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2005 International CESブースレポート
米SonyがCybershotや液晶など多数の新製品を展示
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会場:Las Vegas Convention Centerなど
会期:1月6日~9日(現地時間)
2005 International CESが6日(現地時間)いよいよ開幕した。木曜日にもかかわらず、会場には多数の人が訪れており、特に大手メーカーのブースでは文字通り黒山の人だかりができている。
本稿では、特にPC関連の展示が豊富だった米Sonyおよび米Toshibaブースについてレポートする。
●国内未発表のCybershotや液晶ディスプレイなど多数の新製品を展示したSony
Sonyは、CESにあわせ多数の新製品を一斉に発表した。デジタルカメラでは、日本でも同時に発表された510万画素の「Cybershot DSC-T33」と、720万画素の「同DSC-P200」が展示。
DSC-T33は、DSC-T11の後継機で、レンズやCCDは従来機と同じものを採用するが、液晶をより高精細なクリアフォト液晶に変更したほか、筐体も厚さを薄くするなど改良が施された。米国での販売価格は449ドル前後。
DSC-P200は、DSC-P150の後継機。こちらもレンズやCCDは従来機を踏襲するが、液晶が2型へ大型され、筐体も小型化された。米国での販売価格は399ドル前後。
Cybershot DSC-T33 | ||
Cybershot DSC-P200 |
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ディスプレイは4機種。「MFM-HT75W」と「MFM-HT95」はNTSC TVチューナを内蔵したモデル。MFM-HT75Wが17型WXGA(1,280×768ドット)で米国での販売価格は600ドル、MFM-HT95は19型SXGA(1,280×1,024ドット)で800ドル。いずれも2月発売。
サイズと表示解像度以外の仕様はほぼ共通で、一般的なスタンドを廃し、本体の下部が足となる新デザインを採用。新開発のフィルタおよびバックライト技術により、色合いやコントラストを向上させる「XBRITE LCD技術」、およびゲームや映画といった用途や、周りの明るさに応じてワンタッチないしは自動で輝度などを調整する「ErgoBright技術」を搭載する。
インターフェイスはD-Sub15ピンとDVI。応答速度は16ms、輝度は450cd/平方m、コントラスト比は1,000:1。「WOW 3Dオーディオ技術」対応の3W+3Wステレオスピーカーを内蔵する。
「SDM-HS75P」と「SDM-HS95P」は高速応答が特徴の機種。SDM-HS75Pは17型SXGAで450ドル、SDM-HS95Pは19型SXGAで700ドル。
SDM-HS75Pは応答速度が8ms、輝度が420cd/平方m、コントラスト比が600:1。SDM-HS95Pは応答速度が12ms、輝度が400cd/平方m、コントラスト比が550:1。両機種ともXBRITE LCD技術とErgoBright技術を搭載。インターフェイスはD-Sub15ピンとDVI-D。
MFM-HT75W | MFM-HT95 | 側面 |
SDM-HS75P | SDM-HS95P | 側面 |
「PHOTO VAULT」はデジタルカメラ用の周辺機器。USBとメモリースティックスロットを備え、単体で画像データを8cm CD-Rに書き込む装置。これまでも12cmメディアに対応した同様の製品はあったが、8cmメディア専用とすることで大幅に小型化した。
電源はACアダプタのほか、付属の電池ケースを本体に取り付けることで、電池でも駆動可能。TV出力機能も搭載する。
米国での発売時期は1月で、価格は199ドル。
PHOTO VAULT |
日本では「エアボード」のシリーズ名がつけられている「LocationFree TV」関連も展示があった。「LF-X5」は米国では2004年10月に発売されたが、国内では未発売の製品。価格は1,099ドル。
ワイド7型のタッチスクリーン液晶を搭載した小型機種で、他製品同様、チューナユニットで受信したTV映像や外部入力映像を無線(IEEE 802.11a/b/g)で受信できる。また、本体のみを持ち出し、インターネット経由(無線/有線LAN)でも受信できる。
