エスケイネット、ワンセグ/デジタルラジオ搭載USBチューナ
|
「MonsterTV 1DR」 |
5月25日 発売
価格:オープンプライス
エスケイネット株式会社は、ワンセグTV放送およびデジタルラジオ放送を受信可能なUSB接続のチューナ「MonsterTV 1DR」を5月25日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は12,800円前後の見込み。対応OSはWindows XP/Vista(x86)。インターフェイスはUSB 2.0。
1つのチューナで1セグメントのTV放送、3セグメントのデジタルラジオに対応する製品。これまで、デジタルラジオ対応機器はピクセラ製のチューナが直販で販売されているが、店頭で販売されるのは本製品が初めてという。
同社は、USBワンセグチューナの従来モデル「MonsterTV 1D」のユーザーにアンケートを実施した結果、多くのユーザーが電波環境が良いとは言えない屋内で利用しており、サポートへの問い合わせで1番多かったのが「映らない」だったという。これらを踏まえ、新モデルでは「見えるワンセグ、聴けるラジオ」を合い言葉に、受信感度の改善を重点に開発を行なった。
ハードウェアにはシャープ製の1cm角の高感度小型チューナを採用。モバイル用途のロッドアンテナを取り外し、屋内のF型コネクタのTVアンテナを装着可能な変換ケーブルと、PCの電磁波干渉を避けるため、本体から離して設置できるようUSB延長ケーブルおよびドッキングステーションを添付する。また、オプションでブースター付きの延長アンテナを用意する。価格は2,980円。ブースターの電源はUSBバスパワーを利用する。
「MonsterTV 1D」ユーザーアンケート結果。屋内での利用が7割に及ぶ | 「受信感度改善 大作戦!」 |
シャープ製の高感度チューナ | ドッキングステーションに装着した状態 | ブースター付き延長アンテナも用意 |
視聴アプリケーションは、ワンセグ/デジタルラジオ両対応の「1D Controller」。ユーザーインターフェイスは、放送画面、音声レベルメーター、字幕、データ放送などを表示でき、TV/ラジオを1ボタンで切り替え可能。機能は、TV/ラジオの視聴/録画/タイマー録画/録音/再生、EPG、ワンセグのiEPGをサポート。保存した番組の表示タブも用意されている。
出荷時はデジタルラジオのタイマー録音とH.264動画に対応していないが、5月下旬のアップデートで対応予定。さらにこのアップデートで、ケータイ電話を前提とした操作体系のデータ放送でもPCでの操作性が向上するよう、マウス操作に対応させる。
本体サイズは64×10×24mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約18g。
「1D Controller」の各部の詳細 | デジタルラジオ受信時の画面 |
●ヤマハ製USBバスパワー駆動のステレオスピーカーとのセットも
「NX-U10」ブラックモデル |
さらに、スピーカーの性能がそれほど高くないノートPCでのデジタルラジオ視聴環境として、ヤマハのUSBスピーカーとのセットモデルも用意する。
6月上旬よりエスケイネット、ヤマハの直販サイトで販売され、価格は32,600円。セットのスピーカーは2月下旬に発売された「NX-U10」で、標準価格は25,000円。NX-U10発売時は本体色がシルバーのみだったが、セットにはブラックモデルも用意される。また、前述のブースター付き延長アンテナが特別購入特典として付属する。
NX-U10は、USBバスパワー動作ながら瞬間最大10W+10Wの高出力が可能なステレオスピーカー。USBから給電される電力から、通常の音楽再生時に利用されない電力をストックして瞬間最大出力を高める「パワーストレージ回路」を搭載しているのが特徴。USBバスパワーのほか、AC電源、単4乾電池×4での動作に対応し、ステレオミニジャックを備えているため単体のスピーカーとしても利用できる。NX-U10の詳細は、僚誌AV Watchを参照されたい。
●デジタルラジオは息の長いブームに
都内で開催された発表会では、エスケイネットの妹尾兼社長が挨拶。PCのワンセグチューナ市場を「非常に人気があり、対応機器は増加していくだろう」と一定の評価をしながらも「一過性のブームで終わるだろう」と広がりのない市場と予測。一方、デジタルラジオについては「ワンセグのような爆発的なブームにはならないかもしれないが、息の長いブームになると考えている」とし、デジタルラジオを新製品の魅力として位置付けた。
デジタルラジオは関東、近畿の一部で放送が開始されているが、受信可能な地域が非常に限られており、認知度もまだまだ低い。しかし、発表会でデジタルラジオの概要を解説したTBSラジオ&コミュニケーションズの三村孝成デジタル推進部長は、「ワンセグが地上デジタルTVのサイマル放送(同じ内容の放送)であるのに対して、デジタルラジオはアナログラジオとは違うまったく新しい番組を届けているのがセールスポイント。新しい放送局としてスタートしている」とアピール。これまでケータイ電話のオマケ機能的な位置づけだったデジタルラジオを、主機能として搭載する製品が店頭に登場することに期待を寄せた。
エスケイネット 妹尾兼社長 | TBSラジオ&コミュニケーションズ 三村孝成デジタル推進部長 |
□エスケイネットのホームページ
http://www.sknet-web.co.jp/
□ニュースリリース(PDF)
http://www.sknet-web.co.jp/news_release/070516_MTV1DR.pdf
□製品情報
http://www.sknet-web.co.jp/product/mtv1dr.html
□関連記事
【3月27日】デジタルラジオ、4月から9ch体制で新編成スタート(AV)
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20070327/dradio.htm
【3月9日】ピクセラ、デジタルラジオの受信も可能なUSBワンセグチューナ(AV)
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20070309/pixela.htm
【1月31日】ヤマハ、瞬間最大10W×2chのUSBスピーカー(AV)
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20070131/yamaha.htm
(2007年5月17日)
[Reported by yamada-k@impress.co.jp]