9月下旬より順次発売

　ブラザー工業株式会社は20日、スモールオフィス向け製品ブランド「JUSTIO (ジャスティオ)」を立ち上げるとともに、第一弾製品4機種を発表した。価格はいずれもオープンプライス。

小池利和氏

　同日行なわれた発表会で、新ブランド立ち上げの経緯について同社代表取締役社長の小池利和氏は、同社はこれまで在宅勤務や個人商店・事務所といったSOHO向けに、主にモノクロレーザー複合機やプリンタを提供してきたが、近年、オフィスの分散化やカラーニーズの高まりが顕著で、カラーレーザーの市場規模が全世界で拡大していることなどをふまえ、「カラーのブラザーへ」というスローガンの下、新しいブランドとともにこの需要に応える製品化を行なったと説明。

　一口にSOHOと言っても、同社が想定するSOHOには、在宅勤務から、大学などの個人デスク、企業や研究所内のワークグループ、企業の事業所/営業所、店舗のカウンタなどが含まれる。そこでは共通のニーズとして小型化が求められると同時に、機能面では多様性が求められる。

　そこで、これまで同社はOEM供給を受けた印刷エンジンを使用していたが、3年をかけてカラーレーザーエンジンを独自に開発し、今回の新製品に搭載。1回の印刷工程で4色のカラー印刷を行なうタンデムエンジンを水平に設置することで、20ppm(A4カラー)の高速印刷と、ADF付きA4カラーレーザー複合機では最も低い482mmという小型化を実現した。

　高速かつ小型で高機能なカラーレーザー複合機を展開することで、多種多様なニーズを取り込むとともに、年間50%以上のシェアを目指す。

2005年から2008年の間に、A4カラーレーザープリンタの市場は倍増すると見込まれる	そんな中、同社はA4カラーレーザー複合機で5割超のシェア確保を目指す

　4製品中最上位モデルとなる「MFC-9640CW」は、印刷、スキャン、ファックス機能を搭載。印刷解像度は最大2,400×600dpi、印刷速度はカラー/モノクロとも20ppm、給紙枚数は標準250枚、スキャン解像度は最大1,200×2,400dpi、階調は入力48bit/出力24bit、読み取り速度はカラー/モノクロとも2sec/枚。

　また、Ethernet/IEEE 802.11b/gによるネットワーク機能、USBによるダイレクトプリント機能、ADFによる自動両面スキャン機能などを搭載。発売は10月上旬で、店頭予想価格は12万円前後となる見込み。このほか、ファックス機能を省いたものや、単機能カラーレーザープリンタなど3機種が9月下旬より順次発売される。

　なお、JUSTIOブランドはモノクロおよびインクジェットを含む、SOHO向けの従来製品にも適用される。JUSTIOは、適材適所を示す英語の「Just」と、私を意味するイタリア語の「Io」を組み合わせた造語という。

　発表会にはブランドイメージキャラクターに採用されたタレントの小林麻央さんも招かれた。小林さんは私生活でも同社の家庭向けブランドである「MyMio」製品を所有しており、仕事の打ち合わせから、家族宛のメッセージまで便利に複合機を使っているという。新製品については、ビジネス向けといってもゴツゴツしておらず愛着のあるデザインと印象を語った。

　ちなみに、同社の製品発表会に小池社長が登壇するのは10数年ぶり。ブラザー販売株式会社代表取締役社長の神谷純氏もマーケティング戦略を語っているが、両者が同時に登場するのは今回が初といい、SOHO市場におけるカラーレーザー複合機に対する並々ならぬ期待と意気込みが伺えた。

新製品最上位機種「MFC-9649CW」から無線LANなどを省いた「MFC-9440CN」	発表会には、ブラザー販売の神谷社長とタレントの小林麻央さんも登場。	小林さんは私生活でもブラザーの複合機を使っているという

□ブラザー工業のホームページ
http://www.brother.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.brother.co.jp/news/2007/mfc9440cn/
□製品情報
http://www.brother.co.jp/product/mfc/info/mfc9640cw/
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0718/brother.htm
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0125/brother.htm

(2007年8月20日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]