米国ではホットスポットが普及しているため、米国でのみ販売されているが、日本での発売も検討中という。
また、LocationFree TVと同様の機能をノートPCで実現するためのソフトが参考展示された。LocationFree TVのオンスクリーンリモコンと共通のユーザーインターフェイスを持ち、インターネット経由でLocationFree TVからの映像を受信できる。
担当者によれば、出張などの際にノートPCとLocationFree TVの両方を持ち歩く煩わしさをなくすために開発したという。米国では今春発売予定で、日本での発売も検討中。対応OSはWindows 2000/XP。
LocationFree TV LF-X5本体 | チューナ部 | LocationFree TVのソフトウェア版をVAIOで動作させているところ |
「VAIO」シリーズはデスクトップ、ノートPCとも多数が展示された。基本的には日本モデルと同様の仕様。
Do VAIOが搭載された「VAIO type V」 | ノートPCもほとんどの製品がずらりと並べられた |
【お詫びと訂正】初出時、米国版VAIO typeVはOSにWindows XP MCEを搭載すると表記しておりましたが、誤りでした。お詫びとともに訂正させていただきます。
●Toshibaは恒例の技術デモ
Toshibaは、大型展示会での同社の恒例ともいえる、さまざまな技術展示を行なった。
ノートPC用燃料電池ユニット |
1つはノートPC用の燃料電池ユニット。燃料電池はこれまでもCebitやWPC EXPOなどでも展示されたが、今回展示されたものは燃料の制御機構などを改良したもので、外観も変更されていた。
製品化の時期は未定だが、担当者によれば、メタノール燃料の航空機持ち込みに関する安全性審査の結果が出る2007年頃の製品化が見込まれるという。ただし、法整備以外の面でも、燃料カートリッジの販売方法や、ユーザーによる詰め替えを可能にするか、店頭での回収にするかなど、解決すべき課題が多数残っているようだ。駆動時間は10時間程度を目標としている。
燃料電池のすぐ横ではDTCP-IPの技術デモが行なわれている。DTCP-IPは、著作権保護されたコンテンツに独自の暗号化を施しストリーミング転送することで、家庭内でのコンテンツ共有を実現する技術。
デモコーナーでは2台のPCをサーバーとクライアントに見立て、DTCP-IPをOFFにした状態では保護されたコンテンツが再生できないが、ONにすると再生できる様子を紹介していた。これだけ見ると、製品化は近そうだが、同社製品へのDTCP-IPの実装時期は未定という。
DTCP-IPのデモ。OFFの状態(左)では保護された7~12chのコンテンツがグレーアウトされ再生できないが、ONにすると(右)再生可能となる |
こちらは直接PCとは関係しないが、ToshibaはUWB(Ultra Wide Band)を用いた動画転送のデモも行なっている。デモ内容は、USB HDDに直接UWBの送信機を接続し、TVにつながった送信機で受信するというもの。
まだ技術提案の段階で製品化は2007年以降とのことだが、同様のUWBによる動画データのTVへの転送はSharpも独自に行なっており、PCへの普及もまだ見えない中こういったデモが行なわれたことから、UWBは家電業界にも普及が進んでいきそうだ。
ToshibaのUWBのデモ。奥にある白いのがUWBのトランスミッターで、手前にあるのはアンテナ。USB HDDに接続し、動画データをTVへ送る | |
こちらは米Sharpによる同様のUWBのデモ。左の写真の右側にあるのは普通のレコーダーで、その映像をUWB(小型のボックス)で転送 |
最後に紹介したいのが、「LightScribe」と呼ばれるディスクのラベル描画技術。一見するとふつうのスリム型の書き込み型DVDドライブなのだが、ディスクをひっくり返して入れると、DVDのレーザーを使ってラベルが刻印される。
当然、ディスクは専用のものが必要で、単色でしか描画されないが、わざわざ専用機を用意する必要がなく、非常に手軽な装置といえる。
LightScribeドライブとラベルを刻印したメディア。一般的なラベル用としては十分なクオリティで出力できる | そのほか、0.85インチHDDの実動デモも行われている |
□2005 International CESのホームページ(英文)
http://www.cesweb.org/
(2005年1月7日)
[Reported by wakasugi@impress.co.jp]