写真で見るレノボ「ThinkCentre A61e Ultra Small」
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レノボ・ジャパン 「ThinkCentre A61e Ultra Small」 |
発売中
直販価格:64,050円~
レノボ・ジャパン株式会社の「ThinkCentre A61e Ultra Small」(以下A61e Ultra Smallと略す)は、“レノボ史上最小”を謳う、容量4.5Lの企業向け小型デスクトップPCだ。エコ&コンパクトをコンセプトに、4モデルがラインナップされている。
今回、A61e Ultra Smallを借用したので簡単なレポートをお届けする。
●筐体は小さいが十分なインターフェイス
ピザボックス系の筐体の左上部に光学ドライブが搭載されている。右上部はハニカム状に通気口が用意され、その向こうにHDDが設置されている。正面右下にはUSB 2.0ポートが2つ用意され、その間に音声入出力が配置されている。幅の広いUSB機器などを差し込むときも、隣のポートに干渉しないようにという配慮から、このレイアウトになったと思われる。
背面にはUSB 2.0×4、Gigabit Ethernet、ミニD-Sub15ピン、音声入出力が用意されている。右上部には各種拡張ポート用と思われる切り込みが用意されているが、レノボではこれを利用するオプション類は用意されていない。
本体正面。右側にUSBポート、マイク入力、ヘッドフォン出力が用意されている | 本体を上から見たところ | CD-ROMケースと比較(天面) |
本体右側面。右下の方にあるのは、本体を開けるためのスイッチ | 本体左側面。ラベル類はここに貼られている | CDケースと比較(側面) |
背面のインターフェイス類。左から電源ポート、ミニD-Sub15ピン、USB 2.0×4、Gigabit Ethernet、音声入出力が並ぶ | 拡張ポート用の切り込みが用意されている | AVCのケースファンを搭載。この向こうに電源が、と思いきや電源はACアダプタを使用する |
●内部構造は
A61e Ultra Smallは、右側面のスイッチを手前に引き、そのまま天面側を左方向へに跳ね上げる形で筐体が展開される。開けてみて気がついたのは、普通なら重いはずの底面側が妙に軽いこと。中を覗くとこちらにはマザーボード、CPU、メモリとケーブルくらいしか取り付けられていない。それと、インターフェイスの各ポート用ステーがあるくらいだ。
底面には小さなスピーカーが1つ取り付けられている。これはビープ用途ではなく、しっかりと音が鳴る。
上半分を跳ね上げるような形で展開 | 天面側にドライブ類、底面側にCPUやメモリなど | 底面側。重量物はヒートシンクとインターフェイスポートくらい |
マザーボード全景。右手上部に見えるのがCPU冷却用ヒートシンク。その下にあるのがメモリスロット。シリアルATAポートはマザーボードから水平に設置されている | CPUとの接地面からヒートパイプを通し、パイプを上方に折り曲げ、左右に広げたヒートシンクで放熱する仕組み |
メモリはSO-DIMMを使用。2スロット用意され、最大4GBまで搭載可能 | マザーボードとケース側面までの間には若干ながら空間があり、ここにExpressCardスロットを内蔵できるように見える。マザーボード側にも端子が用意されているが、レノボの直販サイトではこれを利用するオプション類は用意されていない |
底面側の両端付近はCの字のような爪が伸ばされており、この部分が天面側とのヒンジの役目を果たす |
小さなスピーカーが搭載されている | A61e Ultra Smallの底面。右下に見えるスリットと、左側面の六角形の穴からスピーカーで鳴らした音が聞こえる |
今度は天面側を見てみる。通常、重量物は底面側の筐体やフレームに取り付けることが多いが、この筐体では天面側に重量物を取り付けるという、変わった構造を採っている。正面から見て本体左に光学ドライブ、右側にHDDが取り付けられており、このまま蓋を閉めると、熱を持つHDDとCPUが1カ所にまとまる形になる。これは小さい筐体内のエアフローを考慮した結果の配置と思われる。
本体向かって右にHDDが、左に光学ドライブが搭載される | 試用機は日立GSTのHDT7250VLA380を搭載 |
光学ドライブは奥行きの短い、PLDSのDH16A1Sを搭載。ドライブステーはケーブル止めを兼ねている | ケースファンは振動防止を兼ねたゴムのピンで固定されている |
付属のACアダプタはA61e Ultra Smallよりは小さいが、ノートPCのACアダプタに比べると大柄だ。デスクトップPC用のACアダプタであれば机の上に置く、ということはあまりないだろうが、もう一回り小さいとありがたい。
ACアダプタと500円玉 | ACアダプタとA61e Ultra Smallを重ねて置く |
ACアダプタの端子は3ピン | ACアダプタの出力は135W |
A61e Ultra Smallの実機を手にとってみて、筐体前面の距離を開けて設置したUSBポートやCPU冷却用のヒートパイプ、ファン固定用のゴムピンなど、細かい部分にこだわりを感じた。
●ベンチマーク結果
この試用機を用いて、ベンチマークテストを行なった。ソフトはWindowsエクスペリエンス インデックス、PCMark05、3DMark06の3つを利用した。
試用機の主な仕様は、CPUにAthlon X2 BE-2350(2.1GHz)、チップセットにAMD 690V(ビデオ機能内蔵)、1GBメモリ(最大4GB)、250GB HDD、±RL対応DVDスーパーマルチドライブ、OSにWindows Vista Business、Office 2007を搭載。モデルとしては「6449A19」に相当する物で、直販価格は108,150円となる(11月8日現在)。
ベンチマークの数値は小型デスクトップであれば妥当な結果だ。メモリが1GB 1枚差しのシングルチャネルであったが、これがデュアルチャネル構成であればもう少し良い数値が出ただろう。
隣に置いてしばらく稼働させていたが、電源が外付けであること、CPUファンが搭載されていないことなどもあって、駆動音は気にならない。省スペースで静音性があり、かつ一定のパフォーマンスのあるPCを求めるに向いた製品と言えるだろう。
Windowsエクスペリエンス インデックス |
PCMark05 Build 1.2.0 |
3DMark06 Build 1.1.0 |
□レノボ・ジャパンのホームページ
http://www.lenovo.com/jp/ja/
□製品情報
http://www-604.ibm.com/webapp/wcs/stores/servlet/CategoryDisplay?storeId=10000392&categoryId=4611686018425111771&catalogId=-392&langId=-10
□関連記事
【10月10日】レノボ、ThinkCentre史上最小のデスクトップPC
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/1010/lenovo.htm
(2007年11月16日)
[Reported by ishid-to@impress.co.jp]