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3日開店のアップルストア福岡天神、店内を事前公開
~国内初となる1フロアの直営店舗

12月2日 公開



 アップルコンピュータ株式会社は、12月3日午前10時に直営店舗「Apple Store,Fukuoka Tenjin」(アップルストア福岡天神)をオープンする。オープンに先立ち、2日午前、その店内が報道関係者に事前公開された。

 8月の「Apple Store, Shibuya」(アップルストア渋谷)オープンから約4カ月。九州地域では初めての出店となる「アップルストア福岡天神」は、国内では5番目の店舗にあたる。既報のとおり、来週12月10日には仙台市の繁華街である一番町での開店が発表されており、2005年に国内4店舗の出店を果たす同社の直営店は、クリスマスシーズンを目前に南と北の政令指定都市へと進出する。

 アップルストア福岡天神は、福岡有数の繁華街である天神に立地。近隣には三越や大丸といった百貨店をはじめ、ビックカメラなどの大型家電量販店も出店するロケーションだ。住所は福岡県福岡市中央区天神2-3-24 天神ルーチェで、最寄り駅は福岡市営地下鉄線の「天神」駅、または西鉄天神大牟田線の「西鉄福岡」駅(ともに徒歩5分)。テナントビルの天神ルーチェは竣工したばかりで、明日はアップルストア福岡天神だけでなく、すべての入居テナントがオープニングを迎える。

「Apple Store,Fukuoka Tenjin」(アップルストア福岡天神)。日本国内の直営店としては初めての1フロア型の店舗となる アップルストア福岡天神が入居するテナントビルでは、明日一斉にすべてのテナントがグランドオープンを迎える

 アップルストア福岡天神は、国内では初めての店舗形態となる1フロア型の店舗だ。これまで開店している銀座、心斎橋、名古屋栄、渋谷の4店舗がいずれも複数のフロアで構成される店舗だったこととは対照的である。

 ちなみに、北米地域に出店されている120店舗を超える直営店は、そのほとんどが規模の違いはあれど福岡天神と同様の1フロア型の店舗である。ニューヨークのSOHO店やシカゴ、サンフランシスコなどは、いずれも同社が旗艦店と位置付ける、言うなれば特別な店舗であり、銀座や心斎橋などもその位置付けだ。むしろ福岡天神のような1フロア型の店舗が、今後国内の店舗展開がさらに進んでいくなかでのスタンダードなスタイルになるものと予測される。

 アップルストア福岡天神は、間口12.55m、奥行25.9mの広さ。売り場面積は325平方mとなる。ちなみに心斎橋は約500平方m、名古屋栄は約480平方mの売り場面積とされているが、いずれも2フロア構成の店舗となっているため、1フロアあたりの広さとしては、福岡天神がこれまでで最大の広さとなる。店内の開放的なイメージは他の店舗より強い。

入り口側正面から見た店内の様子。正面に見える4基のiMac G5はレジ。1番奥には「The Studio」。右手の奥よりに「GENIUS BAR」が配置されている レジカウンターの背後にずらりと並んで明日の開店を待つiPodファミリー。在庫は潤沢に用意されているようだ
iPod関連アクセサリーも豊富に用意されている。iPod関連の品揃えは充実しており、店舗中央部の陳列棚はほぼすべてがiPod関連のアクセサリーだ
キッズコーナーには5基のiMac G5が用意されている。保護者の目が届きやすい店舗の中央に位置している 周囲に5カ所用意されている展示台は、ソリューションごとに分かれた展示となっている。クリスマスシーズンとあって、店内装飾もクリスマスギフトを意識したもの

 米Appleの直営店ビジネス担当で、日本国内でアップルストアの事業を統括するリージョナルディレクターであるスティーブ・ケーノ氏は、同店のオープンにあたって直営店の現状を紹介した。現在、直営店は米国に125店舗を展開。海外店舗は日本に5店舗で、英国に4店舗、カナダに1店舗となっている。出店ペースは全世界で9日に1店舗としながらも、今回日本では7日間で2店舗開店を実現するとして、翌週の仙台開店にも触れた。具体的な地域や店舗には言及しなかったものの、今後もさらなる海外展開の重要性を示唆している。

