|
メルコ、2004年度決算は過去最高の利益水準
4月27日 開催 株式会社メルコホールディングスは27日、2005年3月期の通期決算発表会を開催した。売上高は前年比2.6%増の1,063億5,300万円、営業利益は同5.7%増の55億2,300万円、経常利益は同2%増の55億1,900万円、当期純利益は同19.5%減の24億5,900万円で、売上高、営業利益、経常利益は過去最高となった。 製品分類別の売上高は、メモリが377億100万円、ストレージが373億7,200万円、ネットワークが199億6,700万円、ブロードバンドが162億9,400万円、その他が113億1,200万円と、メモリがストレージを上回った。 各分類の詳細を見ると、メモリではUSBフラッシュ、SD/miniSDカードなどフラッシュメモリが前年比で1.4倍の売上を記録。DRAMは単価こそ下落したが、市場規模、同社シェアともに成長したことで売上を維持。結果、他の分類の製品が売上を落とす中、メモリ全体で前年比11%増と大きく成長した。 ストレージはDVDの単価下落、MOおよびCD-R/RWの市場縮小により売上は1.6%減少した。ただし、HDDは好調で、中でもネットワークHDD「TeraStation」が12月から3月までの間に1万台を販売。国内のみならず海外でも注目を集めているという。 TeraStationについて、同社代表取締役社長の牧誠氏は、「あえてホットスワップ機能を搭載しなかったことで、ホットスワップに必要な部品を省略し、コスト削減と信頼性の向上を図ったことが強み」と述べると共に、ソフトウェアのアップデートでHDDの故障を予知する機能を追加する予定であることを明らかにした。 ブロードバンドは、ヘビーユーザーに製品が行き渡ったことで、市場の成長がやや鈍化したことを受け、13.5%のマイナスとなった。この点について同社専務取締役の斉木邦明氏は、「1回目の踊り場に来ただけ。デジタルホームの普及で、まだ躍進は望める」としており、無線LANの信頼性や操作性を高めたり、新技術を率先して投入することで、シェア1位を維持するだけでなく、さらなる伸展を目指す。 粗利益率は上期が11.7%で、下期は15.9%と大きく向上した。この理由について、斉木氏は、原価低減、下期に高付加価値製品を投入したことに加え、14分野の製品で量販店販売シェア1位を獲得したことなどから、販売店に対する価格コントロールが効くようになったことを挙げている。
今期は、国内法人市場および、海外販売に力を注ぐ。海外では量販店での販売を広告塔として活用することで、卸売りが2倍に伸びたことから、卸売りを中心に展開する。 事業分野としては、安定しているメモリ/ストレージを下支えに、デジタルホーム関連を新たな柱に据える。 家電業界でもデジタルホームを見据え、ネットワーク対応のTVなどが出てきているが、同社では、メディアプレイヤーやセットトップボックスにより、既存TVのネットワーク化を実現するなど、周辺機器メーカーとしての切り口で展開を図る。 2006年3月期の業績見通しは、売上高が10%増の1,170億円、営業利益が8.6%増の60億円、経常利益は8.7%増の60億円、当期利益は30.1%増の32億円を見込む。
□メルコホールディングスのホームページ (2005年4月27日) [Reported by wakasugi@impress.co.jp]
【PC Watchホームページ】
|
|