【COMPUTEX TAIPEI 2008】 【Thermaltake編】
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Thermaltakeブース |
会期:6月3日~7日(現地時間)
会場:Taipei World Trade Center Nangang Exhibition Hall
Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1/3
Taipei International Convention Center
ケースを土台に冷却システムや電源などを取り扱うThermaltakeは、Computex後から順次発売する新製品やプロトタイプを公開した。
主な展示は、エアフロー重視の大型ケース、静音タイプのCPU/GPUクーラー、ESAや80PLUS対応電源、水冷システムなど。このほか、NASやHDDスタンド、その他の冷却機器や、同社としては珍しいmicroATXケースも展示する。また、プロトタイプとして冷蔵庫のようなコンプレッサーで液冷を行なうシステムなどをシークレットルームにて公開した。
同社は「Key 3 Spirit」をキーフレーズに、品質/性能/信頼性を掲げ、ケース/電源/冷却機器の3カテゴリーを中心に展開している。例年通り、ゲーマー向けを謳うなど、派手な電飾を装った製品が中心だが、なかにはシンプルな初心者向け製品を投入するなど、新規ユーザーの獲得にも余念がない印象だ。
microATXケース「Wing MA」。第1世代ということで、デザインについてはこれから洗練させるという | シンプルな低価格向けCPUファン |
●ケース
新作のATXケース |
ケースはミドルタワー/フルタワーのケースが大量に展示されている。フルタワーでは、まずトップエンドにSPEDEをラインナップする。SPEDEの外装は前面メッシュでエアフロー重視のオーソドックスなデザインだ。一方内部は電源を下に配置し、電源/拡張カード/CPUまわりを仕切る3チャンバー方式とし、熱が混ざるのを防いでエアフローの効率を上げる。価格は3万円~5万円程度になる見込みだ。
Armor+シリーズは前面のメッシュに縁が伸びて覆い被さるデザインが特徴的。前面に14cm角ファン、背面に12cm角ファンサイドに23cm角ファン、HDDケージに14cm角ファンを搭載するほか、オプションで底面に14cm角か12cm角ファンを各2基搭載可能で、ビデオカードを強力に冷却できるという。ESA対応の「Armor+ for ESA」もラインナップする。同社は、ESAに力を注いでおり、ESA対応のファンや水冷キットも展開する。
Xaser IVもバージョンアップし、水冷/空冷両対応の「Xaser IV」や水冷キットを搭載した「Xaser IV LCS」、ミドルタワーモデルの「Xaser IV MX」シリーズもラインナップする。Xaser IVは、天面にスライドするフードを備え、その内部にインターフェイスを搭載するのが特徴だ(ミドルタワーモデルはフードなし)。
SPEDEの外装はオーソドックスな前面メッシュ | 内部は3つのチャンバーに分かれる。電源部には、ねじなどを収納できる引き出しを備える | 逆サイドからマザーボードにファンを当てることも可能 |
Armor+と水冷タイプのArmor+ LCS | Armor+ for ESAのデモ機 | Xaser IVシリーズ。ガンメタリックモデルも投入 |
ミドルタワーのXaser IV MX |
ミドルタワーケースでは、Armor+をミドルタワー化した「Armor+ MX」を展示。同ケースに水冷キットを搭載したバージョン「Armor+ MX LCS」もラインナップする。小型化されたことで、ファンの数は減少したが、より使い勝手が上がっている。
よりオーソドックスなデザインのミドルタワーケースも展示したほか、シークレットルームでは、冷蔵庫で用いられるようなコンプレッサを搭載したケースのプロトタイプ「Xpressar acs100」を展示。かつての汎用コンピュータシステムなどで用いられたものと同様に、一種の液冷システムとしてCPUを強力に冷却するという。現在のところ、コンシューマー向けの製品というわけではなく、システムビルダーなどのOEM向けに提案中という状況だ。
ミドルタワータイプのArmor+ MXと同LCS | よりオーソドックスなデザインのミドルタワーケース | コンプレッサで冷却を行なうXpressar acs100 |
Xpressar acs100が搭載するコンプレッサ | Armor+用のオプションパーツ |
●クーラー
クーラー、すなわち冷却機器では、CPUやビデオカードなどのファンと水冷システムをラインナップする。
CPUファンの新製品では、折りたたまれた6本のヒートパイプを内部の14cm角ファンで冷却する「BigType 14 Pro」や、14cm角ファンを扇形のシンクで挟んだ「V14 Pro」、筒型のシンクを内部のファンで冷却する奇抜なデザインの「Rotation」が目立った。
見た目が華やかな製品として電飾付きで5色展開の「X5 Orb FXII」シリーズなども展示されていた。
BigType 14 Pro。シンクのサイズは156×155×128mm | V14 Pro |
Rotation | X5 Orb FXIIシリーズ |
GPUクーラーでは、アルミフィン採用の「SOrb」や新型のファンレスクーラーが展示されていた。
また、メモリーモジュール用として「RamOrb Cooler」を展示。ヒートスプレッダーでメモリから奪った熱をヒートパイプで送り、その先の5cmファンで冷却する。ヒートパイプは角度を変更可能。
SOrb | 新型のファンレスクーラー | RamOrb Cooler。ヒートパイプを回すことでファンの風向きを調整できる |
水冷キットでは、先日日本でも発売された「PW 850i」を筆頭に、前モデルからラジエーターの必要ベイ数を減らした「BigWater 770」、ラジエーターを2基搭載した「BigWater 780」などを展示。このほか、外付けタイプの「BigWater 780e」も展示した。同社では水冷キットの展開を始めてから4年になり、多数のオプションパーツを展開している。これまで、水流の有無を示すファンパーツはオプションだったが、ユーザーからの要求に応え、PW 850i以降は標準でバンドルしているという。
PW 850i | BigWater 770。前モデルから必要なベイ数が2に減少した | BigWater 780 |
BigWater 780e | オプションパーツ。ポンプの出力は業界随一という | 水流の有無を示すファンパーツを標準でバンドルへ |
●電源
電源はゲーマー向け製品やESA対応製品など6シリーズが展示されていた。高級機向けには、80PLUS認証を取得した高効率電源「Toughpower XT」シリーズ、ESAに対応した「Toughpower ESA 1400W/850W」などを展示したほか、静音を謳う「TR2 QFan」やその低価格向けバージョン「Litepower QFan」も展示。
このほか、OEMなど低価格向けの「Litepower」や国内では発売予定がない2,000W電源「Toughpower XT 2000W」、ゲーマー向けにデザインした「Xaser Gaming 600W/700W」も展示した。
Toughpower XT | Toughpower ESA 1400W/850W | TR2 QFanと低価格向けのLitepower QFan |
Litepower | Toughpower XT 2000W | ゲーマー向けのXaser Gaming 600W/700W。ゲーマー向けにほどよい出力を備えるという。LEDによる電飾を備える |
●そのほか
ストレージ機器やノートPC用クーラーなど、その他の展示を写真で紹介する。
海外ではNASやRAIDも展開 | HDDスタンド。プロトタイプで量産開始の直前。さらにアイディアを加える可能性もあるという |
アルミ製でファンレスのノートPCクーラー | 温度センサー付きのノートPCクーラーのプロトタイプ。左上のセンサーで温度を計測し、左下の液晶に表示する |
□COMPUTEX TAIPEIのホームページ(英文)
http://www.computextaipei.com.tw/
□Thermaltakeのホームページ(英文)
http://www.thermaltake.com/
□ニュースリリース
http://www.thermaltake.com/news/Press/press080602.asp
(2008年6月5日)
[Reported by matuyama@impress.co.jp]