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【やじうまPC Watch】
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2001年に登場した業界初のUSB扇風機「涼風一直線」 |
10年前には、標準装備しているPCがなかったのに、もう何年も前からUSB端子を備えていないPCは市場には事実上存在していない。
USBがそれまでの標準インターフェイスだった、PS/2やシリアル(RS-232C)、パラレル(セントロニクス)などを駆逐した理由はいくつかある。
たとえば転送速度の速さ、コネクタの小ささ、汎用性の高さ、ハブ経由で接続機器を増やせることなどだが、もう1つの理由として5Vの電源供給がある。つまり機器側に電源を持っていなくても、端子から電源を得ることができるのだ。
供給可能な電流の大きさは2通りあるが、PCのようなセルフパワー機器からなら、500mA供給できる。つまり、5V×500mAで2.5W供給できる。これは、同様の機能を持つIEEE 1394に比べると小さな電力なのだが、それでも有ると無いとでは大違い。USBフラッシュメモリなどは、この電源を利用して動作している。HDDや光ドライブではACアダプタが必要な場合も多いが、この電力だけで動作する製品もある。
USB用携帯電話充電ケーブル「充電一直線」 |
日本では、2001年に発売されたイーレッツのUSB携帯充電ケーブル「充電一直線」が走りだったと思う。
これはUSB端子から電源をとって、携帯電話を充電しようというケーブルだった。
同様の製品は、いまや100円ショップでも売っているほど普及しているが、PC市場から見れば、“USBから電源だけ取ってもいいんだ”ということを知らしめたことの意義は大きかった。
もう1つ、同じ年に発売された、同社のUSB扇風機の「涼風一直線」を忘れてはならない。これの初代は単三乾電池の扇風機のおもちゃをUSB用に改造したと言っていい製品だった。これによって、“乾電池用の機器を改造すれば、USB面白グッズが簡単に作れる”ということが業界に周知されたのだった。
それから5年を経て、いまや、大手の周辺機器メーカーの製品だけでも20種類以上を数えるだけに、多様な製品がある。店頭や通信販売で手に入れやすい製品を中心に12機種を選び、それぞれの特徴を紹介する。なお、オープンプライスの製品も多いので、編集部の購入価格も併記した。この価格は一例であって、この価格で購入できることを保証するものではないことをご承知置き願いたい。
□関連記事
【2001年7月2日】世界的環境改善に貢献する卓上扇風機!?
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/yajiuma/2001_02.htm#USBFAN
●電池と兼用の製品
一般に登場した最初のUSB扇風機「涼風一直線」は、単三乾電池で駆動するおもちゃの扇風機を改造したものだった。
現状の製品は、乾電池用が主力の製品に付属しているACアダプタ口に、USBからの電源を供給することによって、動作するものが多い。
乾電池を収納することを前提にしているので、筐体は大きいが、その分、ファンも大きくでき、風量も十分に供給される。実用性が高い製品と言えるだろう。
また、逆説的な言い方だが、USBがない場所でも単体で使用できるというのもメリットだ。
ただし、USB扇風機ならではの面白さに欠けることと、筐体が大きいことから、店頭ではマイナーな存在になりつつある。
ここでは、ちょっと変わった2製品を紹介しよう。
◇くまのプーさんの飛行機型扇風機
台座とポールが付属するので、程の良い高さから風が送れる |
メーカー:ロアス
型番:UA-034
価格:オープンプライス
購入価格:1,280円
ディズニーアニメの「くまのプーさん」のキャラクター扇風機をUSB化した製品。
本来は単三乾電池2本で動作するが、ACアダプタ口に接続するUSBケーブルが付属する。電池での動作についてもきちんと説明されており、保証範囲内とみていいだろう。
USBケーブルは1.5mと長めのものが付属する。この長さならデスクトップPCでも楽に使用できる。
スイッチ類は、ON/OFFの電源スイッチのみで、風量の調整はできない。
羽根はウレタン系の3枚羽根で、柔らかい素材なので回転中に触れてしまってもあまり痛くはない。羽根の大きさの割に、風量はあまり多い方ではないが、30cm離れた状態でも微風は感じられる。
箱から出した直後は羽根にくせがついていたが、ちょっと指で曲げるだけですぐ直った。動作音は静かな方で、通常のオフィスであれば隣人に迷惑をかけないだろう。ファンの方向は正面固定で、上下への調整はできない。
