AMDの最上級デスクトップPC向けCPUで、Athlon 64 FX-70シリーズに属するFX-74（内部クロック3GHz）、FX-72（2.8GHz）、FX-70（2.6GHz）の3モデルが出回り始めた。デュアルコアのCPUを2個搭載することでクアッドコア構成となる新システム、「Quad FXプラットフォーム」に対応したのが特徴。各コア1MB（CPU 1個あたり2MB）の2次キャッシュメモリを搭載、CPUインターフェイスはSocket Fで、メモリはUnbuffered DDR2 SDRAM DIMMに対応している。2個単位での販売が一般的で、2個セット時の実売価格範囲は、FX-74が136,080～140,280円（平均137,699円）、FX-72が109,800～110,250円（平均110,025円）、FX-70が81,480～88,147円（平均83,921円）。調査時点の在庫ショップ数は2～5店と少なく、価格表には掲載していない。

　高性能デスクトップPC向けのSocket AM2対応デュアルコアCPU、Athlon 64 X2では、65nmプロセス製造の4800+（2.5GHz）および4000+（2.1GHz）の販売が始まっている。2モデルとも2次キャッシュメモリ容量は各コア512KB（合計1MB）で、TDP（熱設計電力）は65W。実売価格範囲は4800+が31,468～32,380円、4000+が20,504～21,480円で、このうち4800+は在庫ショップ数が2店しかないため、今回の価格表では非掲載としている。また、Athlon 64 X2シリーズとしては最もクロックの高い5600+（2.8GHz）も販売が開始された。90nmプロセス製造、TDPは89Wで、各コア1MBずつ（合計2MB）の2次キャッシュメモリを搭載している。調査時点の最安値は64,548円。

　Intel製CPUでは、Core 2シリーズの最下位モデル、Core 2 Duo E4300（1.8GHz）の販売開始を今回調査で確認した。FSBが従来モデルの1,066MHzから800MHzへ引き下げられたのが特徴で、2次キャッシュメモリ容量はE6400（2.13GHz）およびE6300（1.86GHz）と同じ2MB。CPUインターフェイスはLGA775に対応している。最安値は22,155円。

　このほか、デュアルコアCPUの廉価モデル、Pentium D 935（3.2GHz、FSB 800MHz）、および低価格PC向けのシングルコアCPU、Celeron D 360（3.46GHz、533MHz）も販売が始まった。2モデルともLGA775対応で、2次キャッシュメモリ容量はPentium D 935が各コア2MB（合計4MB）、Celeron D 360が512KB。Pentium D 935の最安値は18,348円、Celeron D 360の実売価格範囲は8,270～9,418円（平均8,937円）で、Celeron D 360は在庫ショップ数が4店と少ないため、価格表には掲載していない。

　価格面では、Pentium Dの一部およびCeleron D上位モデルが続落しており、流通量も急増。このうちPentium D 915（2.8GHz）は平均1,686円（10.7%）の大幅下落を記録し、品薄も解消されたのが目立つ。

　なお、在庫ショップ数が10店前後となっているCore 2 Duo E4300、Pentium D 935、Celeron D 356（3.33GHz）、同347（3.06GHz）、Athlon 64 X2 4000+（TDP 65W）、同5600+の合計6モデルを今回から調査対象に加えた。Celeron D 356および347は、新製品のCeleron D 360と同じく、512KBの2次キャッシュメモリを搭載したのが特徴となっている。