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OAシステムプラザ、PCデポ傘下での再建計画を発表
~21店舗を閉鎖、15店舗を「PC DEPOT」に

OAシステムプラザ
大喜章徳社長

10月27日 開催



PCデポ 野島隆久社長

 株式会社ピーシーデポコーポレーションと、株式会社オーエー・システム・プラザの資本および業務提携に関して、27日会見が行なわれた。

 会見には、PCデポの野島隆久社長、OAシステムプラザの大喜章徳社長、新体制後にOAシステムプラザの社長代行に就任する矢野辰彦執行役員管理本部長が出席し、OAシステムプラザの今後の再建計画などについて説明した。

 OAシステムプラザの大喜社長は、「2004年度9月期決算は、予想を上回る大幅な赤字を計上する見込みであること、固定資産の減損が発生するなど、業績および財務状況が厳しい事態に至っている。この最大の原因は、現経営陣の経営の失敗にあったと認識しており、まず経営責任を明確化する必要がある」として、役員の一新などを行なうことを示した。

 創業者でもあり、代表取締役会長の大喜一夫氏は、定時株主総会で代表取締役および取締役を辞任。現社長の大喜社長は、代表権の返上とともに専務取締役へ降格。3人の取締役全員が辞任するほか、大喜社長の役員報酬60%減額をはじめとする報酬カット、大喜会長所有の株式のうち約半分にあたる100万株を会社に無償提供、退任する役員の退職慰労金の受け取りの自主的辞退などの措置がとられる。

 また、新体制への移行後は、現在、OAシステムプラザが出店する全国36店舗のうち、来年3月までに、一部他社への営業譲渡を含めて21店舗を閉鎖。残る15店舗は、PCデポのフランチャイジーとして、「PC DEPOT」の名称に変更する。

 財務面では、PCデポおよび投資ファンドに対して、900万株、総額13億円の第三者割当増資を行なうほか、新株予約権を付与する。

 調達した資金は、主に店舗のスクラップアンドビルドに活用。約7億円を既存店舗の改装や2006年度下期以降に予定される新規出店に活用。約5億円をPCデポとのフランチャイズ契約のための保証金とする予定。

 閉鎖する21の店舗名に関しては、現時点では明らかではないが、「10月中に3店舗を閉鎖し、2店舗程度は他社への営業譲渡の交渉を行なう。東北、中部を強化エリアとしており、これらの店舗は残すことになるだろう」と大喜社長は話している。

PCデポによる全国展開の状況

 これを補足するように、PCデポの野島社長は次のように説明する。

 「PCデポは、直営店24店舗、フランチャイズ店13店舗の37店舗の体制を持ち、人口カバー率は13%に達している。これを2008年度には30%に引き上げたいと考えている。30%というカバー率に達すると認知度が高まり、ナショナルチェーンとして安心感を提供できるようになる。

 PCデポの限界人口カバー率は65%、206店舗体制と見ており、それに向けた布石となる。すでに関東は東京都を除いて30%の人口カバー率に達しているほか、埼玉北部では40%を超えるところに達している。この考え方をベースにすると、四国は、ビッグ・エスとカメラのキタムラがフランチャイズとして店舗を出店しており、12.3%のカバー率だが、OAシステムプラザの3店舗を加えると30.7%になる。

 東北地区の7店舗は、当社がこれまで弱い地域であり、OAシステムプラザの既存店舗に加えて、新規出店によって一気に30%のカバー率を目指したい。一方、中国地区は、すでに出店している店舗があり、人口カバー率の上昇には直結しないために、どうするかを検討することになる」。

 PCデポでは、300坪、駐車場80台を標準店舗形態としているが、OAシステムプラザの既存店舗には合致しない店舗があることからその見直しを図る。

 これまで自社物件と賃貸物件で運営していた店舗も、原則賃貸物件へと移行するほか、ワンフロアの店舗構成への転換、郊外型中心というPCデポの出店形態へとシフトすることになりそうだ。同時に、OAシステムプラザは、これまで上級者を対象にした店舗づくりを行なってきたが、今回の提携によって、初級者までを対象とした店舗づくりへと移行することになる。

 「店舗開発、出店戦略、商材戦略、従業員教育の面で、PCデポのノウハウを活用していく」(大喜社長)としている。

 また、情報システムの構築手法が異なることから、当面は、PCデポ社内に中間商品部を設置して、連携を図ることになる。

 なお、今回の資本提携により、増資後の筆頭株主は、210万株、13.3%の比率を持つピーシーデポコーポレーションとなり、次いで、ユーロベンチャー・キャピタル・イナベスツメンツ、ミレニアム・キャピタル・グロウス・ファンド、アドバンスアップ・インベストメンツ、アッパー・ヴュー・インベストメンツの4社が、それぞれ140万株、8.9%を所有。さらに、パーフェクト・ブリリアント・インベストメンツが130万株、8.2%を持つことになり、上位をベンチヤーキャピタリストが占めることになる。

経営再建スケジュール 経営再建のための具体的施策 スクラップ&ビルドの予定

□ピーシーデポコーポレーションのホームページ
http://www.pcdepot.co.jp/
□ニュースリリース(PDF)
http://www.pcdepot.co.jp/ir/press/pdf/20041025teikei.pdf
http://www.pcdepot.co.jp/ir/press/pdf/20041025syutoku.pdf
□オーエー・システム・プラザのホームページ
(10月27日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.oasystem.co.jp/
□関連記事
【10月25日】OAシステムプラザ、PCデポの傘下に
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/1025/pcdepot.htm

(2004年10月27日)

[Reported by 大河原克行 ]

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