DEMO 08レポート【コラボツール編】 企業のコラボレーションを便利に行なうツールやサービス
会期:1月28日~30日(現地時間) 会場:Desert Springs, A JW Marriott Resort & Spa, Palm Desert 自社の事業所間、企業間、そしてコスト効率を上げるため海外にアウトソースするオフショア開発など、1つの事業やプロジェクトを複数の会社/場所で実施することが珍しくない昨今。コラボレーションツールへの注目度は高まる一方といえる。DEMO 08にも、そうしたコラボレーションツールの新しい発想を提案する企業が参加している。 ●あらゆるフォーマットにフィードバックを記入できる「KonoLive」 2Win-Solutionsがデモを行なった「KonoLive」は、“あらゆる時間、あらゆる場所、あらゆるフォーマットでコラボレーションできる”と謳う統合型コラボレーションツールである。 メイン画面はインスタントメッセンジャーのようなレイアウトで、ここに現在進行中のプロジェクトや、協業者のコンタクトリストなどが表示される。例えばコンタクトリストからSkypeを利用して、協業者と連絡を取ることもできる。 そして、本製品のポイントとなるのが、画面の左側に表示されるブリンクアップ型のツールバーである。このツールバーにはコメントやタグなどを埋め込む機能が用意されており、協業者との間で交わされるあらゆるドキュメントに、直接フィードバックやレビューを記入できる。 記入可能なフォーマットは多岐に渡っており、WordやPowerPoint、PDFといった一般的なビジネス文書はもちろんのこと、Webページや動画などにもコメントできる。動画へのコメントは、ちょうどニコニコ動画のように、入力したタイムフレームに沿ってコメントが表示される。 KonoLiveは現在β版を公開中。対応OSはWindows XP/Vista。
●Webベースのファイル共有型コラボレーションツール「BpDAM」
CHANELXがデモを行なったのは、Webベースで動作するコラボレーションツール「BpDAM」で、エンタープライズ用途でも個人向けレベルの低価格で利用できる。 先述のKonoLiveが協業者同士のコミュニケーションに重点を置いたことに対し、BpDAMはドキュメントの共有機能を重視した印象だ。Webベースで提供されるファイル共有ツールに、Flashベースのアップローダが用意され、同社が持つセンターサーバーを利用してドキュメントが共有される。 ファイルの管理はアーカイブ単位で行ない、個人のメールアカウントを指定して共有管理する。Webベースのファイル共有ツールはセキュリティ面の不安もあるが、本ツールはSSLによる暗号化など、高いセキュリティを備えるとアピールしている。 このほか、特定のユーザーにアップロードしたファイルに対してコメントするよう依頼するなど、ドキュメントを中心としたコミュニケーションを図る機能も実装している。
●SNSを活用したコラボツール「huddle.net」
huddle.netは、ソーシャルネットワークとビジネスの結び付きを連携させる、というコンセプトのサービスをデモンストレーションした。このサービスでは、同社が提供するコラボレーションツールを、ソーシャルネットワークの「FaceBook」に統合したものとなる。 FaceBookとの連携はWebベースのツールで行なうので、ユーザー側でクライアントをインストールする必要はない。FaceBookとの連携は、友人リストとプロジェクトの協力者を連携させたり、ドキュメントに対するコメントのシェアリングなどを容易にする。つまり、FaceBookとの連携によってコミュニケーションを強化するアプローチといえる。 ドキュメントのシェアリングや、プロジェクトの進捗管理を行なうカレンダー機能なども、huddle.netのワークスペース上に設けられる。また、OpenSAMが統合されており、Webベースのオフィスアプリケーションによって、ワークスペース上にダイレクトにファイルを作成したり、アップロードされたファイルを閲覧/編集する機能も提供される。 huddle.netは3つのプロジェクト管理と1GBのワークスペースを無料で利用できる。有償のプレミアムサービスでは扱えるプロジェクト数やワークスペース容量が増強される。
●利用者数無限のWebベースビジネスツール「CatalystOffice」
Catalyst Webがデモンストレーションを行なった「CatalystOffice」は、Webベースで提供されるSaaS型ビジネスツールだ。アプリケーションの利用ではなく、合わせて提供されるストレージサービスの課金によって収益を上げるビジネスモデルであるため、ユーザー数によってライセンス料金を支払う必要がないのが大きな魅力だ。 このサービスでは、メール機能、共有型の文書管理機能、カレンダー、インスタントメッセージ機能などを統合したアプリケーションが利用できる。 文書管理機能では、アップロードされているファイルをローカルで扱うように直接操作でき、保存したときにはアップロードされているファイルが更新されるといった機能が提供される。複数人が同時にアクセスすることを防いで整合性を保ったり、ユーザーごとにアクセス制限を設けることも可能。 メール機能では、個人宛のメールのほか、ほかの従業員にも連絡すべきメールを公開する機能などを備えており、スモールビジネスオフィスにおいて必要なものを従業員間で共有できるソリューションとして、“Outlookから乗り換えてほしい”とアピールしている。なお、サービスはすでに開始されており、1GBのワークスペースを無料で利用できる。
□DEMO 08のホームページ(英文) (2008年2月1日) [Reported by 多和田新也]
【PC Watchホームページ】
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