PCカード型有線マウス「SlimG4」を試す
発売中 価格:3,999円 株式会社エバーグリーンから、PCカード型の有線光学式マウス「SlimG4」が発売された。直販価格は3,999円。編集部でも1台入手したので、試用レポートをお届けする。 SlimG4は、韓国iCANTEK製のPCカードサイズのマウスだ。実は“PCカードサイズ”を実現したマウスは、本製品が初というわけではない。というのも、以前にPCカードサイズでBluetooth接続の「HP Bluetooth PC Card Mouse」が日本HPから純正オプションとして発売されていたからだ。 SlimG4とHP Bluetooth PC Card Mouseを比較すると、有線であることやPCカードスロットに実際挿入できないこと、タッチセンサー式のホイールを装備していることなど多数挙げられるが、そもそもコンセプト自体が違うのでこれは比較しないほうがよいだろう。 ●独特の機構 パッケージは簡素なつくりで、中身はマウス本体、携帯用革製ポーチ、ブラックのマウスパッドの3点のみ。保証書はついておらず、説明書はパッケージ背面に書かれているもののみ。かなり割り切った仕様だが、余計なゴミを出さない観点からすればこれはむしろうれしい。 本体色が4種類用意されており、色によって素材が違うが、今回はブルーのメタルモデルを試用した。本体重量は83gと見かけ以上に重く、手に持ったときにずっしり来る。塗装は滑らかで金属の質感は悪くない。
本製品で評価すべきなのはその独特の機構。カード底面にケーブルを巻いて収納できる機構と、中間のところで2つ折りになるような回転ヒンジを備えている。そしてセンサーとボタン部は360度回転と奥行きの伸縮が可能な別パーツで構成されている。これだけの機構をよくここまでコンパクトにまとめたものだと感心させられる作りだ。 センサー/ボタン部は完全な別パーツで、取り外しも可能。このサイズならCFカードスロットにも収まりそうだ。このパーツの左右に凹みがついたレールを備えており、5個の凹みで本体の奥行きを5段階調節可能になっている。容易に手の大きさに合わせて調節できる仕組みだ。 ヒンジの作りは結構よく、回転時や使用時にぐらつくことはない。底面のソールはボタン/センサー部が4つ、本体下部に2つ備えており、小型ながらも滑りは悪くない。センサーは白色LEDの光学式で、分解能は800cpiとされており、事務机のような光沢面では使用できない場合があるが、付属のマウスパッドでは問題なく操作が行なえた。 一方ケーブルの方は長さ65cmほどだが、かなり細く作られており、耐久性に優れるとは言い難い。この部分に関しては慎重な扱いが必要だ。また、USBコネクタは通常のカバー付きタイプではなく、剥き出しになっており、この部分の取り扱いについても気をつけたい。 ボタンはセンサーが付いている部分とは別パーツだが、高さは揃えてある。一方タッチセンサー式のホイール部は窪んでおり、この段差で左右のボタンと差別化をしている。 ●長時間使用には向かない
さて、実際の使用感だが、独特の機構のおかげで左右のホールド感が高く、ポインタ移動中に手が滑ってしまうようなことは一切無い。2つ折りにしたようなデザインに変形できることによって、空間の占有体積を増やし、操作感を高めるという製品の構想は高く評価できる。 一方折りたたんだ状態では、PCカードスロットにこそ収納できないものの、このサイズであればシャツやズボンのポケットに簡単に収めることができ、携帯性は高い。操作性と携帯性を高い次元で融合させたマウスだといえる。 ただし、手のひらへのサポートが少ないため、長時間の使用には向かないだろう。左右クリックボタンのストロークも浅いため、長時間のゲームやCADのようなヘビーな使い方はできない。あくまでもモバイルシーンでWebブラウザなどのライトユース向けの製品であることを頭に入れておきたい。 □エバーグリーンのホームページ (2007年12月13日) [Reported by ryu@impress.co.jp]
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