2007 International CESレポート【やじうま編】 フルWindowsのカーナビ風PC、Wii専用なりきりアタッチメント
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Windowsデスクトップに降りたところ。これをみるまでは、PCと言われないと気がつかない | ナビゲーションで、航空写真を表示させたところ | 本体の背面写真。DVIポートがカーナビとしてはユニーク。デモでは背面のUSBポートにzuneをつないで再生する様子がデモされた |
●光るキーボード、今度はキーの1つ1つの光る色を自分で変えられます
Las Vegas Hiltonには、中国、韓国、台湾、香港といった国々のベンチャー企業などがところ狭しと小さなブースを抱えている。大抵は、非常に微妙な展示が多く、中には何故それがCES? と思えるようなケーブルを出展している会社や、そもそも張り紙だけで、何を展示しているのかよくわからないところも少なくない。
そうした中で、文字通り“光っていた”のが韓国のLUXIIUM。同社が出展していたのは、キートップが光るキーボード。といっても、そういう製品は以前もどっかでみたような気がするのだが、同社の光るキーボードがユニークなのは、キーごとに光る色を512色から指定できることだ。このため、たとえば、虹の7色表示とか、すべてのキーを違う色にとか、自由自在に色を設定できる。ちなみに、予定価格は129ドルとのことで、そんなに高くない。
一色に設定したところ | キートップごとに色を設定していっているところ。色は512色から選ぶことができる | こちらはキーの文字の色が変えられるバージョン |
●実際の道具を模した「Wiiリモコン専用アタッチメント」
今回のCESは、次世代ゲームコンソールが勢揃いした直後ということもあり、各所で家庭用ゲーム機が散見された。中でもWiiは、ブースの来客の接待用に用意しているところもあり、意味もなく「Wii Sports」のテニスを楽しんでいる姿が見られた。
Las Vegas Hiltonには、アジア企業が集まっているが、ここにはWiiリモコンに装着するアタッチメントを展示しているブースが2カ所もあった。このアタッチメントは、実際のテニスのラケットや、野球のバット、ゴルフのクラブなどを模したもので、実際になりきったプレーができる。
また、Wiiリモコンのポインタ部分を銃口に見立て、ヌンチャクコントローラをグリップとして「Zボタン」をトリガーにする銃型のアタッチメントもあった。実際にプレーできるゲームはまだ日本には無いが、将来的にガンシューティングゲームがリリースされた時には面白いアタッチメントになりそうだ。このほか、ハンドル型のものも見られた(1月16日現在、ハンドル型アタッチメントは「GT Pro」に付属している)。色合いは白いWiiリモコンに合わせたものになっていた。
さらに、WiiリモコンをUSBで充電できるクレードルもあった。いずれもショーケースに入っていたため実際に触れることはできなかったため、使用感は不明だが、ゲームと現実を近づけ、没入感を高めるという意味では“アリ”のアイテムかもしれない。なお、日本で売られるかは「分からない」そうだ。
●R2-D2のWebカメラとライトセーバー型USBフォン
ラジコン販売で知られるNIKKOは、映画「STAR WARS」に登場するロボット「R2-D2」のWebカメラとプロジェクター、ライトセーバー型のUSBフォンを展示した。プロジェクターの詳細は僚誌AV Watchのレポートに詳しいので参照されたい。
R2-D2のWebカメラは、ライトセーバー型USBフォンとのセット商品。同社によると真面目に商品化するという意向で、1月中に量産を開始し、価格は250ドル程度になるという。日本での展開も予定されている。
ライトセーバー型USBフォンはリモコンになっており、R2-D2のカメラを上下左右にコントロールできるほか、前進/後退、旋回などの移動動作が行なえる。R2-D2は、サウンドトラックから収録された11個の効果音/フレーズをランダムに発するギミックも搭載している。本体サイズは136×130×200mm(幅×奥行き×高さ)、重量は450g。
ライトセーバー型USBフォンは、文字通りSkypeなどで利用可能になっている。青色LEDで光る「STAR WARS」の文字が刻まれた専用台も用意される。グリップ部分には、音声チャットソフトをコントロールできる電話のようなボタンも装備している。さらに、スイッチを入れるとライトセーバーの効果音が流れるなど、ファンにはたまらない要素が詰まっている。本体サイズは232×106×110mm(同)、重量は450g。
R2-D2のWebカメラ。高さは20cmと大きくない | 付属品のライトセーバー型USBフォンと専用スタンド | グリップ部分に電話機ライクな操作パネルがある |
