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大阪・日本橋でVista SP1とパーツバンドル版
Officeのイベントが開催

各ショップの店頭に張り出された告知チラシ。最近はオタロードと呼ばれる堺筋の2本西側の通りを中心にAブロックとBブロックに分けて開催された

4月26日 開催



 ゴールデンウィークの初日となる4月26日、パソコンショップが多数集まっていることで知られる大阪の日本橋で、「Windows Vista Ultimate with SP1Σラウンチ&自宅でOfficeキャンペーン」と題されたイベントが開催された。

 これは、先頃発売されたWindows Vista Ultimate with SP1Σのパッケージと、2007年から一部パソコンショップで販売が始まっているパーツバンドル版のOffice 2007の普及を図るイベントで、大阪・日本橋の6つのショップが参加する形で行なわれた。このような製品告知イベントは東京の秋葉原ではCAFFE SOLARE Linux Cafe秋葉原店などを利用して多数行なわれているものの(実際同日に日本AMDが開催していた)、日本橋では気軽にイベントを行ないやすいような場所がないためか珍しく、今回のイベントも各ショップが店頭に即席でコーナーを設置し、そこをライターやマイクロソフトの社員が回りながら講演をするという形で開催された。

オタロードの北側の入り口に位置するツクモなんば店からパソコン街方面を見る。雑然と立ち並ぶ各ショップ、最近とみに増えているメイド喫茶やホビーショップ。そして人で混み合っているにもかかわらず、続々と通りに進入するクルマなど、東京・秋葉原や名古屋・大須とまた異なった雰囲気を持つ電気街 各ショップの店頭で配られていた「Office Personal 2007 with PowerPoint 2007パーフェクトブック」。Office 2007のちょっといい使い方や、新しくなったデータ形式などについて解説されている

●パーツバンドル版Office 2007とは

 パーツバンドル版Office 2007に関する講演が行なわれたのが、マイクロソフトの山田拓郎氏とテクニカルライター笠原一輝氏のセッション。山田氏は、Office 2007で大きく変更されたリボンによるインターフェイスをデモを交えながら解説。また、パーツバンドル版OfficeはOffice Personal 2007がベースになっているものの、Word 2007、Excel 2007、PowerPoint 2007、Outlook 2007と上位エディションとなるOffice Standard 2007と同様の内容になっていることを解説。また、購入する場合は光学ドライブやメモリ、CPUやHDDと同時購入が必要であること(PCとの同時購入でも問題ない)をアピールした。

 一方、笠原氏のセッションではOfficeの歴史を振り返りながらOffice 2007を実際の仕事でどう使っているのかを紹介。仕事柄ベンチマークのグラフを作ることが多いためExcel 2007でグラフが美しくなったことがうれしく、またOutlook 2007でのプレビュー機能が便利で役立っているとのこと。そのほか、ちょっとしたテクニックなどが紹介されていた。

 また、今回のパーツバンドル版のOfficeが組み合わせるパーツによって異なるものの、3万円台から購入でき、同内容のOffice Standard 2007の5万円前後と比べて得なこと(ただし、アップグレード版の場合Office Standard 2007のほうが安いことにも言及)、VistaのDSP版ではサポートがショップのみになるのに比べ、このパーツバンドル版Officeではマイクロソフトもサポートとなるのでより安心して使えるという部分にも触れていた。

店頭で講演を行なうマイクロソフト オフィスプレインストール事業統括本部シニアマーケティングスペシャリストの山田拓郎氏。実際のデモとスライドを切り替えつつOffice 2007のメリットを伝えていた Excel 2007のデモでは、条件付き書式による数値の色分けをデモ。Office 2007でリアルタイムに表現が変わっていく様と、従来よりも高くなった表現力に力点を置いたデモだった パーツバンドル版Officeの構成と同時購入する必要のあるパーツについてのスライド。光学ドライブ、FDD、マザーボード、HDD以外に、CPUやメモリとの同時購入もできる
テクニカルライターの笠原一輝氏は、自分自身Office 2007を使っているということで、そのメリットやちょっとしたテクニックを解説。パーツバンドル版のOfficeは、Office Standard 2007より安価とはいえ、アップグレード版よりもやや高いのでとくに新規でPCを組む場合や、人に組んであげるときに向いているだろうとのこと 笠原氏による、Officeの歴史のプレゼン。氏によると、Office 2007のコードネームはOffice 12なのに、調べてみると10個しかないと言う。知り合いのマイクロソフトの人に聞いても詳しいことが分からなかったので、何か分かったら機会を見て発表しますと語っていた これが、パーツバンドル版Office 2007のパッケージ。Office Personal 2007と書いてあるものの、PowerPoint 2007も含まれるなどOffice Standard 2007相当の内容になっている。表面に書いてあるように、PCもしくはPCパーツとの同時購入が必須だが、OSのDSP版と違い、マイクロソフトのサポートも受けられる

●Vista Ultimate SP1Σを強力にアピール

 パーツバンドル版のOfficeほかにセッションが用意されていたのが、DSP版のWindows Vista UltimateのスペシャルパッケージであるWindows Vista Ultimate with SP1Σ(以下Vista SP1Σ)に関連するもの。Vista SP1がこれまでのVistaに比べてどこがどう変わったのかという内容のセッションや、Vista SP1Σに付録されているWindows Liveに関するセッション、Windows Live OneCareに関するセッションなども行なわれていた。これらの講演内容は、大阪・日本橋では初めてとなるもので、数は少なかったものの熱心に聞き入っている人は見受けられた。

