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IDF Spring 2005レポート Yonahの稼働モデルが公開される
会期:2005年3月1日~3日(現地時間) 会場:Moscone Center West IDF 2日目のキーノートスピーチでも話が出た次世代モバイルCPU/プラットフォームに関して、午後、プレス向けのブリーフィングが開催された。 現在出荷されているCentrinoノートマシンは、Dothanコアを採用したPentium Mプロセッサを使うSonomaプラットフォームになっている。Sonomaの次世代プラットフォームがNapaで、これにはモバイル用デュアルコアプロセッサであるYonahが採用される予定になっている。 Napaプラットフォームは、YonahプロセッサとCalistogaチップセット、Golan無線LANモジュールから構成される。Napaは2006年に登場予定であり、来年からは、ノートマシンもいよいよデュアルコアプロセッサ時代に入ることになる。 ブリーフィングで公開されたのは、開発用のNapaプラットフォームボードで、ヒートシンクで隠れてはいるが、実際にYonahが動作しているところを見ることができた。
配布資料によれば、Yonahは、デュアルコアであることに加え、コア自体は、パフォーマンス向上のために以下のような改良点を持つ。 ・SSE/SSE2 Micro Ops Fusion Micro Ops Fusionは、Baniasから採用されている機能で、今回は、SSE/SSE2も対象になった。現在のIA-32プロセッサは、命令をいったんMicro Opsと呼ばれる命令に変換した上で実行する。Micro Ops命令は、RISCのように実行効率を考慮したバイナリコードであり、複雑なIA-32命令の影響を排除し高速なパイプラインを構築できる。ただし、Pentium 4などでは、IA-32の1命令が、複数のMicro Opsに変換されている。マイクロ命令は高速とはいえ、増えれば増えるほど実行時間は必要になる。 Micro Ops Fusionは、一部のIA-32命令から生成された複数のMicro Ops命令をまとめることで実行時間の短縮を図るもの。 SSE3は、Prescottで実装された新しいマルチメディア処理命令で、従来のPentium Mではこれをサポートしていなかった。 Yonahは、2つのコアをサポートしているが、モバイル用のデバイスでは、クロックや電源電圧を制御することが行なわれていた。コストや部品サイズを考慮すると、クロックや電源回路を2つ持つことは困難であるため、Yonahでは、2つのコアは同じクロック、同じ電圧で動作するようになっているという。これをIntelでは、Dynamic Power Coordinationと呼んでいる。 このほか、午前中の基調講演で触れられた2005年のコンセプトモデルなどについて話があった。 OEMなどに提案されているコンセプトモデルは3つ。 ・On-the-go Concept mobile PC である。 どれもNapaプラットフォームを使うが、デスクトップPCも提案されている。なお、今回は、前回のようにコンセプトモデル自体をコードネームで呼ぶことはやめたようだ。 そのほか、昨年提案したSonomaプラットフォームのコンセプトモデルをベースに開発を行なっているPCメーカーがあるとのこと。 □Intelのホームページ(英文) (2005年3月3日) [Reported by 塩田紳二]
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