実際にR2-D2のカメラで映した様子。コントロールはライトセーバーのリモコンとPCから行なえる | こちらはDVD再生などが可能なR2-D2プロジェクター。高さは約52cmとかなり大きめ。詳細記事はこちら | プロジェクターに付属するミレニアムファルコン号のリモコン |
●あまり話題にならなかった“世界一”のディスプレイ2製品
Intenational CESの会場内には実に多くの“世界一”が存在する。世界で一番最初に投入されたものであったり、世界で一番小さいものであったりするが、今回のInternational CESでは“世界で一番大きい”シャープの108型の液晶TVが多くの関心を集めた。しかし、ディスプレイ関連だけでも、その影にはほかの世界最大ディスプレイが存在していた。
特にインパクトが大きかったのが、Optoma Technologyが展示した120型のディスプレイ。DLP方式によるリアプロジェクションディスプレイなので、実現は液晶よりは簡単とは言え、リアプロでもこれまでビクターの110型が最大だったわけで世界一のアピールも侮れない。必要な奥行きは38インチで、製品化も行なわれるという。
メモリメーカーのPatriotも“世界最速”を謳うメモリモジュールを展示。メモリチップを覆うようにヒートシンクを搭載し、1,302MHzでの動作が可能だという。規格が明記されていなかったため、DDR3ならこれぐらいも行けそうだと思ってブースの説明員に確認したところ、DDR2だと教えてくれた。規格表記では「PC2-10416」ということになり、確かにCESの時点では世界最速だろう。
Optoma Technologyが展示した世界最大となる120型のリアプロディスプレイ | こちらは“世界最大の屋内外で使える広告用ディスプレイ”という限定的世界一をアピールする82インチ液晶 | Patriotの「World's Fastest」DDR2メモリモジュール |
●その他
MSIが展示した「HATO Notebook」は、HATOの略が「Heartbeat Audition Transceiver On-the-Go」であるとおり、心電図モニターを本体に埋め込んだのが特徴のノートPCだ。心電図モニターユニットには液晶モニターも搭載しており、独立して情報収集ができるほか、情報をノートPCへ転送して参照することもできる。このノートPCに転送された内容は、Wi-Fiや3G携帯などを利用して医療機関へ情報を送信することもでき、患者の搬送に先立って情報を病院へ送信するといった活用が示されていた。
MSIが展示したHATO Notebook。心電図モニターを内蔵しており、PC上で取得した心拍情報を無線LANなどを通じて医療機関へ送信できる | 心電図モニターは独立して動作も可能で、簡単な分析も行なえる |
SilverStoneといえば、アルミの質感をフルに活かしたデザインのPCケースが人気を集めているメーカーだが、今回のCESではちょっと変わったデザインの製品が展示されていた。
1つは「TJ07-W」で、いかにもゲーマー用といった趣の燃え上がる炎がデザインされたケース。キーボードとマウスも同じデザインのものが用意されている。ただし、このケースはXFXへのOEM用で一般向けへは販売されないという。
もう1つは、さまざまなPCケースをデザインしているJeffrey Stephenson氏が制作した「The Decomatic Model 12」。樫の木を利用した外観を持つ製品で、ケースのシャシー部分をSilverStoneが協力した関係で、同社ブースで展示が行われたとのこと。もちろん販売は行われず、興味があるならStephenson氏へ連絡して欲しいという案内に留めていた。
BELKINが展示したCush Topは、あると便利なノートPC用のアクセサリ。ひざの上に載せてノートPCを利用するときに、底面の熱を感じないようにするためのものだ。くさび型の独特のフォームをしており、裏返すことで、面積の狭いほうに15インチ液晶ノート、広いほうに17インチ液晶ノートを載せて利用できる。また中央のスペースはACアダプタなどを収納する目的で設けられており、なかなか良く練られたアクセサリではないだろうか。価格は39.99ドルで、オレンジ、緑、シルバーの三色がラインナップされている。
SilverStone製品とは思えない過激なデザインが特徴の「TJ07-W」。骨格は4~8mm、ボディは2mm厚アルミを中心としているなど同社らしさも持ち合わせている | この製品はXFXへのOEM提供用のモデルのため、側面にはロゴが入れられている。一般向け販売は行なわれない | ケースと同じデザインのキーボード&マウスも |
□2007 International CESのホームページ(英文)
http://www.cesweb.org/
(2007年1月16日)
[Reported by 笠原一輝/多和田新也/yamada-k@impress.co.jp]