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富士通、小中学生対象にデスクトップPCの組立教室
~福島の生産工場で30組の親子が挑戦

7月30日開催



 富士通および富士通アイソテックは、7月30日、小学生および中学生を対象とした「富士通パソコン組立教室」を福島県伊達郡保原町の富士通アイソテックで開催した。

 富士通アイソテックは、富士通のデスクトップPCの生産拠点で、いまや数少ない国内生産の特徴を生かし、夏休み中の子供向けイベントとして開催したもの。前年に続き、2回目となる。

 福島県内の小中学生に対象を限定しており、地元紙への折り込み広告で参加者を募集。応募のあった約70組の中から、抽選で選ばれた30組の親子が参加した。

富士通アイソテック 川勝匡紘社長

 「会津やいわきなど、約2時間をかけて参加してくれた人もいたほか、女の子の参加も多かった。約半分の人がインターネットからの申し込みで、前年のイベントでは、PCの所有者がほとんどいなかったのに比べると、参加者層が大きく変化している」(富士通アイソテック・川勝匡紘社長)という。

 午後1時から、組立教室をスタート。川勝社長は冒頭の挨拶のなかで、「PCは、いまや社会生活のなかでは切っても切れないもの。水道や電気と同じように、社会インフラのひとつとなっている。PCを利用して、世界とつながる楽しさとともに、ミクロの世界から宇宙の果ての出来事を知るという使い方まで、さまざまな体験をしてほしい。そして、今回の組立教室を通じて、物づくりの楽しさを体感してほしい」とした。

 その後、PCの基本構造の説明や、組み立てに関する注意などが行なわれ、午後1時40分から実際にPCの組み立てを開始した。

 組み立てを行なったのは、一体型デスクトップPCの「FMV-DESKPOWER LX50LN」。通常は17万円前後で販売されているが、参加者は10万円の参加費用で組み立てることができる。

 昨年が省スペース型デスクトップであったのに対して、今年は一体型となったことで、組立には細かな配線が増えた。「前年よりは難しくなっている」(川勝社長)としていたが、前年並みの約1時間30分で、参加者全員の組立が無事完了した。

パソコン組立教室の様子 今回組み立てられたのは一体型デスクトップの「FMV-DESKPOWER LX50LN」

 2組に1人社員が付き、組み立てを支援。「教えてもらったことで、簡単に組み立てられた」、「自分のPCが作れたことがうれしい」などの声が参加者からはあがっていた。

 その後、工場内を見学、さらに教室となった会場に戻り、自分で組み立てたPCの電源を入れて、操作方法の説明などが行なわれた。

 川勝社長は、「福島県に地盤を置く会社として、なにか地元に貢献できないかという思いとともに、福島県から日本全国に流通しているPCを製造しているという理解を深めていただくこと、さらに、最近は子供たちがドライバーを使って物を作るという機会が減っており、物を作る楽しみ味わって欲しかった。いい機会になったと考えている」と話した。

 同社では、来年度以降も継続的に同イベントを開催する意向を示している。

●完成までの流れ

 富士通および富士通アイソテックが開催した「富士通パソコン組立教室」で、組み立てたPCは、FMV-DESKPOWER LX50LN。組み立てには、液晶ディスプレイ一体型PCならではの配線の難しさがあるという。

 組立の様子を写真で追ってみた。

最初に用意された部品の数々。約50点の部品、約45個のネジを使って組み立てることになる

大型の部品は手作りの作業台に置かれている まず最初に取り出したのはメインボード。昨年の組立教室では、それぞれがCPUの取り付けを行なったが、今年はすでに取り付けてある メインボードをプレートASYに固定する
ヒートシンクをCPUの上に固定する ファンを乗せて、メインボード上のコネクタにケーブルを差し込む メモリを2枚差し込む作業。金色の部分は触らないこと、まっすぐカッチと音がするまで差し込むこと、という言葉にやや緊張感が走る
本体にメインボードを取り付ける。左側からスライドして装着する LCDボードケーブル、リモコンケーブル、PSUケーブルなど、7本のケーブルを接続 一部ケーブルはマイラーシートの下を通すこと、クランプを通すことなど、配線の処理の仕方が難しい
HDDをHDDブラケットに取り付ける 本体の一番下の段にHDDユニットを挿入 続いて、スーパーマルチドライブをブラケットにセットして、上の段に挿入。ケーブルの接続を行なう
ライザーASYの組み立て。テレビチューナーカード、MRモデムカードを装着 ライザーASYを本体に組み込む 上部にファンシールドASYを取り付け。ケーブルの処理に注意する
サイドカバーをつけると、少しずつ完成に近づいてくるのがわかる トップカバーとバックカバーをつけて完成 最後にオリジナルシールと、自分の名前を入ったシールを貼付する
これが自分で組み立てたオリジナルPCの証 なかには、斜めに貼ってしまった子供もいたが、これもオリジナルの証明? これで完成。かかった時間は約1時間30分。工場では20分以下で組み立てているという

□富士通のホームページ
http://jp.fujitsu.com/
□富士通アイソテックのホームページ
http://www.fit.fujitsu.com/
□ニュースリリース
http://www.fit.fujitsu.com/press050622.html
□関連記事
【2004年8月17日】【大河原】富士通アイソテック、地元小中学生にパソコン組立教室を開催
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0817/gyokai102.htm

(2005年8月1日)

[Reported by 大河原克行]

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