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IDF Spring 2005 前日レポート
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会期:2005年3月1日~3日(現地時間)
会場:Moscone Center West
(米国カルフォルニア州サンフランシスコ市)
Intel Developer Forum(IDF)は、Intelが開催する開発者向けのイベントで、米本国では、春と秋に開催される。今回は、3月1日から3日(現地時間)まで、サンフランシスコ市内のMoscone Centerで行なわれる。ここは、AppleやSunも、プライベートイベントを開催する会場だ。
今回のテーマは、「Tomorrow's Platforms:Possibilities Unleashed」。Intelによれば、今回は、プラットフォームにフォーカスを当てた内容になるという。それは、マルチコアへの移行が始まることで、プラットフォーム自体が変化していくことになるからだ。
今回のIDFでは、そのマルチコアが話題の中心となる。デモンストレーションが行なわれるとともに、ロードマップがアップデートされる予定だ。前回のIDFでは、マルチコアのデモはあったが、公開された情報もあまり多くなかった。しかも、同時期に、AMDが同じサンフランシスコ市内でデュアルコアの実機デモを行なって話題をさらわれた感があった。
今回のテーマであるPlatformとは、CPUを含めたPCシステムの詳細ということであり、今回のIDFでは、マルチコアCPUだけでなくチップセットなどを含めた情報公開が行なわれそうだ。また、1月に予備技術資料が公開された仮想化技術Vanderpool Technology(VT)もこれに関連してくるだろう。
そのほか、Intelは、I/O Acceleration Technology(IOAT)と呼ばれる技術を発表する予定だ。これは、チップセット、ネットワークコントローラなどの組合せでネットワークアクセスやRAID処理などのI/O処理を高速化するものだ。
基調講演は、初日にクレイグ・バレットCEOと、Digital Enterprise Groupを率いるパット・ゲルシンガー上級副社長が登場。
リサーチを担当し、実ビジネスを担当していなかったゲルシンガー氏の第一線復帰後、初めてのIDFとなる。同氏は、80386の設計に携わり、いわばIA-32の生みの親の一人でもある。そのゲルシンガー氏がIA-64(Itanium)も扱うDigital Enterprise Groupの担当になったわけだ。同氏がItaniumやXeonをどのような方向に導くのかも注目される。
2日目には、Digital Home Groupを担当するドン・マクドナルド副社長、Mobility Groupのショーン・マローニ上級副社長が基調講演を行なう。どちらもこの1月の組織変更で出来たグループであり、特に、モバイル、PDA、携帯電話などを扱うMobility Groupの動向も気になるところだ。
最終日には、ゲルシンガー副社長に代わり、研究開発を担当することになったジャスティン・ラットナー シニアフェローがIntelの研究開発について語る。ゲルシンガー氏は、新しい研究分野をテーマに基調講演を行なうことが多かったが、ラットナー氏に変わって、どの分野を紹介するかが注目のポイントだ。
今回のIDFは、1月の組織変更後、最初のIDFでもあり、いわば新体制における所信表明のような意味を持つ。マルチコアという新しいパラダイムへのシフトをすすめるIntelが、新体制下でどのような戦略をとるか明確になるだろう。
会場となるMoscone Center West。2003年に拡張された会場で、従来からのSouth、North Hallと少し離れたところにある | 垂れ幕が掲げられ、準備が進む会場 |
□Intelのホームページ(英文)
http://www.intel.com/
□IDFのホームページ(英文)
http://www.intel.com/idf/us/spring2005/systems/
□関連記事
IDF Spring 2004レポートリンク集
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/link/idfs.htm
(2005年2月28日)
[Reported by 塩田紳二]