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マイクロソフト、Windows Liveサービス正式版を提供開始

Windows Live

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 マイクロソフト株式会社は、メールやメッセンジャーからなる一連のWebサービス「Windows Live」の正式版を提供開始したと発表した。

 Windows Liveは、インターネット上で提供するWebサービスと、Webサービスと連携する無償提供のクライアントアプリケーションで構成される。これまでベータ版が提供されていたが、8日付けで正式版として提供された。

 クライアントアプリケーションは、「Windows Live フォトギャラリー」、「同Messenger 2008」、「同メール」、「同Writer」、「同OneCareファミリーセーフティ」の5種類を提供。これらをまとめた共通インストーラ「おすすめパック」も提供されている。

 フォトギャラリーは、Windows Vista付属の「Windows フォトギャラリー」の後継ともいえる製品で、新たに複数の写真からパノラマ写真を合成する機能や簡易レタッチ、Windows Live スペースに投稿する機能を備える。Windows フォトギャラリーとの共存は可能。

 Messenger 2008はお馴染みのメッセンジャーソフトで、テキストチャットや絵文字、動画チャットに加えて、ファイル共有やVoIPなどの機能を備える。今回、新たに「Agents」とよばれる自動応答システムに対応する。

 これはAgentsのアドレスを登録してチャットをすると、サーバーが入力した言葉に反応するメッセージを自動応答するというもの。現在Messengerの利用方法を教えてくれる「まいこ」と、「エンカルタ総合大百科」の検索結果を確認できる2種類のエージェントが用意されており、サードパーティが独自にエージェントを開発することもできる。

 メールでは、新たにメニューからMessengerのオンライン状況を変更可能になったほか、RSSリーダ機能も備える。Hotmailだけでなく、Yahoo!メールやGmailなどのWebメールおよびPOPメールも一括管理可能。メールデータはVista付属の「Windowsメール」から引き継ぎ可能で、データはすべてコピーされる仕組みになっている。

 Writerは、Windows Live スペースや他のブログサービスに記事を投稿できるソフト。ワープロソフトのように写真や地図、タグの追加を容易に行なえるのが特徴。

 OneCareファミリーセーフティは、保護者が子供に不適切と思われるホームページなどから遮断して保護できるコンテンツフィルタソフト。Messengerやスペースの連絡先の管理や、PC利用時間なども設定可能。

Windows Live フォトギャラリー 複数枚の写真からパノラマ写真を作成できる「Windows Live フォトギャラリー」 スペースへの投稿も可能
Windows Live Messenger Agentsの「まいこ」。ユーザーの問いかけに対して自動応答する Windows Live メール
Windows Live Writer Windows Live OneCareファミリーセーフティ

 Webで提供するサービスとしては、容量5GBの無料メール「Windows Live Hotmail」、ブログや写真をアップロードできる「同スペース」、イベントの企画や招待メールの送信などを行なえる「同イベント」などを用意。右クリックでコンテキストメニュー、バーからプルダウンメニューで選択できるなど、クライアントアプリケーションライクな操作感を備えるのが特徴としている。

Windows Live Hotmailでは右クリックが可能 Windows Live スペースはブログとフォトアルバムなどを制作可能 Windows Live イベントでは知人へのイベント招待メールなどを出せる

●新しいデジタルライフを推進するプラットフォーム

 8日に都内で開かれた記者発表会では、同社 代表執行役 社長 ダレン・ヒューストン氏が挨拶。同氏は、「Windows Liveの日本展開は、3年前から始めたPlan-Jの一環として、日本市場に対するコミットメントの表れでもある。Windows Liveにより、デバイスを問わない共通プラットフォームで、さまざまな新しい使い方を実現でき、新たなデジタルライフスタイルを提案できる」と述べた。

 また、「我々はWindowsを通じてシステムインフラを、Visual StudioやSilverlightを通じてツールと開発環境を提供してきた。今回新たに提供するWindows Liveというプラットフォームサービスによって、デジタルライフの価値を高めることができた」と説明した。

 米国本社から来日したスティーブ・バルマーCEOは、「2011年には、100%のブロードバンド化、地上デジタルTVへの移行、およびSNSやブログ、コミュニティの進化によりオンライン体験が向上する。そこで重要になるのはソフトウェアとサービスの連携であり、デスクトップPCやモバイルデバイスとの融合、安全性やセキュリティ、あらゆる場所からのアクセス性などが求められる。Windows Liveはそれらを実現する第一歩である」と語った。

 Liveのビジネスパートナーとしては、NEC、NTT東日本やNTTコミュニケーションズ、ウィルコムなどを挙げた。NECは個人向け春モデル全機種にWindows Live Messengerをプリインストールする予定のほか、NTTコミュニケーションズと共同で固定電話網に電話できるVoIP機能を搭載する「Windows Live Call」を開発していく予定。

代表執行役 社長 ダレン・ヒューストン氏 デバイスの携帯に問わず共通に利用できるプラットフォームが必要 同社が提供する技術と基盤
スティーブ・バルマーCEO ソフトウェア+サービス(SaS)が重用視される時代に Windows Liveのパートナー企業

□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3259

(2007年11月8日)

[Reported by ryu@impress.co.jp]

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