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Philips、半導体事業を分社、新社名は「NXP」
9月1日(現地時間) 発表 蘭Philips Semiconductorsは1日(現地時間)、社名を「NXP」に変更すると発表した。
社名変更は、蘭Royal Philips Electronicsと、投資会社のKohlberg Kravis Roberts & Co.、Bain Capital、Silver Lake Partners、Apax、AlpInvest Partners NVで構成されたプライベート・エクイティ・コンソーシアムとの間で結ばれた、半導体事業部Philips Semiconductorsの売却契約に基づいたもの。同コンソーシアムはNXPの80.1%の株式を取得し、Philipsは19.9%を保有する。 NXPの分社は10月1日に予定され、会社の正式な設立は2006年内から2007年にかけてを予定。これは各国の会社登記の法律が異なり、調整が必要なため。 NXPの本社はオランダのアイントホーフェン、社長兼CEOは元Philips SemiconductorsのCEOフランス・ファン・ホーフェン氏が務める。Philipsより知的財産ポートフォリオや2万5千以上の特許、600名の技術者を継承し、ヨーロッパでは2位、世界ではトップ10の半導体メーカーとなる。 2005年の売上は47億7千万ユーロで、地域別売上比率は中国で35%、それ以外のアジア地域で31%、欧州で25%、北米で9%となっており、アジアでの売上が66%を占める。生産拠点として各地にファブを10拠点持つほか、PJSCやSSMC、Crolles2などの合弁会社形態のFabを持つ。 主な事業分野は、スマートフォンやオーディオ関連の「モバイル&パーソナル」、TVやSTB関連の「ホーム」、車載機器やRFID関連の「オートモーティブ&アイデンティフィケーション」、メディア処理や無線接続関連の「汎用半導体」、そのほかソフトウェア開発を含む新規事業などで、各分野向けに半導体やソリューションを提供する。 取引先はApple/Dell/Ericsson/Foxconn/Samsung/Sonyなどで、総売上の70%が50強の会社への直接販売で占められている。そのほか、Arrow/Avnet/Futureなど、代理店を通じて3万社を超える顧客ベースを持つ。 ●Philipsの資産を継承するNXP 株式会社フィリップス・エレクトロニクスジャパンは9月4日、都内で記者会見を開催し、新社名NXPについて説明した。
半導体事業部 事業部長 松本実氏は、「NXPはNexperiaという製品ブランドが由来で、NはNext、XはExperience、PはPhilipsを表す。NとPの間のXが架け橋となってロゴをつなぎ、3色のカラーは活発な未来を予言する」とロゴを説明。ロゴ右下の「Founded by Philips」については、50数年に渡る実績を強調し、革新的な技術力や研究開発だけでなく、過去の資産を継承することを表すとした。 キャッチフレーズの「Vibrant Media Technologies」は、Vibrantが活発/熱意/豊富な経験をメッセージとし、いつでもどこでもデバイス間でコンテンツを共有できること、いつでもどこでも質の高い画像と音質を実現して、質の高いダイナミックな体験を提供していくことを意味する。 今後については、「イノベーションに対する投資を促進し、これまでの経験・実績を活かしてモバイル&パーソナル、ホーム、オートモーティブ&アイデンティフィケーション、汎用半導体の4つにフォーカスすることでビジネスを拡大していく」とした。 質疑応答で、NXPに対する他社からの吸収合併の可能性について問われると、「分社化は1つのステップ、さらに強い半導体メーカーとして生き残るために、強いものを強く、弱い部分を強化する。オーガニックグロース(社内の成長)とM&Aを含めた成長というように考えている」とした。 また、Philipsとの関係について問われると、「現在は取引全体の10%前後しか占めておらず、Philips以外での売上が圧倒的に多い。ワン・オブ・キーカスタマーである。今後のわれわれのパフォーマンスや戦略次第で割合が変動していくだろう」と語った。 □NXPのホームページ(英語) (2006年9月4日) [Reported by matuyama@impress.co.jp]
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