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PCユーザー向けイベント「AKIBAX」が5年ぶりに復活
~Windows Vistaがメインテーマ

AKIBAX 2006 powered by Windows Vista Ultimate会場

会期:12月22日~24日

会場:AKIBA_SQUARE



 秋葉原電気街振興会が主催するPC個人ユーザー向けイベント「AKIBAX 2006 powered by Windows Vista Ultimate」が12月22日~24日の3日間、秋葉原UDXのAKIBA_SQUAREで開かれる。入場料は無料。

 AKIBAXは新技術/製品の展示などを行なう一般向けのイベントで、'97年から2001年までの間JR秋葉原駅前で毎年夏季に開催されていた。2002年以降、秋葉原駅再開発計画により中止されていたが、2006年は秋葉原UDXの完成により復活した。

 今回はマイクロソフトの協賛により、Windows Vista Ultimateをメインテーマとした製品展示/イベントショーなどを展開。Vistaのパッケージは2007年1月30日に発売されるが、個人ユーザーが実際に発売前にRTMバージョンのVistaに触れる機会としてはこれが初となる。

 会場では、マイクロソフトパートナー各社のVista対応新製品/未発表製品が展示されているほか、イベントステージとスポンサーオープンシアターも用意されており、マイクロソフトの社員によるVistaの紹介や、アイドル/お笑い芸人によるパフォーマンス、パートナー各社の製品説明などを予定している。

 さらに、ブースでスタンプを押してもらうことでマザーボードなどが当たる抽選会も実施しているほか、秋葉原UDXの1Fにはマイクロソフトのキャラバンカーも駐車しており、Vistaの紹介を行なっている。

マイクロソフトのブースは“Entertainment”、“Platform”、“Performance”といった3つのテーマに分けてVistaを出展
ASUSTeKのSideShow対応ノートPCも参考展示 SideShow対応のデバイスなど ナナオのブースでは新発売の24型ワイド液晶「FlexScan S2411W」を展示。HDCP対応を謳う
ロジクールは「MX Revolution」などを展示。「ドキュメントフリップボタン」をVistaの3Dフリップに対応させるドライバを1月に提供する ワコムのブースではタブレット製品「intuos」を展示し、Vistaでの動作をアピール hTcはWindows Mobile搭載の「hTc Z」と「X01HT」を展示
アイ・オー・データ機器は24型ワイド液晶や周辺機器などを展示。Vista対応のTVキャプチャ新製品も 家庭での利用シーンを想定したデモも NECのブースではWindows 3.1を搭載した「PC-9821 An」からXP搭載機までをデモ、NECの過去を垣間見れる
Windows Vistaの各エディションのパッケージが展示されている Office 2007の各エディションのパッケージも キャラバンカー「マイクロソフト号」もUDXの1Fに来ている

●Vistaの素晴らしさを伝える場

 22日に行なわれたオープニングセレモニーでは、秋葉原電気街振興会 副会長・九十九電機株式会社 代表取締役 鈴木淳一氏が挨拶。

 同氏は、「秋葉原駅は青果市場が引っ越した後の10年間、駅前は空き地だった。秋葉原を再度振興させるために、PCユーザーを中心とした新テクノロジの紹介の場としてAKIBAXを企画し、新製品の展示やインターネットの紹介などを行なって盛り上げてきたが、2002年は再開発により開催場所がなくなってしまった。2006年は秋葉原UDXの完成により、再度このイベントが復活できて、非常に嬉しく思う」と語った。

 また、イベントの趣旨について同氏は、「Vistaは39日後に発売されるが、AKIBAXのイベントで“未発売の製品”を展示するのは初の試み。Vistaへの注目度が高まる中、パワーユーザーを中心に、Vistaの素晴らしさを伝えていきたい」とした。

秋葉原電気街振興会 副会長・九十九電機株式会社 代表取締役 鈴木淳一氏 マイクロソフト株式会社 パーソナルシステム事業部 執行役 事業部長 五十嵐章氏
ソフトバンクBB株式会社 コマース&サービス統括 統括担当 溝口康雄氏 AKIBAX復活を祝って集影

 マイクロソフト株式会社 パーソナルシステム事業部 執行役 事業部長の五十嵐章氏も登壇。AKIBAXの復活への祝辞を贈るとともに、「秋葉原という技術最先端をゆく街で展示するならばVista最上位のUltimateがふさわしいと考え、今回タッチ&トライコーナーではUltimate Editionをインストールした。来場者に新しいPCの価値を十二分に体験していただいて、製品発売までにVistaへの期待を高めてもらいたい」と語った。

 最後に、ソフトバンクBB株式会社 コマース&サービス統括 統括担当 溝口康雄氏は、「今回のAKIBAX開催はPC業界全体にとって重要なマイルストーンで、久しぶりにワクワクしている。なぜならPCの発展の歴史を見てきたが、デバイスやアプリケーションの発展にはOSが欠かせないもだったからだ。次期OSをこの場でユーザーが体験してもらい、PC業界全体を活性化させるものと期待している」と話した。

●個人向けリテールパッケージは4種類

 正午に行なわれたプレスセッションでは、マイクロソフト株式会社 Windows本部 本部長のジェイ・ジェイミソン氏が、Vistaの製品展開、およびリテールパッケージについて紹介した。