本体はかなり大きく、存在感がある。台座とポールも付属しており、プーさんの飛行機が空中にある状態で使用できる。オフィスで使用するのは勇気がいる製品だが、ディズニーファンが自宅で使用するのは楽しいだろう。
背面にUSBケーブルを接続する。コネクタの上にあるのが電源スイッチ | 底部に単三乾電池2本が入る | 【動画】(WMV / 353KB)。このように電池を使って単体でも動作する |
□製品情報
http://www.loas.co.jp/LoasWebProduct/search06/U/search06_4967101195263.html
◇ポータブルとして使える単四対応扇風機
傾ける角度は自由に設定できる |
メーカー:サンワサプライ
型番:USB-TOY 24
価格:1,554円
購入価格:980円
乾電池も使える製品は、単三乾電池対応のものが多いのだが、これは珍しく単四乾電池を使用する。
折りたたみ式のスタンドに3本の単四乾電池を入れるため、乾電池で使っているほうが安定した状態で使用できる。ただし、メーカー保証はUSB接続のみで、乾電池使用は保証範囲外となる。
筐体は乾電池兼用としてはコンパクトで、スタンドをたたんで全体を握り、顔に風を当てることもできる。乾電池で使用したほうが実用性が高い製品なので、メーカーの保証範囲内としてほしいところだ。
USBケーブルは1mのものが付属する。
羽根は3枚羽根でビニール系の素材で柔らかい。ファンの直径は70mmとUSB扇風機としては大きい。
本体前面に電源スイッチ兼用の回転数調整つまみが付いており、最強にするとそれなりの風が送られる。ただし、この場合、相当にうるさい。あまり静かでもないオフィスで、隣の人間が振り返るほどなので、使い方には気を遣いたい製品だ。
乾電池はスタンドの部分に単四が3本入る | 電蓄同時は、手に持って顔のそばで使える。小型で持ち運びもできるので快適 | 【動画】(WMV / 309KB) |
□製品情報
http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=USB-TOY24&mode=main&cate=1
●USB専用卓上型製品
USB扇風機の市場が確立すると、乾電池用製品の流用ではなく、専用の製品が開発されるようになった。
乾電池を入れる必要がないので、筐体は小さくなる。また、デザインの自由度が上がるため、いろいろな製品が登場している。
まず、卓上に置くタイプの製品を4つ紹介しよう。
◇風量調整ができてシンプルなデザイン
シンプルなデザインが特徴 |
メーカー:ロアス
型番:UA-033
価格:オープンプライス
購入価格:980円
シンプルなデザインと、一応の機能を持つわかりやすい製品。
ボディは白とマリンブルーのツートンカラーで涼しげだ。USBケーブルも白で、長さは1m。
電源スイッチはボリューム型で、風量の調整もできる。ファンはウレタン系の3枚羽根で、柔らかい。風量は最強にしてもあまり強くない。回転数が控えめなためか、動作音は低く、オフィスでも問題なく使用できる。
電源を入れると台座部分が光る。これは必ず点灯し、消すことはできない。
モーターとファンの部分はフレキシブルなチューブで台座とつながれており、多少は上下の調整ができる。
もうちょっと、風が強ければいうことはないが、それを除けば欠点の少ない製品だ。
台座に電源スイッチ兼用の風量調整つまみがある | チューブは柔軟で上下に曲がる | 【動画】(WMV / 515KB) |
□製品情報(上から2番目)
http://www.loas.co.jp/osusume/usb.html
◇とりわけ小型でコードリールも内蔵
USBケーブルは本体内に収納できる |
メーカー:サンワサプライ
型番:USB-TOY 13M
価格:1,554円
購入価格:1,240円
ミニミニ扇風機と名乗っているだけあって、据え置き型の中でも、かなり小さい製品だ。
USBケーブルは60cmで、本体内に巻き取り式になっている。モーターとファン部はフレキシブルなチューブだが、台座部分が小さめで軽いため、重さのバランスが悪く、首振りの自由度はあまりない。無理に曲げると倒れてしまうのだ。台座の底面は両面テープになっているが、どちらかといえば固定して使うことの少ない製品だけに、この仕様には疑問が残る。いっそ、吸盤にするか厚めのゴムにしたほうが良かったと思う。
本体色はライトブルーのほかにブルーとブラックが用意されている。ファンはウレタン系の2枚羽根で、口径も約6cmと小さい。その分、回転数が高く、風量は十分にある。ただし、動作音は大きめで静かなほうではない。
ずっと入れっぱなしにしておくと言うよりは、屋外から帰ってきてすぐに短時間使うという方が向いているだろう。
電源スイッチはON/OFFのみで、風量の調整はできない。
底面には丸形の両面テープが貼られている | 電源スイッチはON/OFFだけ | 【動画】(WMV / 190KB) |
