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日本HP、日立製水冷システム採用ワークステーション
~デュアルOpteron+SLI

HP xw9400/CT Workstation

2月8日 発売

価格:BTO

連絡先:HP Directplus コールセンター
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 日本ヒューレット・パッカード株式会社は、日立製作所製の水冷システムを採用し、Opteron 2220(2.8GHz)×2を搭載したワークステーション「HP xw9400/CT Workstation」を2月8日に発売する。BTOに対応し、最小構成で588,000円より。

日立製水冷ユニット

 パフォーマンスと静音性を両立させたワークステーションで、同社のラインナップの最上位を占める。おもなターゲットはCAE(Computer Aided Engineering)分野、デジタルコンテンツの作成、オイル/ガスの地質探査の3分野。水冷を採用したことで、高負荷時で約26dBの静音性を実現したという。

 最小構成は、CPUにOpteron 2220×2、4GBメモリ(最大32GB)、80GB HDD、チップセットにnForce Professional 3600+3050、FDD、DVD-ROMドライブ、OSにWindows Vista Businessを搭載する。

 BTOに対応し、メモリ/HDD/光学ドライブ/OSなどを変更可能。ビデオカードにはNVIDIAのQuadroシリーズを搭載可能で、SLIにも対応する。メモリは2007年春に発売予定の8GBモジュールを利用することで最大64GB搭載可能。Linuxのバンドルモデルも用意されるほか、64bit版のWindows Vistaは3月を目処にプリインストールで提供される予定。

 拡張スロットは、PCI-X 1.0 64bit/133MHz、PCI-X 1.0 64bit/100MHz、PCI、PCI Express x16×2(8レーン接続)、PCI Express x16×2を備える。拡張ベイは5インチ×3、3.5インチシャドウ×5。

 インターフェイスは、USB 2.0×8、IEEE 1394×2、PS/2×2、シリアル、音声入出力、D-Sub15ピン、Gigabit Ethernet,SASなどを備える。本体サイズは210×525×454mm(幅×奥行き×高さ)、重量19kg。

 なお米国では、水冷システムを搭載しない空冷モデルが発売され、価格差は300ドル程度。

●初のデュアルCPU対応水冷システム

株式会社日立製作所 ユビキタスプラットフォームグループ サーマルソリューション事業センタ エンジニアリング部長 中川毅氏

 同日開かれた発表会では、株式会社日立製作所 ユビキタスプラットフォームグループ サーマルソリューション事業センタ エンジニアリング部長 中川毅氏が水冷システムを説明した。

 同氏は空冷システムについて、フィン効率の観点から熱がヒートシンクの先端まで拡散せずにヒートスポット(熱だまり)ができてしまうと指摘。それに対して水冷では、ポンプにより循環する冷却液が熱をラジエーターの隅々まで行き渡るため、結果として放熱面積の効率が向上し、それにともなって冷却性能が高まるとする。加えて水冷システムは高速回転するファンを必要としないことから騒音が低いほか、外気の吸入が少ないため塵埃の吸入も低減可能という。

 今回採用された水冷システムは、2CPUに対応し、1パスで両方の冷却を実現しているのが特徴。TDP 120WのCPU×2に対応したほか、空冷に比べて3~10dBの騒音を低減した。またラジエーターは開閉機構を備え、メモリの取り付けなどが容易にできるように配慮されている。

 システムの信頼性については、「液漏れは絶対に起きてはならないこと」とした上で、水分の透過やチューブの劣化/腐食を抑制する同社の技術を導入し、5年間のメンテナンスフリーを実現したという。そのほか、フレキシブルチューブへの耐久試験に加えて、各部品/組み立て工程で全数耐圧試験などを実施することで、信頼性を確保しているとした。

水冷と空冷の比較 水冷システムの構造
ラジエーターに回転機構を装備 水冷システムの底面

日本ヒューレット・パッカード ワークステーション・ビジネス本部 本部長 小島順氏

 日本ヒューレット・パッカード ワークステーション・ビジネス本部 本部長 小島順氏は、xw9400をプロ・クオリティ戦略を担う製品と位置づけ、「20年以上の開発の中で培ってきたベンダーとのパートナーシップの強さを活かして、プロフェッショナルのユーザーが安定して満足して使えるソリューションを提供していく」とした。また、AMDの最新CPUやVistaを搭載し、最新のテクノロジをいち早く提供することや、グローバルな規模によるコストメリット(価格性能比)を活かして展開していきたいとした。

 また、日本AMD株式会社 取締役 マーケティング本部長 吉沢俊介氏は、デモ機について「非常に静か、26dBということで画期的である。例えばディーリングルームなどに何十台と置かれる場合にはその静音の差も非常に大きなものになる」と賞賛。なお、今回xw9400に搭載される90nm SOIプロセス採用のOpteron 2000シリーズは、2月7日に詳細が公開される予定。

日本AMD株式会社 取締役 マーケティング本部長 吉沢俊介氏 xw9400の騒音を比較

□日本ヒューレット・パッカードのホームページ
http://welcome.hp.com/country/jp/ja/
□ニュースリリース
http://h50146.www5.hp.com/info/newsroom/pr/fy2007/fy07-037.html
□製品情報
http://h50146.www5.hp.com/products/workstations/personal_ws/xw9400ct/
□日立製作所のホームページ
http://www.hitachi.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2007/01/0130a.html
□関連記事
【2006年7月12日】NEC、水冷ユニット搭載の静音ワークステーション
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0712/nec.htm

(2007年1月30日)

[Reported by matuyama@impress.co.jp]

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