 2005年度第4四半期(同社の会計年度では、7~9月期にあたる)では、直営店ビジネスだけで3,500万ドルの利益があったことも明らかにされた。フロア面積に換算すると、1平方フィートの売り場あたり4,000ドルの利益をあげる計算になるという。同氏は、アップルストアがもっとも早いペースで成長している直営店ビジネスとなった背景には、高い顧客満足度、販売スタッフの持つ専門的な知識、8週間におよぶトレーニング期間を経て生まれる優秀な接客能力、Macジーニアスのアドバイスを受けられる「GENIUS BAR」の存在、さまざまなイベント開催などを通じたユーザー間のコミュニティ形成など、さまざな要因があると説明した。

 そうして、今回アップルストア福岡天神に設置される「The Studio」が新たなアップルストアの魅力になるという。お馴染みのGENIUS BARが、トラブルシューティングのプロフェッショナル的な位置づけであるのに対し、The Studioはクリエイティブな視点で顧客に対応するコーナー。例えば、デジタルカメラで撮影した写真やビデオ映像などを、いかに目的に応じた作品に創造していくかといったソフトウェアやマインドの部分で顧客の相談に乗るのが役割だ。

店内イベントの開催スケジュールを示すスティーブ・ケーノ氏。周辺の家電量販店などで同社製品を購入したユーザーも、The Studioなどの利用でさらに満足できる体験ができると強調した 直営店ではお馴染みのGENIUS BAR。7~8名のGENIUS達がユーザーの疑問やトラブルシューティングにのぞむ アップルストア銀座に続いて、国内2カ所めの設置となる「The Studio」。ユーザーがクリエイティブな視点でスタッフに接し、作品を創造していく場だ。もちろん誰でも無料で利用することができる

 言うなれば、顧客のもつソフトウェアや素材をいかに有効に使うかを、The Studioのスタッフが一緒に考えてくれて、そのテクニックや方法なども示してくれるという仕組みである。このThe Studioは誰でも無料で利用できる。ちなみにThe Studioは、すでに北米店舗では先行して展開中。先日改装が行なわれた銀座店でもコーナーが設置されている。

心斎橋で1年のキャリアを積み、福岡天神のストアマネージャに抜擢された野口康之氏。「何か面白いことをやっている、とお客さんに思ってもらえるような店舗にしたい」

 福岡天神のストアマネージャを務めるのは野口康之氏。アップルストア心斎橋で1年のキャリアを積み、今回ストアマネージャに抜擢された。これまで開店の準備を積み重ねてきて、福岡の人々はみんな暖かいと感じているという。同氏はアップルストア福岡天神を「のぞいて見たら何か面白いことをやっているんじゃないか、と常にお客さんに思ってもらえるような店舗にしたい」と抱負を述べた。

 3日は、来店者先着1,000名に直営店オープンではすっかりお馴染みになったオリジナルのTシャツが無料でプレゼントされるほか、iMac G5やiPodなど総額30万円相当の製品が当たるモニター抽選会なども行なわれる。

 12月2日正午の時点で、すでに2人の男性客が開店待ちの行列を構成。先頭の男性は佐賀から訪れているという。


□アップルのホームページ
http://www.apple.com/jp/
□店舗情報
http://www.apple.com/jp/retail/fukuokatenjin/
□関連記事
【11月29日】アップル、アップルストア福岡天神/仙台一番町を12月開店
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/1129/apple.htm
【11月17日】アップル、福岡と仙台のアップルストア開店日を公開
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/1117/apple.htm
【11月16日】【大河原】米Apple、フィリップ・シラー上席副社長インタビュー
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/1116/gyokai141.htm

(2005年12月2日)

[Reported by 矢作晃]

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