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CeBIT 2005レポート
Logitech、PSP/iPod対応機器など新製品を発表
会期:3月10日~16日(現地時間) 会場:独ハノーバー市ハノーバーメッセ 周辺機器ベンダのLogitechは、CeBITの会場で記者会見を行ない、同社が今春発売する新製品を発表した。 PSPやiPod関連の商品などのほか、新しいキーボードセットやマウスなどが、4月から5月頃にかけて投入されることになる。 ●Logitechは今後も成長を続けていく
Logitech本社CEOのゲリーノ・デ・ルーカ氏は、記者会見の冒頭で、昨年から今年にかけての自社の成長について触れ、「Logitechの成長率は、PCや携帯電話業界全体の成長を上回っている。なぜなら、弊社はPCだけとか、携帯電話だけではなく、多くのプラットフォームに製品を投入しているからだ。 このため、ユーザーの興味がPCに移ればPC関連製品が売れ、ユーザーの興味が携帯電話に移れば携帯電話関連製品が売れるというビジネスモデルとなっている。弊社にとっては、どのプラットフォームが売れるかは、問題ではないのだ」と述べ、特定のプラットフォームに依存しない強みを強調した。 その上で、「例えば、PCの使い方は多様化している。ブロードバンドの普及、デジタルホームの実現などにより、PCはハブ的な使われ方をしており、ユーザーは周辺機器を利用して、より自分に最適なPCを作りたいと考えている。そうした時にユーザーが求めるのは安心できる周辺機器のブランドだ。弊社の強みはまさにそこにある」と述べ、今後もPCの使い方が多様化するにつれ、自社のビジネスが拡大する、という見通しを明らかにした。 ●レーザーマウスをバンドルした初のキーボードセット その上で、デ・ルーカ氏は「Logitechでは4つの方向性が今後も成長すると考えている。それがコードレス、インターネット上のコミュニケーション、デジタルリビングルーム、モバイルだ」とのべ、それぞれの分野での最新製品を発表した。 コードレス市場向けには、新しいキーボードとなる「Cordless Desktop MX3100」を投入する。Cordless Desktop MX3100は、初めてレーザーマウスをバンドルしたキーボードセットだ。Cordless Desktop MX3100には、“MediaLife”とよばれる10フィートUIを採用したメディア再生ソフトウェアが付属しており、それを利用して、デスクトップPCをメディアセンターPCライクに利用することが可能になるという。 インターネット上の通信という市場向けには、インターネット上の音声通信ソフトウェアとしてデファクトスタンダードになりつつあるskypeに標準で対応したヘッドセットを発表した。発表されたのは「USB Headset 250」、 「Premium USB Headset 350」、「Premium Stereo Headset」の3製品で、価格はそれぞれ39.99ドル、49.99ドル、29.99ドルになることが予想されている。 いずれもPCとの接続はUSBなどで行ない(Premium Stereo Headsetのみアナログ接続)、skypeなどのVoIPソフトウェアから利用することができるという。もちろんVoIP以外のソフトウェアでも使用できる。 また、Microsoftとの新たな提携が発表された。内容は、MSN Messenger 7において、動画付きの音声通信を行なう際に発生する、音声と動画のずれを解決し同期させるというものだ。ただし、現時点では詳細は明らかにされておらず、明日以降に改めて発表される。
●ゲーム市場向けマウスとプログラマブルリモコンの新モデル デジタルリビングルーム市場向けの製品としては、「MX518」というワイヤードマウスを投入する。MX518は、ゲーム市場向けに作られたマウスで、マウス上に用意されているボタンをワンクリックすることでワンタッチでポインタ解像度が1,600dpiから400dpiまでの間で変更できるという。 マウスを動かした時のポインタの動きなどをゲームに合わせて調節できるわけだ。 また、ゲームに合わせて、特定のキー操作をマウスボタンに割り当てておくといった使い方が可能になるという。米国での出荷は4月が予定されており、米国での予想市価は49.99ドル。 さらに、米国市場で発売しているプログラマブルリモコンHarmonyシリーズに、新しく「Harmony 885」が追加された。Harmonyの最上位機種となるモデルで、カラー液晶を備える。Harmonyシリーズは、PCとリモコンをUSBで接続し、PC上でWebベースのプログラムを利用して、制御するデバイスの操作コードをリモコンに送り込むというユニークなプログラマブルリモコンで、従来の学習リモコンに比べて設定の手間が少なくなっているのが特徴だ。ただ、現時点では日本語版は用意されておらず、米国や欧州専用となっている。
●iPodとPSP向けの周辺機器を投入 モバイル市場向け製品は、iPodとPSP用の周辺機器が紹介された。 いずれも、本体色(iPodは白、PSPは黒)に合わせたドッキングタイプのスピーカーが用意されており、本体を取り付けることで、スピーカーで音楽を楽しむことが可能になるという。iPod用の「mm22 portable speakers」が79.99ドル、PSP用の「PlayGear Amp portable speakers」が79.99ドルという予想市場価格で、4月から5月にかけて米国で出荷される予定であるという。 また、PSP用に関しては、ほかにもケース「PlayGear Pocket case」、イヤフォン「PlayGear Stealth earphones」、音声スプリッタ「PlayGear Share audio splitter」なども用意されており、予想価格は19.99ドル、19.99ドル、9.99ドル。いずれも出荷は4月の予定。 なお、気になる国内での出荷予定だが、日本法人であるロジクールの関係者によれば、現在のところ何も決まっていないとのことだった。いずれもローカライズが必要のない製品であり、日本市場でも早期の投入を期待したいところだ。
□Logitechのホームページ(英文) (2005年3月10日) [Reported by 笠原一輝]
【PC Watchホームページ】
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