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デル、日本市場に特化した軽量ノートPCを年内に投入



ジム・メリット社長

 デルは、日本市場の要求を取り入れ、軽量化を追求したノートPCを、今年(2007年)後半にも投入する計画を明らかにした。

 同社のジム・メリット社長が、本誌のインタビューに答えた。

 同社では、中国市場向けに低価格デスクトップPCである「Dell EC280」を、中国法人による設計、開発、製造という手法で製品化。これまでの「統一モデルによるグローバル展開」という戦略を大きく転換した。同製品は、中国での成果を見て、今後、インドをはじめとする新興市場にも展開していく計画だ。

 今回、日本市場の要求を反映して製品化するのは、こうしたグローバル戦略の転換を受けたものともいえ、日本で需要が高い軽量型ノートPCおよびオールイン型PCの開発に着手する。

 ジム・メリット社長は、「この1年間、日本法人の社長を務めてきたが、その中で、日本固有の製品が必要であることを実感している。日本の市場は、エレクトロニクス分野で先行しており、また、高い付加価値を持った製品が受け入れられる市場でもある。日本の顧客の用途を考え、専門に開発した製品の投入は、デルにとっても重要な価値をもたらすことになるだろう」とした。


従来機種の2スピンドルノートPC「XPS M1210」は重量2kgを切るが、より日本市場向けの製品の登場が期待される

 今年3月には、ビジネス・プロダクト・グループのジェフ・クラークシニアバイスプレジデントが来日。日本の顧客から要求を聞くカスタマミーティングや、日本法人社員と連携した競合他社製品との比較、需要動向などを確認。米本社ではすでに製品開発に向けた検討を開始している。

 また、日本法人のなかに、フォーカスグループを新設し、日本に特化した製品に対するユーザーの要求などを取りまとめ、本社の開発チームなどにレポートする。

 生産に関しては、中国・廈門(アモイ)のCCC4で生産される予定。「日本に向けに出荷される製品の生産ラインがあり、そのラインを活用して生産する」という。

 一方、米本社では、米Motorolaでモバイル部門を率いていたロン・ギャリックス氏を統括責任者として再編したグローバル・コンシューマ・グループを、今年後半から来年前半にかけて、日本法人の中にも設置。「日本のコンシューマユーザーの声が、米本社に反映しやすい環境ができあがり、日本法人にとってもポジティブなものになる」(メリット社長)とした。

 デルは、エンタープライズ事業におけるサービス関連企業の買収を日本法人独自に行なうことを明らかにしており、日本市場に特化した戦略を加速する。

□デルのホームページ
http://www.dell.com/jp/
□関連記事
【2006年12月5日】【大河原】デルのPC生産拠点、中国・廈門のCCC4訪問記
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/1205/gyokai185.htm

(2007年5月1日)

[Reported by 大河原克行]

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