|
Shuttle、外付け5インチケース大のCore Duo/Radeon X1400搭載PC
|
新製品が一堂に展示 |
7月11日 発表
台湾Shuttleの日本法人である日本Shuttle株式会社は11日、7月以降に発売予定の新製品発表会を開催。同社キューブシリーズの1号機から開発を手がけてきた本社System Development Department Vice PresidentのKen Huang氏が解説を行なった。
●外付け5インチケース大の超小型PC「XPC X100」
XPC X100 |
XPC X100は、本体サイズが296×210×55mmで、前面にディスクスロットを備え、一見すると外付け光学ドライブかと見まがうが、Windows XPが動作するフル機能のPC。Shuttleからは、ショップなどに半完成品の形で出荷され、各ショップからは完成品のPCとして8月以降に発売される。
標準の仕様として、CPUにCore Duo T2400(1.83GHz)、250GBシリアルATA HDD(3.5インチ/3Gbps)、メモリ512MB(DDR2-533 SO-DIMM×2、最大2GB)、DVD±R/RWドライブ、Intel 945PM Expressチップセット、Mobility Radeon X1400(128MB)を搭載。
インターフェイスは、SDカード/メモリースティック(PRO)/MMCスロット×1、Gigabit Ethernet、USB 2.0×5、IEEE 1394、DVI、Sビデオ出力、S/PDIF出力を装備し、オプションでIEEE 802.11a/b/g対応無線LANも搭載可能。電源は120W ACアダプタ。
エーオープンや、サードウェーブなどが先行発売している小型PCに比べると本体サイズこそ一回り大きいものの、外部GPU、デュアルチャネルメモリ、3.5インチHDDに対応するなど、パフォーマンス面でアドバンテージを持つ。
デザインは黒を基調に、シルバーのラインをアクセントにつけたスタイリッシュなもので、電源ボタンの下に光学ドライブのスロットと同じ高さで開けられた切り込みがカードリーダになっているなどの演出も光る。
電源をACアダプタとすることで、ファンは1基のみを搭載。GPUとCPUはヒートパイプを利用して熱を1カ所に集め、同時に廃熱する。また、HDDの熱も同じファンを使って逃がす仕組みとなっている。ノイズレベルは24dB以下。なお、GPUはMXMインターフェイスを採用している。
もう1つユニークな点として、本体内部にUSBポートを1ポート装備。ここに、Bluetoothなどのドングルを挿すことで、本体外にでっぱることなく、ワイヤレス機器などを利用できる。
□製品情報(英文)
http://global.shuttle.com/Product/System/X100.asp
□関連記事
【6月30日】エーオープン、Core Duo対応超小型ベアボーン「MP945-VX」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0630/aopen.htm
【4月21日】サードウェーブ、B5より小さいCore Duo搭載デスクトップ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0421/twave.htm
【2004年5月17日】NVIDIA、ノート用ビデオ拡張インターフェイス「MXM」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0517/nvidia.htm
●同社初のタワー型ベアボーン「SS31T」
SS31T |
同社初のタワー型ベアボーン「Tシリーズ」の第1弾となる「SS31T」が6月末から出荷開始された。店頭予想価格は2万円を切る程度。
同社キューブ型ベアボーンは、3万円後半から5万円台の価格帯が多いが、本製品は低価格化を図り、ホワイトボックスでの採用を狙う。
外観は黒を基調とし、キューブ型ベアボーンをそのまま縦に延ばしたようなデザイン。ユニークなのが、マザーボードは同社独自のnanoBTXフォームファクタのものだが、CPUファンは一般的なATX向けのものを採用。
電源ユニットのレイアウトも、BTXのガイドラインでは光学ドライブの背後となるが、本製品ではCPUの背後に位置させることで、熱源を集中させ廃熱の効率化を図った。また、電源もBTX仕様ではなく一般的ATX仕様(250W)を採用することで、容易に大容量のものに取り替えられる。
内部レイアウトも、熱源付近を塞がないようにし、十分な排気スペースとメンテナンス性を両立させた。
チップセットはSiS 662(ビデオ機能内蔵)+SiS 966Lで、CPUソケットはLGA 775。対応CPUはFSB 800/533MHzのCeleron D/Pentium 4/Pentium D。メモリスロットはDDR2 DIMM×2(最大2GB)、拡張スロットはPCI Express x16×1、PCI×1。
インターフェイスは、USB 2.0×6、PS/2×2、シリアルポート×1、D-Sub15ピン×1、Ethernet、Ultra ATA/133×1、シリアルATA×2、FD×1。拡張ベイは、5インチ×2、3.5インチ×1、3.5インチシャドー×1。
本体サイズは、188×310×310mm(同)。
本体内部。CPU周りに大きくスペースを取ることで、排気の効率とメンテナンス性を両立 | 本体背面。電源はATXのものが利用できる | 電源のレイアウトを変えることで、熱源の分散を防いだ |
□製品情報(英文)
http://global.shuttle.com/Product/Barebone/SS31T.asp
●デスクトップ並みの拡張性のキューブ型ベアボーン「P2シリーズ」
XPC SN27P2/SD37P2 |
キューブ型ベアボーンの新製品として、AMDプラットフォームの「XPC SN27P2」が7月中旬より、Intelプラットフォームの「XPC SD37P2」が7月末より発売される。店頭予想価格は、前者が4万4千円前後で、後者は未定。
共通の特徴として、メモリスロットを4本搭載し、GeForce 7950 GX2クラスのビデオカードも搭載可能とすることで、デスクトップなみの性能のPCを構築できる。
SN27P2は、nForce 570チップセットを採用し、Socket AM2に対応。SD37P2は、Intel 975X Expressチップセットを採用し、LGA 775に対応。
主立った仕様は共通で、メモリはDDR2 DIMM×4で、最大8GBまで搭載可能。インターフェイスは、シリアルATA×3、Ultra ATA×1、FD×1、USB 2.0×8、IEEE 1394、Gigabit Ethernet、S/PDIF入出力、eSATA×1などを装備。
拡張スロットは、SN27P2がPCI Express x16×1/PCI×1、SD37P2がPCI Express x8×2。拡張ベイは5インチ×1、3.5インチ×1、3.5インチシャドー×2。本体サイズは、220×325×210mm(同)。
本体背面。電源ファン以外に、小型のファン2個を装備 | HDDは本体上部に2台搭載できる |
□製品情報(英文)
http://global.shuttle.com/Product/Barebone/SN27P2.asp
●電源ユニット市場にも参入
Ken Huang氏は、同社の開発方針として、発熱、静音製、拡張性すべてを満たしたSFF(Small Form Factor)の開発を念頭に置いているとコメント。
また、同社社長のDavid Yu氏は、「今後はキューブにこだわらず製品展開を行なっていく。日本の自作ファンにも楽しんでもらえる製品を作りたいし、またそれができると自信を持っている。ビジネス面ではODMやOEMにも積極的に取り組んでいきたい」と語った。
また、会場には同社製の電源ユニットが展示され、8月より発売開始していく旨が明らかにされた。
開発担当のKen Huang氏 | David Yu社長 | 750W電源なども8月より発売。価格は未定 |
□Shuttleのホームページ(英文)
http://www.shuttle.com/
(2006年7月11日)
[Reported by wakasugi@impress.co.jp]