 同氏はまず、現在日本で高度なデジタルライフスタイルの成長が起きていることを背景に、最先端でOSを活用しているのはパワーユーザーであることを掲げ、「パワーユーザーがテクノロジ産業の展開の大きな原動力であり、今回のイベントは彼らにOSの素晴らしさを披露するいいチャンスだと考えている。Windows Aeroによる新しいユーザーインターフェイス体験だけでなく、Internet Explorer 7やWindows Defenderによるセキュアな環境、デジタルホーム機能の充実、モバイル向け機能の拡張により、パワーユーザーのさまざまなニーズに答えていきたい」と語った。

マイクロソフト株式会社 Windows本部 本部長 ジェイ・ジェイミソン氏 Vistaパッケージ版までの発売スケジュール Windows VistaおよびOffice 2007の製品パッケージ

 Vistaのリテールパッケージについては、バリュー志向でブラウジングやEメールだけに絞った「Home」、デジタルエンターティンメント向けの「Home Premium」、ビジネス向けにセキュリティフィーチャーに注力した「Business」、およびビジネスとホーム両方のフィーチャをカバーした「Ultimate」の4種類を用意。同氏は、「このラインナップの中でもUltimateがパワーユーザーを中心に支持され、続いてHome Premiumが購入されるだろう」とした。

●自作ユーザーはUltimateを

マイクロソフト Windows本部 コンシューマWindows製品部 シニアプロダクトマネージャ 森洋孝氏

 AKIBAXの会場で、自作系ハードウェア関連の話を、マイクロソフト Windows本部 コンシューマWindows製品部 シニアプロダクトマネージャ 森洋孝氏にお伺いする機会があったので、ここで紹介したい。

--Vistaが収録しているデバイスドライバについて教えてください

森 Vistaでは、RTM完成の2カ月前までのドライバを収録し、32bit/64bit版共に約16,000種類のデバイスをサポートしています。ドライバの開発に関しては各メーカーと協業して、Vistaの動作がもっとも安定する、必要最低限の機能に絞ったものを収録しました。一方、例えばGPUの温度監視やプリンタのインク残量監視などを行なう付加価値的なものは、各メーカーから順次提供していく予定なので、自作ユーザーにも十分満足していただけると思います。

--VistaのCPUソケットのライセンスはどうなりますか

森 HomeおよびHome Premiumは1ソケット、BusinessおよびUltimateが2ソケットまでです。ここで自作ユーザーに注意していただきたいのですが、Windows XP Media Center EditionはXP Professionalベースの製品のため、CPUは2ソケットをサポートしており、リモートデスクトップなどの企業向け機能も搭載されてました。Vistaでは同じ価格帯にHome Premiumを用意していますが、Home Premiumに移行してしまうとこれらが使えなくなってしまいます。パワーユーザーであれば、MCEからの移行はUltimateがお勧めです。

--DirectX 10はいつ頃搭載されるのでしょうか

Vistaには既にDirectX 10が入っている

森 大きく発表はしていませんが、実は既にVistaにはDirectX 10がプリインストールされています。これは現在NVIDIAのGeForce 8800シリーズで採用されているUnified-Shaderにも対応したバージョンです。後はDirectX 10を活用するアプリケーションおよびハードウェアの登場に期待してください。ただし、VistaではDirectX自身をOSの機能として搭載しているため、今後は“DirectXバージョンいくつ”という呼び方はしません。また、XP向けのDirectX 10の提供も現在のところ未定です。

--3D関連のベンチマークで、スコアが低下しているものもあるようですが

森 Vistaでは3D関連の仕様がかなり変更されているので、それはベンチマーク側の問題ではないかと認識してます。もしVistaの仕様にあわせてベンチマークを開発されたのでしたら、間違いなくVistaで走らせたほうが高速です。また、ベンチマークは一種の指標でしかないので、実際のアプリケーション環境の体感上ではあまり変わらないか、むしろVistaの方が快適だと実感できるはずです。

--オーバーレイ対応のTVキャプチャのサポートはどうでしょうか

森 Vistaのデスクトップ画面自身がいわゆるオーバーレイ表示なので、残念ながらオーバーレイのみに対応したTVキャプチャはお使いいただけません。今後はVista対応のTVキャプチャが各メーカーより出荷されるので、そちらに期待していただきたいですね。

--最後に自作ユーザーにアピールをお願いします

森 自作ユーザーであれば間違いなくUltimateをお勧めします。Vistaが提供するさまざまな機能をすべて備えており、十二分に新OSのメリットを享受しつつ、新しいPCの使い方を見つけ、フルに活用していただけるからです。また、AKIBAXはVistaのRTMバージョンに触れるいい機会です。ぜひご来場いただき、Vistaを体感してもらいたいです。

Vistaに標準搭載される「Snipping Tool」。画面の任意な箇所だけを切り抜きできる ペンでなぞった部分だけ切り抜くことができる 切り出した部分をメールに添付して送信。Vistaではこういった新たなPCの使い方を提案している

□秋葉原電気街振興会のホームページ
http://www.akiba.or.jp/
□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/
□Windows Vista特集サイト
http://www.watch.impress.co.jp/headline/vista/

(2006年12月22日)

[Reported by ryu@impress.co.jp]

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