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東芝、複数の人の声を聞き分ける生活支援型ロボット5月20日発表 株式会社東芝は、2種類の生活支援用ロボットを発表した。6月9日~19日までの間、愛・地球博で開催される「NEDOプロトタイプロボット展」に展示される予定。 公開されたのは、人の声を聞き分け、コミュニケーションが可能な「聞き分けロボット」(聞き分けapri君)と、特定の人を追尾して移動可能な「お供ロボット」(アテンダ君)の2種類。 聞き分けロボットは、ボール状のボディの本体下部に車輪を備えた形状のロボット。本体サイズは、約380mm×430mm(直径×高さ)、重量約10kg。 本体に6つのマイクを装備し全方向からの音を検出。それぞれのマイクに入力される音の位相差などにより、発声者の方向を認識し、複数の人が同時に声を発しても聞き分けることができる。会話時には発声者の方向を向き、返答する。 全方位からの聞き分けは、新開発の音声信号処理基板によって実現したという。会場では、3人が同時に質問を浴びせ、個別に回答する様子などがデモされた。 お供ロボットは、約450×900mm(同)と、小さな子供くらいのサイズとなるロボット。移動は車輪で行なう。重量は約30kg。 衣服の色など、人の外観を画像として認識し、追尾して移動が可能。頭部には2台のカメラを内蔵。ステレオ視で距離を測ったり、特徴点の検出により、動体か静体であるかを判断し、背景と人との判別をする。人に合わせた速度で移動し、障害物を検出する超音波センサーなども搭載する。また、追尾対象を見失うと、周囲を見回したり、声を出したりして、再度対象を確認する。将来的に、人のパートナーとしてロボットが活動する場合、こうした機能が必要になるという。 冒頭で挨拶した同社研究開発センター 所長の有信睦弘氏は、「人と機械がシームレスに生活する、人とロボットが違和感なくコミュニケーションできるようにしたい」などと挨拶。今回のロボットは、「聴覚、視覚、運動」の3要素をシステム化したもので、少子化高齢化社会における生活支援ロボットの基礎技術になるものと位置づけた。 また、こうした生活支援タイプのロボットは、将来のホームネットワークの要になるとし、ロボットと人が供に生活できるような環境デザインにも取り組んでいくという。
□東芝のホームページ (2005年5月20日) [Reported by kiyomiya@impress.co.jp]
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