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日本のIT投資への意識は世界最下位、ガートナー調べ
5月17日 発表
ガートナー ジャパン株式会社は17日、世界21カ国の企業のIT投資に関する調査・分析結果を発表。7つの指標から算出した「国別IT投資マインド・ランキング」で、日本は大きく差をつけられ最下位となった。
これは、IT投資に対する姿勢を把握するために重要と考えられる7つの項目を共通指標として、各国の企業に対して調査・分析を行ない、数値化したもの。ガートナーが指標とした項目は表1の通り。
| 表1 7つのIT投資マインド項目と位置付け |
| IT投資マインドの項目 | IT投資マインドにおける意味 |
| 2007年度のIT投資増加率 | 増加率の要因 |
| IT予算の対年商比率 | 規模の要因 |
| CIOを設置している比率 | ITガバナンスの要因 |
| 経営陣がITの重要性を十分理解している比率 | ITとビジネスの連携要因 |
| 攻めのIT投資(競争優位の獲得を目的としたIT投資) | 売上拡大に寄与する要因 |
| 守りのIT投資(業務プロセスの改善を目的としたIT投資) | 利益拡大に寄与する要因 |
| 新規技術への投資の積極性 | 企業としてのチャレンジ精神 |
出典:ガートナー(ITデマンド調査室)
21カ国のうち、北欧4カ国(デンマーク/フィンランド/スウェーデン/ノルウェイ)、スペイン/ポルトガル、オランダ/ベルギーはそれぞれ1つの国として扱われているため、ランキングは16カ国でのものとなる。7つの各項目で、1位に16点、2位に15点と続き、16位に1点と得点を与え、7つの総合点でランキングを集計。最大得点は112点、最少得点は7点となる。
総合得点のランキングは、1位がインド、2位がシンガポールと続く。日本は7項目のうち、4項目で最下位、2項目で下から2番目、総合得点は13点で世界の最下位。15位のイタリアは43点で、大きく水をあけられている。
ガートナーは、日本は合理的なIT投資を実施しているため、投資の遅れている新興国との差は一線上で比較できないが、米国が60点で8位とまだまだ旺盛な投資意欲があることから、「5年後に日本がIT先進国でいられるか、大きな疑問を投げかけている」としている。
| 表2 国別IT投資マインド総合ランキング |
| 総合ランキング | 国 | 総合得点 |
| 1 | インド | 100 |
| 2 | シンガポール | 82 |
| 3 | スペイン・ポルトガル | 74 |
| 4 | マレーシア | 71 |
| 5 | オーストラリア | 68 |
| 6 | 中国 | 67 |
| 7 | フランス | 64 |
| 8 | 韓国 | 60 |
| 8 | 米国 | 60 |
| 10 | 北欧4カ国(デンマーク・フィンランド・スウェーデン・ノルウェイ) | 58 |
| 11 | ドイツ | 51 |
| 12 | 英国 | 49 |
| 13 | カナダ | 47 |
| 14 | オランダ・ベルギー | 45 |
| 15 | イタリア | 43 |
| 16 | 日本 | 13 |
出典:ガートナー (ITデマンド調査室)/2007年5月
□ガートナー ジャパンのホームページ
http://www.gartner.co.jp/
□ニュースリリース(PDF)
http://www.gartner.co.jp/press/pdf/pr20070517-01.pdf
(2007年5月18日)
[Reported by yamada-k@impress.co.jp]
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