Intel G45 Expressチップセットのグラフィック性能を検証
Intelのフラグシップチップセットである、Intel 4シリーズ搭載製品で、ビデオ機能を内蔵する「Intel G45 Express」搭載マザーボードが7月下旬頃より発売開始となった。今回、同チップセットを積んだIntel製マザーボードを短時間ながら評価する機会を得たので、グラフィックス性能について見てみたい。
Intel G45 Expressの内蔵ビデオは、DirectX 10対応の「GMA X4500HD」で、前世代のものと比べ、3D性能を2倍近くにまで強化。また、新たにBlu-ray Disc(BD)ビデオなどHD動画のハードウェア再生支援機能を搭載し、内蔵ビデオだけでHD動画を完全に再生できるようになったという。 今回用意したのは、MicroATXフォームファクターの「DG45ID」。CPUはCore 2 Quad/Duo、Pentium、Celeronシリーズに対応。メモリはDDR2-800対応スロットを4基装備し、最大8GBを搭載できる。 拡張スロットは、PCI Express x16×1、PCI Express x1×2、PCI×1。バックパネルのインターフェイスは、DVI、HDMI、USB 2.0×6、IEEE 1394、eSATA、Gigabit Ethernet、音声入出力、S/PDIF出力。オンボードSATAインターフェイスは5ポート。 比較用に、Intel G35 Express搭載の「DG35EC」を用意。検証には、Core 2 Quad Q6600、メモリ2GB、500GB SATA HDDを使用した。 ベンチマークに使ったのは、3DMark06 1.1.0、Unreal Tournament 3、Devil May Cry 4、FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3。
まず、DirectX 10の動作について結論を言うと、正常に動作しなかった。添付ドライバでは3DMark Vantageで、グラフィックテスト1は動作したが、テスト2が動作しなかったので、ビデオドライバを最新の7.15.10.1502にアップデートしたところ、今度はテスト1すら動かなくなった。また、Devil May Cry 4も、DirectX 9モードは動いたが、DirectX 10モードは動作しなかった。 3DMark Vantageのシステム情報では、ShaderModel 4.0対応と認識され、少なくとも旧ドライバではテスト1が動作したことから、一応はDirectX 10に対応しているが、ドライバが未完成なのだろう。現状ではアップデートに期待したいという状態だ。
3DMark06の結果は、2倍とまでは行かないが、謳い文句に近い性能を発揮している。Devil May Cry 4は、Intel G35とやや差が出なくなる状況もあるが、概ね3DMark06と似たような結果。Unreal Tournament 3では、2倍を超える差を出している。旧世代となるFINAL FANTASY XIではほとんど差が出なかった。 このように、Intel G45はIntel G35に対して多くの状況で2倍近い3D性能を発揮する。しかしながら、絶対的性能で言うと、今回試したソフトではまともにゲームをプレイするのは辛いフレームレートだ。軽めのゲームならXGAであれば、それなりに動作するといったとこだろうか。 ただし、Intel G45には動画再生支援など旧製品にはなかった機能もある。このあたりは、追って詳細なレポートをお届けする。 □インテルのホームページ (2008年8月25日) [Reported by wakasugi@impress.co.jp]
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