2008 International CES【Dell & Samsung編】 Dell、1,920×1,080ドット16型液晶搭載ノートを参考展示
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Dellが参考展示した1080p液晶搭載ノートの試作機 |
会場:Las Vegas Convention Center
Sands Expo and Convention Center/The Venetian
会期:1月7日~10日
Dellはいくつかの新製品を発表するとともに、ノートPCのプロトタイプを展示した。
ノートPCのプロトタイプは、業界初と思われる1,920×1,080ドット表示に対応した16型液晶を搭載したもの。現時点で液晶以外のスペックは決まっていないが、液晶の解像度から分かる通り、TVや映画コンテンツの再生を強く意識したものとなっていることから、次世代DVD系光学ドライブや、デジタルTVチューナなどの搭載は必至と思われる。
また、同社ではこのPCをハイエンドブランドである「XPS」シリーズに位置づけており、CPUやGPUも製品化時期のハイエンド製品が採用されることになるほか、日本を含む各国での発売を検討しているという。
右側面。光学ドライブが何になるかは未定だが、試作機ではスロットイン式のものを装備している | 左側面。D-Sub15ピン、Ethernet、USB、IEEE 1394などとならんでHDMI出力を装備 |
新製品は、液晶ディスプレイ、デスクトップPC、ノートPCがそれぞれ1機種ずつ。液晶ディスプレイは、「Crystal」という名称の製品で、外見上のデザインをかなり追求している。
正面から見ると、通常の22型ワイド液晶ディスプレイの表面に、額縁よりも一回り大きいガラス板を張り付けた形で、パネルが宙に浮いたかのような意匠となっているのが特徴。また、左右には4個のスピーカーユニットが剥きだしで取り付けられているのもインパクトが大きい。
また、電源やOSDの操作ボタンはタッチセンサー式で、200万画素のWebカメラとマイクを内蔵する。
背面のデザインにも気を配っており、XPS ONEのように中央が三角に盛り上がった形状をしており、DELLのロゴが青く光っているほか、ケーブルは1本にまとめられ、電源、HDMI/DVI、サブウーファー出力が先端で分岐している。
液晶の仕様は最大解像度が1,680×1,050ドット(WSXGA+)、応答速度が2ms(中間色)、輝度が270cd/平方m、コントラスト比は2,000:1、視野角は上下/左右とも160度。本体サイズは、665.2×180.1×420.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は8.6kg。
米国ではすでに発売開始され、価格は1,199ドル。日本でも発売を予定している。
「Crystal」という名前からして異彩を放つ22型ワイド液晶 | 側面から見たところ。スピーカーユニットは完全にはみ出している |
背面デザインはXPS ONEに似ており、普段は見えないにもかかわらずロゴを青く光らせている。また、各種ケーブルが1本にまとめられていて、すっきりしている | 右下の電源やOSDの操作アイコンはタッチセンサー式 |
デスクトップPCは「XPS 630i」という製品で、現行のハイエンドゲーミングPCであるXPS 720の1つ下に位置づけられるPC。筐体の上部が前面にせり出すデザインはXPS 720と共通だが、一回り小型化されている。カラーリングは、側面と上部がシルバーで、正面がブラックのツートンカラー。また、前面の上部と中央には赤く光るイルミネーションが施されている。
内部仕様は未定だが、ハイエンドなものとなる予定。価格帯はXPS 720よりも安価となる。
「XPS 630i」 | 前面の上部と中央に赤いイルミネーションがあり、ゲーマーに好まれそうなデザイン |
ノートPCは、普及価格帯の15.4型ワイド液晶搭載機「Inspiron 1525」。手前部分を絞り、くさび形の形状とすることで、従来モデルと比較して25%本体サイズを縮小。8色のカラーバリエーションに加え、模様の入った4パターンの天板を新たに用意した。
米国での最小構成時の価格は499ドルで、日本でも近々発表になる予定。
「Inspiron 1525」 | 通常のカラー天板に加え、模様の入った特殊天板も4種類用意。ただし、特殊天板は国内でも出すかは未定という |
Samsungは、7型のサブディスプレイが付属した22型ワイド液晶ディスプレイ「SyncMaster 2263DX」を発表した。
22型液晶の背面には7型液晶を取り付けるためのアームがあり、22型の左右か上部に7型を固定できる。7型はUSB VGAコントローラを内蔵しており、PCとUSB接続することで、セカンダリディスプレイとして認識される。また、7型は取り外し可能で、背面のスタンドで自立するようになっており、ノートPCのサブディスプレイとしても利用できる。
サブディスプレイは、Windows Vistaのサイドバーや、ガジェット、メディアプレーヤー、インスタントメッセージング、スライドショーなどを表示する用途のもの。技術的に新しい点はないが、同社のアイデアと実行力を表わした製品といえるだろう。
22型の主な仕様は、最大解像度がWSXGA+、応答速度が2ms(中間色)、最大コントラスト比が8,000:1。
7型サブディスプレイが付属した22型ワイド液晶ディスプレイ「SyncMaster 2263DX」 | 22型の背面に7型用のアームがあり、回転させることで7型の位置を変えられる | 7型液晶。22型の正面上部にはWebカメラを搭載 |
7型は取り外し可能で、自立するため | ノートPCなどの横に置いて使うこともできる |
このほか、2.5インチ/1.8インチの128GB SSD、筐体をピアノブラック仕上げにしたモノクロレーザー複合機、HDMI出力を装備した同社初のMCX(Media Center eXtender)などが展示されていた。
2.5インチ128GB SSD。当然内蔵用だが、ロゴがエンボス加工され、表面がヘアライン処理されるなど、かなり外観に凝っている | 1.8インチでも128GB SSDを用意 | ピアノブラック仕上げが印象的なモノクロレーザー複合機 |
同社初のMCX。基本はEthernetのみだが、USBアダプタで無線LANにも対応できる | ディスプレイ出力はHDMI |
□2008 International CESのホームページ(英文)
http://www.cesweb.org/
(2008年1月10日)
[Reported by wakasugi@impress.co.jp]