CEATEC JAPAN 2007レポート
Blu-ray Disc関連展示が多数、4/8層の実用化技術も
会期:10月2日~6日 会場:幕張メッセ CEATEC JAPAN 2007の7と8ホールでは、主に半導体製品や機構/部品についての展示、9/10/11ホールでは主にネットワーク関連や家電製品などが展示された。特に9~11ホールでは、Blu-ray Disc(BD)に関する展示が多数されており、いよいよ本格的な普及時期に入ったと感じられた。 ●BD関連 BD関連の技術展示では、日立製作所が4層のBDに対応した光ディスク装置の試作機を展示。ピックアップの焦点を4段階に切り替えることに加え、4層すべてにおいて安定した信号特性を得ることで、4層の読み出しを可能にしたもの。4層のBDが実用化されれば、容量100GBの光ディスクが実現でき、これまで以上の高精細なコンテンツなどが再生可能になる。 また、同社は8層BDの実用化に向けた技術も研究中。8層になると、層が深くなるにつれ反射光が衰減するため、信号が弱くなるという問題があるが、レンズに当てない光と干渉させることで、信号を約10倍に増幅でき、約20dBのS/N比改善が期待できるという。8層のBDが登場すれば、1枚で200GBという大容量を実現できるという。
高速化に関しては、パナソニックがBD 8倍速対応の青紫色高出力レーザ、3波長記録用レーザドライバ、3波長対応受光IC、3波長対応フロントモニタを展示。これらの製品を利用したドライブも開発中としており、完成すれば8倍速のBDドライブが登場することになる。 なお、説明員によれば、BDドライブの書き込み速度の上限は、これまでの光学ドライブと同様に回転数10,000rpmの壁があり、逆算すれば12倍速が上限になるという。もちろん将来的には12倍速書き込みに対応したドライブの開発も行なうと述べていた。
このほか、ソニーのブースではBDドライブを搭載したVAIO、BDアソシエーションのブースでもBDドライブを搭載したHPのノートPCなどを多数展示した。
●アルプス電気の空間操作センサーなど
アルプス電気は、静電容量技術を用いた「aF(アットファラッド)オーダー容量検出回路技術」を展示。従来の静電容量技術では、センサーから離れると信号レベルが非常に小さくなるため、ノイズの影響を受けやすく、離れた手や指の位置検出ができなかった。しかしaFオーダー容量検出回路技術では、耐ノイズ性を改善し、離れたところにある手や指の位置を検出できるという。 実際のデモでは、このセンサーを用いたヘリコプターのゲームを展示。手のひらの位置と高さの違いから、傾きを検出することで、ゲーム中のヘリコプターを傾けて、前後左右に動く操作をする仕組みとなっている。 このほか、IEEE 802.11n無線LAN対応の小型モジュール、BluetoothとIEEE 802.11b/g対応無線LANの両方を1パッケージに収めたコンボモジュールなども展示した。
●そのほか このほか、パナソニックは新たに発売するLet'snote R7/W7/T7/Y7、シャープは電子辞書「Papyrus」や「W-ZERO3[es]/Advanced」、ハギワラシスコムは最大容量32GBのExpressCard型フラッシュメモリ、サンディスクは高速なCF/SDカード「Extreme DUCATI EDITION」などを展示した。
□CEATEC JAPAN 2007のホームページ (2007年10月3日) [Reported by ryu@impress.co.jp]
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