□製品情報
http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=USB-TOY13M&mode=main&cate=1
◇オフィス向けを標榜するデザイン扇風機
銀と黒のツートンカラーが特徴 |
メーカー:エレコム
型番:FAN-U12SV
価格:1,260円
購入価格:980円
「オフィス向け」を名乗る珍しい製品。
パッケージによれば「Silver & Black。オフィスでも使いやすい落ち着いたカラー」というわけで、おもちゃっぽくないデザインをもってオフィス向けとしているようだ。
全体のデザインは、小さめのマウスからフレキシブルなチューブが生えている形をしている。
チューブの部分の精密感は高いが、台座の部分はパーツの合わせがラフで、残念ながらデザインの良さを生かし切れていない。電源スイッチはマウスボタンの位置で、ON/OFFのみで風量の調整はできない。USBケーブルは1.5mの白い細いもので、台座に直付けされている。
ファンの直径は約90mmで、ビニール系の2枚羽根になっている。風量は十分だが、モーターの回転数が高いために、かなりの騒音がする。また、台座から振動が伝わるため、机が共振しやすい。正直なところ、普通のオフィスで使うにはうるさい。せめて、風量調整がほしいところだ。
USBケーブルは直付け。台座が重めなので位置の自由度は高い | シンプルな2枚羽根は回転数が高く、風量は十分 | 【動画】(WMV / 243KB) |
□製品情報
http://www2.elecom.co.jp/accessory/cooling-sheet/fan-u1/index.asp
◇モバイル性を重視したパーツ組み合わせ型扇風機
足元のバッテリケースも標準付属品。単三乾電池4本を収納する |
メーカー:イーレッツ
型番:風光迷微3
価格:オープンプライス
購入価格:1,680円
USB扇風機の鼻祖であるイーレッツの現行製品が「風光迷微3」だ。これは据え置き型というよりはモバイル型というべき商品構成となっている。
本体は、折りたたみにできる台座にロッドアンテナ式の支柱がついており、その先にファンとモーターがついている。支柱の長さと、ヘッドの方向が自由に変えられるので、顔に風をあてるように調整しやすい。
ファンは布製の2枚羽根で、ファンの直径は50mmと小さい。羽根の材質とファンの大きさから、あまり期待していなかったのだが、風量はそこそこある。
小口径で羽根数が少ないという構造の割には動作音は静かなほうで、オフィスで使える程度にはなっている。
USBケーブルは、中央に巻き取り装置がついており、最長で90cmまで延びる。ケーブルの中途に電源スイッチがついている。風量調整はできない。
本体以外に、ファンと交換するLEDライトや、収納ケース、単四乾電池4本が入るバッテリケースなどが付属する。
とくにバッテリーケースは付属のアダプタを介して、USB端子から電源が供給されるので、保証外ながら手持ちのUSB機器や充電ケーブルをつないで試すという楽しみもある。
製品単体の魅力もあるが、こういうパーツ類を操作する楽しさに重点が置かれた趣味の製品といえるだろう。
ファンの代わりにLEDライトをつけることもできる | 羽根にはe-LETSの社名入り | 【動画】(WMV / 287KB) |
□製品情報
http://www.e-lets.co.jp/product/aig-fan5u/
●光り物系
USB扇風機自体が珍しくなくなってくると、ただ羽根が回っているだけではなく、何か差別化を図ろうという製品が出てくる。そういう時の定番がLEDだ。消費電力が少ないところもUSB機器に向いている。
ここでは、光り物系の扇風機2機種を紹介しよう。
◇羽根に付いたLEDが美しい模様を描く扇風機
台座のマウスボタンの位置がON/OFFスイッチ |
メーカー:サンワサプライ
型番:USB-TOY 20
価格:1,554円
購入価格:980円
5色のLEDを羽根につけて、変化する様子を楽しもうという製品。
ビニール系の3枚羽根の1枚に薄いフレキシブル基板と5個のLEDが組み込まれている。
電源スイッチは、台座のマウスボタンのような形になっており、わかりやすい。ただし、ON/OFFのみで風量の調整はできない。
LEDのスイッチは、支柱の部分に別に設けられており、ファンの回転中にON/OFFができる。
モーターとファン部分は大きく傾けられるので、風向きの調整はしやすい。
実際に回してみると、LEDの点滅がパターンに沿って変化し、花火を見るような楽しみがある。
ただし、羽根の重量バランスが悪いようで、動作音はやや大きいほうだ。
人がきたときにちょっとだけ見せる一発芸的グッズとして受けそうだ。
