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インテル、初のWiMAXチップ「PRO/Wireless 5116」4月19日 発表 インテル株式会社は19日、同社初のWiMAX対応システムオンチップ「PRO/Wireless 5116 ブロードバンド・インターフェイス」の出荷を開始したと発表した。1,000個ロット時のOEM向け価格は47ドル。
同日付けで発表会も開催され、同社セールス・マーケティング本部プロダクト マーケティング マネージャーWireless LAN製品&システムズの梅野光氏が製品説明を行なった。 WiMAXは、IEEE 802.16として規格化されている無線技術で、ブロードバンド回線の引き込みが困難な地域への有線の代替(IEEE 802.16-2004)、および屋外でのブロードバンドインフラ(IEEE 802.16e)としての利用が見込まれている。 WiFiが見通しで最大100m程度の通信距離しかないのに対し、WiMAXフォーラムによれば、指向性アンテナを用いたP2P通信の場合、最大50km程度までの通信が可能という。 PRO/Wireless 5116はIEEE 802.16-2004に準拠し、ArmコアのCPU、802.16-2004 MAC/PHY、Ethernet MAC、TDMインターフェイス、セキュリティコントローラを内蔵。WiMAX対応の集積化チップとして業界初の製品となる。 利用形態としては、屋外に設置したアンテナから宅内のWiMAXモデム/ルーターに回線を引き込み、宅内ではWiFiやEthernetで通信を行なう。 すでに、WiMAXフォーラム加盟機器メーカー/通信事業者がPRO/Wireless 5116搭載機器の開発を行なっており、年末に製品化予定。当初の搭載機器の価格は200ドル程度となる見込み。
なお、梅野氏によれば、同社では日本の機器メーカー/通信事業者に対しても、採用に向けた営業活動を行なっているというが、有線のブロード回線が広く普及している日本において、屋内用途のIEEE 802.16-2004はメリットが少ない。 そのため、屋外でのモバイル用途に対応するIEEE 802.16e対応機器/サービスへの期待が高まるが、製品化は2007年以降となるという。梅野氏は「当初の製品はPCカードで登場し、それと同時期もしくはやや遅れてノートPCなどへ内蔵されるのでは」との見込みを示した。 また、国内ではWiMAXが規定する周波数が法律で許可されていない問題もある。総務省のブロードバンド研究会では、機器メーカーに対して開放を希望する周波数帯について意見を徴収しているが、その結論がいつ出るのかは明らかにされていない。
□インテルのホームページ (2005年4月19日) [Reported by wakasugi@impress.co.jp]
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