茨城大学、垂直磁気記録メディアのサーボ記号書き込み時間を短縮する技術
7月22日 発表 茨城大学工学部メディア通信工学科の小峰啓史准教授は22日、垂直磁気記録ハードディスク(HD)メディアへのサーボ信号書き込み時間を大幅に短縮する「パターンドマスター磁気転写法」を開発したと発表した。 これは、独立行政法人新エネルギー・産業総合総合開発機構(NEDO技術開発機構)の産業技術研究助成事業の一環として開発した技術。これまで、HDメディアの磁気ヘッド位置情報であるサーボ信号は、出荷時に1つずつ信号を磁気ヘッドで書き込んでいたため、ディスク1枚あたり1時間を要していたが、新技術を応用することにより数秒で書き込むことができるようになる。これにより、HDの出荷にかかる時間を短縮できるという。 また、記録密度が増加しても、マスター媒体の製作のみでサーボ信号の転写が可能であり、1Tbit/平方インチの記録密度にも対応できるうえ、初期投資のみで大容量化に対応でき、コスト的にも有利としている。 本技術は現在実用化の一歩手前にあるとしており、各メーカーの製品に適した転写パラメータを研究し、実用化を目指す。また、今後は超微細加工技術と転写技術を有する富士フイルムとの共同研究により、高品位転写技術を開発するとしている。 □NEDO技術開発機構のホームページ (2008年7月22日) [Reported by ryu@impress.co.jp]
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