3枚羽根の1つにLEDが組み込まれている | 観覧車の夜間照明を思わせる面白さ | 【動画】(WMV / 945KB)。やや明るく撮れてしまっているが、パターンの変化に注目 |
□製品情報
http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=USB-TOY20&mode=main&cate=1
◇怪しく光る置き時計型扇風機
置き時計やサーキュレーターを思わせる不思議なデザイン |
メーカー:サンワサプライ
型番:USB-TOY15
価格:3,570円
購入価格:1,980円
ボディは大きく、置き時計のようなふしぎな形をしている。
LEDはファンにではなく、ファンの枠に3つ付いている。上が青、右下が赤、左下が緑だ。LEDの光が透明なファンに反射して、不思議な雰囲気をかもし出す。ただし、LEDの点滅による変化などはないので、すぐに飽きてしまう。もう少し光り物としての工夫がほしい。
ファンは80mmと大型のプラスチック系7枚羽根だ。固い羽根のためか、USB扇風機には珍しくケースでガードされている。
電源スイッチはボディ上面にあり、ボリューム型で、風量も調整できる。ファンの音は比較的静かだが、羽根の枚数が多いためか、PCの冷却ファンのようなフィーンという音がする。
USBケーブルは約80cmの細いものだ。ボディにはコネクタがなく、直にケーブルが生えている。
また、ファンの両脇にはそれぞれ穴が空いており、ペンホルダーとしているが、実用性には疑問が残る。
奇抜な形のボディだが、上下の首振り機構がないので、顔に風を当てることは難しい。
てっぺんのつまみで風量が調整できる | このようにLEDが点灯するが、特に変化はしない |
□製品情報
http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=USB-TOY15&mode=main&cate=1
●USB直結型
ここまで、扇風機本体とUSB端子をケーブルで結ぶタイプの製品を紹介してきた。
USBファンのもう1つの形として、フレキシブルなチューブの両端にUSB端子とファンを付けたものがある。
PCのUSB端子に片方を差し込んで、反対側の端のファンに電源を供給する。チューブが全体を支えながら柔軟に動くのでファンの位置も調整しやすいという優れた形だ。
◇ベーシックなプラスチックチューブの扇風機
なんとなく竹製の蛇のおもちゃを思わせる外観 |
【動画】(WMV / 295KB) |
メーカー:サンワサプライ
型番:USB-TOY 3N
価格:1,554円
購入価格:980円
プラスチック系のフレキシブルチューブを使った製品。
チューブの長さは約250mmで、自由度は高い。
ファンはウレタン系の3枚羽根で直径は約80mmだ。USB直結型としては珍しく、ファンの根本に電源スイッチがついている。ファンの速度は調整できない。
風量はあまり多いほうではないが、顔の方向にファンを向けられるので、あまり不満は感じない。
動作音はやや大きめで、扇風機的なブンブンと回る音がするが、オフィスで使えないほどではない。
高級感はなく、無骨な作りだが、実用的には問題ない。実直な印象の製品だ。
□製品情報
http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=USB-TOY3N&mode=main&cate=1
◇オフィス向けUSBファンの直結型
シンプルで好感の持てるデザイン |
【動画】(WMV / 317KB) |
メーカー:エレコム
型番:FAN-U11SV
価格:1,260円
購入価格:980円
オフィス向けデザインを名乗るUSBファンの直結型タイプ。
全体のデザインは、黒と銀のツートンカラーで、落ち着いたカラーの製品だ。同様の製品の中では、外観のクオリティは高い。
本体のチューブは金属製で約30cmある。曲がりやすく自由度の高いものなので、好みの位置にファンを向けることができる。
ファンはビニール系の2枚羽根で直径は90mm。電源スイッチはなく、USBに差せばONで、抜けばOFFという使い方だ。ファンの速度は調整できない。
風量は十分にあるが、回転数が高いためか、動作音が大きい。オフィスで使うには、うるさすぎると言っていいだろう。
むやみに風量を求めずに、回転速度の調整機構を付けるだけでも、使いやすくなると思う。
□製品情報
http://www2.elecom.co.jp/accessory/cooling-sheet/fan-u1/index.asp
◇LEDライトを2つ搭載した大型直結型ファン
大型のヘッド部分と長いチューブが特徴 |
メーカー:ロアス
型番:UA-020
価格:オープンプライス
購入価格:1,200円
直結型USBファンのモーター部分にLEDライトを2つ仕込んだ欲張った製品。
もう1つの特徴はフレキシブルチューブが長いことで、約40cmある。これだけあると、自由自在に自分の向けたい方向に向けられる。