Windows Liveの各サービスについて語るマイクロソフト オンラインサービス事業部プロダクトマネージメントグループ Windows Liveチーム プロダクトマネージャーの泉宏和氏。新しいLiveのサービスであるSkyDriveなどを解説 泉氏と同じく、Windows Liveチームのプロダクトマネージャーである内河恵氏。内河氏はWindows Liveの人気サービスであるWindows Live Messengerについて解説し、今年から可能になったWindows Live Messengerからの電話サービスについて語っていた Windows Liveのサービス一覧。http://go.windowslive.jp/からすべてのツール類をダウンロードでき利用することが可能だ。ソフトウェアと組み合わせたWebサービス、完全Web型のサービスなど、マイクロソフトが今一番注力している分野と言える
Windows Vista Golden(発売当時のVista)とVista SP1の違いについて、説明を行なうマイクロソフト OEM統括本部SE部テクノロジースペシャリストの三橋勉氏。三橋氏は秋葉原のイベントでもおなじみになりつつあるが、ここ日本橋では速く快適になったと言うVista SP1をテクニカルな面から解説 Vista SP1Σのパッケージを左手に、Windows Live OneCareについて説明するマイクロソフトWindows本部コンシューマ マーケティング部シニア プロダクト マネージャの溝口宗太郎氏。Windows Live OneCareは、ウイルス対策やマルウェア対策を行なうソフトウェアで、いわゆるセキュリティ対策ソフトになる セキュリティ対策ソフトの分野では、シマンテックやトレンドマイクロの製品のシェアが高く、溝口氏のプレゼンもそれらの2社を意識したものになっており、Live OneCareがほかのセキュリティ対策ソフトに対して遜色ないものであることをアピールしていた

●改造バカこと髙橋敏也氏も日本橋に登場

 この日3カ所でセッションが組まれ、それぞれの回で多くの観客を集めていたのが、DOS/V POWER REPORTで改造バカ一台を連載する髙橋敏也氏のセッションだ。3回の内容はそれぞれ異なるものの、Vista SP1における自作環境について解説。Vista SP1ではドライバが多数含まれているためインストールが非常に楽なこと、そしてインストール時間も最新のCPU環境では30分ほどで収まり、2時間ちょっとあれば4回もインストールできるとアピール。Blu-ray Discドライブを繋げるとBlu-rayのアイコンが出るようになるなど、ちょっとした違いについても言及していた。

 その中でも注目を集めていたのが、2回目と3回目のセッションで髙橋氏が使用したAMD Phenom X3を使った自作PC。ベンチマークテストなどは行なわなかったものの、この4月26日に発売となったばかりのトリプルコアCPU Phenom X3でのVista SP1のデモは強い印象を残していたようだ。そのほか、5月中旬が発売予定となっているアイ・オー・データ機器の地上デジタル対応TVキャプチャボード「GV-MVP/HS」を片手に、この製品をはじめとした地デジ対応機器が自作PCに大きなインパクトをもたらすだろうと話し、これらの周辺機器をきちんと使うにはHDCP対応などの要件があるので、アイ・オー・データ機器などがホームページで配布している「ハイビジョン環境チェックツール」を今から使うのがよいのではとアドバイス。地デジに関する部分では、ショップの店員さんが勉強になりましたという一コマも見受けられた。

 大阪・日本橋にはイベントを行ないやすい場所がないため、6カ所のショップで3つのセッションが同時に行なわれるという形で開催されたこのイベントだが、詳しいスケジュールの事前告知がそれほどなかったためか集客という部分では最大でも1セッションで十数人と今1つ。しかし、実際に講演を聞いた人の満足度は非常に高く、「すごい勉強になりました」、「自分も自作したくなりました」という声をいくつか聞くことができた。どうしても東京・秋葉原に偏りがちなこの手のイベントが、大阪・日本橋で、複数のショップの共催で開かれたという意味は大きいのではないだろうか。

アイ・オー・データ機器の地デジキャプチャボードを高く掲げて説明する髙橋敏也氏。店頭でのデモのため、強風が吹いたり、クルマがクラクションを鳴らして通り抜けたりという環境の中、そのようなアクシデントを笑いに変えながら講演。今回の感想を後で聞いたところ「日本橋と秋葉原の突っ込まれどころの違いがまだつかめていない」とのこと 日本橋でもこの日から発売となったトリプルコアCPUであるPhenom X3を使ってVista SP1をデモ。3コアのCPUのデモは日本橋でも初めてとあって画面をじっくり見る人も。すべてが街頭デモだったので、フレンドリーな雰囲気で終始した 講演後にファンからのサイン要望に応える髙橋氏。3回の講演のどの回にも熱心に聞き入る人がいたのが印象的。中には3回とも聞きに来ている人もいて、自作PCユーザーに対する人気は抜群のようだ

□Vistaマニアのホームページ
http://www.vista-mania.com/event/
□Windows Vista Ultimate with SP1Σのホームページ
http://www.vista-mania.com/communityvista/news/usp1_sigmapk_20080315.asp
□Officeのホームページ
http://office.microsoft.com/ja-jp/

(2008年4月28日)

[Reported by 谷川潔]

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