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「Gamefest Japan 2007」レポート

PCをゲームプラットフォームにする
「Games for Windows - LIVE」

9月6日~7日 開催



 マイクロソフト株式会社は、PCとXbox 360、XNA Game Studioのゲーム開発者向けに技術情報を解説するカンファレンス「Gamefest Japan 2007」を開催した。開催期間は9月6日~7日。参加には事前登録が必要。

 本レポートでは、同イベントの「Games for Windowsの日本における展開」と「プロデューサーのためのGames for Windows-LIVE」の2つのセッションより、一般ユーザー向けの情報をまとめて紹介する。

●PCをゲームプラットフォームにするGFW

マイクロソフトの函館太郎氏

 「Games for Windows」(GFW)とは、品質の高いゲームをWindowsユーザー向けに提供することを目指すプラットフォーム。技術要件としては、Vista向けとして、ゲームエクスプローラーへの対応、CEROやESRBなどのレーティングシステムのサポート、メディアセンターからのゲーム起動などの対応が必要。また、Xbox 360 Controller for Windowsのサポート、4:3と16:9か16:10の解像度のサポート、DirectX 9への対応を定めている。

 その上の段階としては、Direct3D 10(いわゆるDirectX 10)対応、マルチコアCPUや64bitへの対応、「Games for Windows - Live」への対応が可能。Games for Windowsの対応OSはWindows XP/Vista。

 GFWについては、マイクロソフトの函館太郎氏が説明した。同氏は現在の市場について、RPG、とくにMMORPGなどの新しい販売形態や、ACT/FPS/RTSのハイエンド化がPCゲーム市場を伸ばし、一方オンライン配信や低価格パッケージによるカジュアルゲームの拡大もあるとトレンドを分析。加えて、Vistaのリリースにより最小システム要件が向上したことを踏まえ、そこへGFWを投入し、新しいゲーム体験を提供するのが狙いという。

 現在、日本では「Flight Simulator X」など、いくつかのGFW対応ソフトが発売済み。海外では年末までに対応ソフトが60本発売され、日本ではそこそこの数が揃うという。そのリテールパッケージや、説明書、陳列棚(北米のみ)などには共通のブランドバーを採用し、ブランドの推進をアピールしている。

 また、海外ではポータルサイト(http://gameforwindows.com/)をオープン済み。日本では年末のオープンを目指して作業中。そのほか、海外ではカジュアルゲームとしてXbox Live ArcadeのソフトをMSN GamesにてPC向けに提供中。日本でも同様の展開を予定している。

GFWのシステム要件の移り変わり Vistaの機能であるゲームエクスプローラー
共通のブランドバーでユーザーに対してアピール

●オンラインプラットフォームGames for Windows - Liveの展開

米MicrosoftのSkip Mclivaine氏
 Games for Windows - Liveの展開については、米Microsoft ディベロッパーアカウントマネージャーのSkip Mclivaine氏が説明。

 Games for Windows - Liveとは、Xbox Liveと同様のオンラインサービスをWindows上で提供するもの。統合されたアカウントによる利便性や適正なマッチメイキング、わかりやすいインターフェイスによるチャット機能のほか、Xbox LiveとGFW-LIVE間のクロスプラットフォームプレイ、オンラインサポート機能などを備える。対応ソフトとして、日本でも「Halo2」や「Shadowrun」が発売されている。

 Microsoftでは、ハードコアなオンラインWindowsゲーマーが1,600万人、中レベルのオンラインWindowsゲーマーが3,900万人、一時的なオンラインWindowsゲーマーが1億4,300万人いると見込んでいる。しかし、セットアップやネットワーク構築、最適なマッチングを行なう機能の不足、不正行為やトラブルなどがあり、そういった課題を解決するのがGFW-LIVEであるという。

 システム要件は、OSがWindows XP/Server 2003/Vista、グラフィックがDirectX 9とDirectX 10レベルのShader Model 2.0対応ビデオカード、サウンドはWindows互換のサウンド機能。現在のガイドUIはXbox版と同じデザインをWindows用に最適化した。音楽プレーヤー機能やカメラ機能は搭載していない。

 今後のリリース予定は、2007年9月にVer1.1をリリース。2007年秋に発売されるタイトルのサポート、DirectX 10とWindows XPのサポートを実装する。2007年11月にはVer 1.2をリリースし、ホリデーシーズンのLive Arcadeタイトルをサポート。将来的には、ゲームを超えたエクスペリエンスとして、Xbox同様のダッシュボード機能やアカウント管理機能などを搭載する。また、マーケットプレースを実装し、プレミアムダウンロードコンテンツを提供。そのほか、オフラインでの実績獲得への対応や、動画配信による広告機能などもサポートしていくという。

 これらに加え、現在は作業中としながらも、PCユーザーはRTSのインターフェイスで司令官としてプレイし、XboxユーザーはFPSのインターフェイスで1兵士でプレイすると言ったアイディアも披露した。

ビジネスチャンスと課題 GFW-LIVEの利便性
Windows用のUi ロードマップ

●Direct3D 10.1はVista SP1が必須に

 これまでのイベントにおいて、Direct3D 10のマイナーアップデートとなる10.1をリリースすることを明らかにしているが、「Windows Vista グラフィックス開発の手ほどき」のセッションにおいて、10.1にはWindows Vista SP1が必要になることを明らかにした。

 Direct3D 10.1対応デバイスは、Direct3D 10対応デバイスを完全にサポートする。サービスパックがインストールされていない環境では、Direct3D 10.1対応デバイスはDirect3D 10対応デバイスとして動作する。

10.1は10のマイナーアップデート Vista SP1が必須になる

□Microsoftのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/
□Gamefest Japan 2007のホームページ
http://www.microsoft.com/japan/msdn/xna/gamefest2007j.aspx
□関連記事
【4月24日】マイクロソフト、「Games for Windows - LIVE」記者発表会を開催
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20070424/gfwlive.htm

(2007年9月7日)

[Reported by matuyama@impress.co.jp]

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