ただ、ファンとライトを同時に使おうとすると、両方を満足する位置に設定することは難しい。一度に使おうとせずに、そのときの用途に合わせて、どちらか一方で使う方がいいのかもしれない。
LEDライトのそばには3段階のスイッチが用意されている。デフォルトはファンのみ、中間位置がライトのみ、もう1つがファン+ライトとなっている。どうせなら、もう1段階増やして、ファンもライトもOFFになるようにしてほしかった。現状では、両方使わないときはUSB端子から引き抜くしかない。
また、チューブが長いこともあって、直結型としてはかなり重い約67gという重量になっている。USB端子にも負担がかかるので、チューブをいったん床方向に曲げて、重量を支える形にするなどの配慮をしたほうがいいだろう。
ファンは、布製の2枚羽根。直径は約80mm。動作音が静かでオフィスでも十分に使用できる。風量もそこそこあり、30cm先で微風を感じる程度だ。ファンの回転数と風量のバランスが良い印象だ。
ヘッド部のスイッチ。全部オフにすることはできない | LEDライトは2灯式 | 【動画】(WMV / 295KB) |
□製品情報
http://www.loas.co.jp/LoasWebProduct/search06/U/search06_4967101186759.html
◇オプションで台座やLEDライトがついた欲張り機種
ファンを台座に付けた状態 |
メーカー:ロアス
型番:UA-013S
価格:オープンプライス
購入価格:2,079円
USB直結型のファンと、USBコネクタを持つ台座とを組み合わせた製品。直結型と据え置き型の両方の使い方ができる。
この台座は、底面に吸盤を持っており机の上などに強固に固定できる。さらに、吸盤には取り外し用のレバーがついているので、これを引っ張るだけで簡単に開放される。
台座のUSBコネクタは前と上の2つある。上のコネクタは電源供給専用で、何を差してもデバイスとしては認識されないかわりに、電源スイッチがついている。前のコネクタは一般のUSBコネクタとして動作し、デバイスも認識される。台座のUSBケーブルは直付けで、長さは約1.3mと長い。
直結型のLEDライトもついているので、ファンとLEDライトを同時に使うこともできる。個別に方向が指定できるので、ファンとLEDライトを一体にするよりも使いやすい。LEDライトもファンもチューブは同じ長さで約14cmだ。
ファンは、布製の2枚羽根。直径は約80mm。動作音が静かでオフィスでも十分に使用できる。風量もそこそこあり、30cm先で微風を感じる程度だ。ファンの回転数と風量のバランスが良い印象だ。
フレキシブルチューブのおかげで、顔に風を当てやすいので、風量の不足は感じない。
もちろん、台座を使用せずにファンやLEDライトをPC本体のUSB端子に直結しても使える。この場合は、LEDライトは、もうちょっと長さがほしいと感じる。
全体にアイデアが面白く、完成度も高い製品という印象だ。
台座の底には吸盤があるので、平らな部分にはしっかり固定できる | 付属のLEDライト | 【動画】(WMV / 221KB) |
□製品情報
http://www.loas.co.jp/LoasWebProduct/search06/U/search06_4967101181716.html
●新しいアイデアがほしい
ちょうど1ダースのUSBファンを紹介したが、かなり千差万別で面白かった。
使ってみるまではギミックの面白さに目が行っていたのだが、実際に手にしてみると、騒音や振動の少ない使いやすい機種に心をひかれた。うるさい機種は席を並べている同僚が振り返るほどだったのだ。
個人的なお勧め機種を、いくつか記しておこう。まず、くまのプーさんをかたどったロアスの「UA-034」。とてつもない大きさで、USBで動かす必要があるかという根本的な疑問はあるが、造形を始めとして質は高い。ファンの方やお子様にはお勧めだ。
次にシンプルな据え置き型のロアスの「UA-033」。これ以上もいらないし、これ以下もいらない、バランスの良い機種だ。台座が光る必要はないと思うが、そのへんは好みの問題だろう。
モバイル系ではイーレッツの「風光迷微3」。ギミックに目が行きがちだが、布製のファンとは思えないほどの風量があって、実用性は高い。ただ、バッテリケースは直にUSB端子がついていてほしい。
直結形ではロアスの「UA-013S」、台座と直結と両方使えるのが面白い。台座もよく考えられている。
ただ、各製品ともアイデアは出尽くした印象がある。USB扇風機は本格的な機能を求めるというよりは、1,000円前後で面白さと一服の涼を味わう製品だけに、もっと目新しい製品が登場することを期待したい。
(2006年8月16日)
[Reported by date@impress.co.jp]