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NEC、2012年までに消費電力半減を目指す
「REAL IT COOL PROJECT」

NEC 丸山好一氏

11月26日 発表



3つの柱からなるREAL IT COOL PROJECT

 NECは26日、都内で記者会見を開催し、IT環境を省電力化してCO2排出量を削減する取り組み「REAL IT COOL PROJECT」を策定したと発表した。

 REAL IT COOL PROJECTとは、省電力化したサーバー/ストレージなどのハードウェアプラットフォーム、省電力機能を制御するソフトウェア、冷却/電源設備などのファシリティを省電力化、以上3つを柱にした省電力化への取り組み。

 同社は、この指針に基づいた新サーバー「ECO CENTER」(コードネーム)を、2007年度中に発売。これを皮切りに、各種デバイスやソフト、省電力ファシリティサービスを順次展開し、2012年にはIT環境全体で50%の消費電力削減を目指すという。

2007年度中に新サーバー「ECO CENTER」を投入 今後の省電力ロードマップ 2012年までに消費電力を半減させ、累計91万トンのCO2削減を目指す

 同日開かれた記者会見では、NEC 執行役員常務の丸山好一氏が説明を担当した。

 同氏は、プロジェクトの策定経緯として、2008年より京都議定書第一約束期間が開始される予定だが、CO2の排出量は'90年から2005年の間に8%増加しており、IT機器を利用する企業にとって消費電力が重要な課題になっているとする。

 NECは、'70年代より環境活動に取り組み、エコシンボル取得などの環境配慮製品や、環境に優しい素材などの環境技術の開発を行なったほか、陸域観測技術衛星「だいち」や地球シミュレータなどにより地球温暖化問題の把握へ貢献してきた、とこれまでの取り組みを振り返った。

 また、2002年には「IT、で、エコ」をコンセプトにITと環境の調和を図る「環境経営」を推進し、柔軟/快適/安心を核にした次世代ITプラットフォームテクノロジーとして「REAL IT PLATFORM」を展開してきた。そして今回、省電力を中心とした環境配慮への取り組みを加速するため「REAL IT COOL PROJECT」を策定したという。

企業にとって省電力削減が重要な課題になっている 環境活動の成果 省電力を中心とした環境配慮への取り組みを加速させるのが狙い

 ハードウェアプラットフォームレベルでは、実装の最適化により高性能と省電力の両立を目指すほか、従来の2倍の冷却性能をもつ次世代液冷技術を開発中。電源では、2008年までに高圧直流受電を製品化し、2010年までに効率92%の高効率電源の実現を目指す。

 省電力ソフトウェアでは、電力の天井制御や、仮想化によるサーバー資源の効率的な運用を実現。ファシリティ面では熱シミュレーションにより、サーバーの配置を最適化するほか、データセンターを監視/分析してさらなる最適化を図るサービスを提供していく。

 他社の同様な取り組みとの比較について丸山氏は、「他社はコンセプト段階だが、我々は製品を含めた提案で、一歩進んだ取り組みである」と先進性を強調した。

実装の最適化と高性能冷却で省電力化を実現 ソフトウェア面では仮想化を利用して、自立サーバー電源OFF機能を提供 熱シミュレーションなどによりファシリティレベルで低消費電力化を実現

□NECのホームページ
http://www.nec.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/press/ja/0711/2601.html

(2007年11月26日)

[Reported by matuyama@impress.co.jp]

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