向が上向くのかも注目点だといえよう。

□BCNのホームページ
http://bcnranking.jp/
□関連記事
ネットブック/UMPCリンク集
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/link/umpc.htm

(2008年9月2日)

[Reported by 大河原克行]

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